バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

世界との邂逅、神との再邂逅 ダブモン!!29話/12

世界との邂逅、神との再邂逅 ダブモン!!29話12
 
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 12
 
 「アグニス、聞いた限りの状況は理解したつもりです」
 「・・・」
 座ったままのアグニスが意図の読めない目を斜めにフレェトに向ける
 「立ってください、そして、今度は真正面から僕と話してください、アクリスとレファンとしてではなく、アグニスとフレェトとして、魔族軍将と教皇として!!」
 何かを感じ取ったのか、アグニスが立ち上がり、フレェトと対峙する
 しかし、その目は力無きまま・・・
 「何を話すというのだ?いまさら、こんな状況で」
 「打開策です、この状況だからこそ!」
 「あの時、俺は女神に逃げられた、それがこの惨状を生んだ!!」
 ああ、だからあんなやる気なかったのか、でも・・・
 フレェトの熱にあてられたのか、アグニスも熱くなっていくと同時に目に生気が戻る
 「私達も女神を信仰していました、それは間違いだったのかもしれません、でも!間違いは、生きてる限り正せます、そして、私にはもう一つ、正したいことがある!!」
 「・・・何を正す・・・?」
 アグニスが戸惑いにか言い詰まりながらも真正面よりフレェトを見据える・・・
 フレェトもそれに返すように真正面から対峙する!!
 「今度こそ、あなたと友達になります、偽りの自分ではなく、すべてをさらけ出した、本当の自分同士として!!」
 「何!?」
 アグニスの目が少し見開かれる・・・
 「あなたと過ごした日々で話したこと、あれは、偽りではなく、本当の心で通じていたと、私は信じています!偽りも、立場も越え、私は今度こそ、あなたとの日々を取り戻します、あの楽しかった日々を!!」
 「楽しかった・・・日々・・・?」
 アグニスの言葉が詰まり
 「あ・・・あは・・・あははは・・・」
 突如として笑い出す、悲しい声の笑いを、力無く顔を天に向き上げ・・・
 「ああ・・・確かに・・・楽しかった・・・人間なんてと見下していた・・・だが、あの日々は・・・本当に・・・楽しかった・・・」
 「今はもう、人間も魔族もダブモンも少ない、互いに生き残るために手を貸し合うべきだ、そして、今後も・・・」
 フレェトは右手を伸ばす、
 「行きましょう」
 アグニスも顔を下げ伸ばされたその手を見ると
 「ああ・・・」
 フレェトの手を握り、アグニスとフレェトは祭壇の中央に行く・・・
 
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