バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

魔石物語/2

魔石物語 2
 
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2 シンデレラの涙2
 
 「とまぁ、そんな架空かもしれない逸話」
 なるほど、架空、ですか、ってことは、今この人が考えた可能性もあるわけだ、
 にしても・・・
 「あれ?でもさっき涙を三つも渡してたような・・・」
 店主は少しあきれたように眉を曲げ口を開く
 「無論、そんなものがいくつもあるわけがないから、さっき渡した物は普通の花嫁が流した涙を魔法で固めた物よ、ま、それにしたってどれだけ本当か怪しいけどね・・・」
 「そうなんですか?」
 と、店主が訳知りのジェスチャーのように右手を肩上外側に広げ
 「でも、涙っていうのは、古来より様々な力を持つと伝えられているわ、痛みや喜怒哀楽なんかの強い感情で流すのが普通だし、成分的にも海に近いしね・・・」
 海・・・ねぇ・・・
 「真水と海水で何が違うんですか?」
 「そのあたりは色々あるわ・・・それにしても、適当に離したおかげで少しは気分が晴れたわね・・・」
 店主が右手を下げる間にも私は軽く笑ってしまう
 「あはは・・・私もです!話してくれてありがとうございました!!」
 軽く頭を下げる私に店主も右口端をほころばせ
 「あら・・・挨拶のちゃんとできる子は大好きよ、で、いつから来れるの?」
 頭を上げる私は軽く驚いてしまう
 「え、じゃあ・・・」
 「もともと人が欲しかったから採用するつもりだったし、ま、大学の魔石工学科の教授様の紹介なら大丈夫でしょ、それに・・・」
 「それに・・・?」
 「言ったでしょ、挨拶のちゃんとできる子は大好きよ、これからも挨拶とお礼の言葉は忘れないようにしなさい」
 店主はこともなげに言った
 私は笑顔になりそうながらもそれよりも先に思いついた話すべきことを口に出すように努める!
 「はい!あ、さっきの話ですけど、今日は予定無いので今日から行けます!!」
 「じゃ、さっそく今後のことも含めて話したいから、お客が来るまで、仕事の手順打ち合わせついでにお話ししましょうか・・・あ、そうだ、私の名前はマヌア、よろしくね」
 「はい!よろしくお願いしますっ!!」
 私は、穏やかに話す女店主、マヌアさんに腰を前に曲げ大きく頭を下げたのだった・・・
 
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