バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

魔石物語/6

魔石物語 6
 
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6 魔装の破片1
 
 「済まないが、魔装の破片はあるか?」
 店の扉が開き現れたのは、
 水色のバンダナを頭にかぶるように巻いた筋骨隆々の男性、
 だが、なぜか目つきが悪い・・・
 「はいよー、防御力が上がるタイプでいいよね?」
 「そうだな」
 店主が背後の棚左上にあった魔力宿る鉄の破片を取り出し、男の方を向き手渡す、
 男は手渡された破片をじっくり見て、「これだ」と言って再度店主を見ると同時に左手をポケットに突っ込み、
 中から布の袋を取り出し、破片を持ったままの右手で袋の中から金を取り出し店主に差し出す
 「ほれ、代金」
 「毎度ー」
 店主は楽しそうに笑うと右手で代金を受け取り、
 男は振り返って出入り口に向かって行きドアを開け出て行き去っていく・・・
 今の商品、私、知らないんだけど・・・
 カウンター横の扉より倉庫に木箱に入った荷を入れて戻ってきた私はカウンター内の店主に近づき横より問いかける
 「魔装の破片って何ですかあれ?」
 店主は営業スマイルから得意げで怪しげな笑顔に変わりつつゆっくりと私に振り向き口を開く
 「魔力の宿った装備品の欠片だよ、戦いやそれ以外の理由で壊れた魔装備の破片を誰かが拾って売りさばいた物さ」
 それって・・・
 「マヌアさんが拾ってきたんですか?」
 「私は戦場に足を運べるほど暇じゃないよ、旅の商人が持ってくる程度かな・・・」
 「で、あの人はなんでそんなものを?」
 「簡単な話、魔装の破片を混ぜて武具を作ると、それだけ強くなるんだよ」
 なるほど・・・
 「だけど、こういう話もあってな・・・」
 
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