バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

御前教会の真実 ダブモン!!2話02

 

御前教会の真実 ダブモン!!2話/02
 

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 え~っと・・・
 俺を包んだ光が晴れた時、目の前に広がったのは広葉樹広がる森、前の方には自然で広めなゆっくり下る道があり、太陽の位置は高く、後ろには神殿が・・・
 ・・・神殿・・・?
 思わず振り返って真正面に見る、古い石造りで、幅広い三角の屋根があって下の少しの段差上の木の四角い扉と壁の前には中が膨らんだキザキザの・・・なるとのような立て柱が四角い台座と上辺の間にあり、それが左右に計四本並んでいる、
 あっれ・・・?俺達が入ったのって城だったはずだよな・・・?
 それに、ここは高い場所の上だけど、なんていうか・・・雰囲気が違う、
 木も広葉樹が多目だし、振り返っても、下の方に見えたはずのコンクリートの街並みも見えない・・・
 ・・・ここは一体・・・どこだ・・・?
 って、何か後ろに気配が・・・
 振り返ると、そこには高、広二人の人間が
 「うわっ!」
 「うわぁっ!」
 「うわわっ!」
 って、よく見るとこの二人は・・・
 「兎白、鼓動!」
 「良星!」
 「良星!」
 高い方、稲走 兎白(いなばしり とはく)、
 ぼさっとした髪に俺よりも高い身長、鮫の絵が描かれた長袖のTシャツに、ポケットの一杯ついている青ジーパンをはいている、
 広い方、海象 鼓動 (かいぞう こどう)、
 少し太めの体、短い黒髪に、長ズボンのジーンズに、橙と緑の長袖サバンナ草原シャツを着用し、腰には膝上たけでボックス上のポケットの付いた皮のベルトサイドを付けている
 そして、俺、双運 良星(そううん りょうせい)
 上で立った黒髪に黒目、黒バンダナ、赤銅色の袖なしシャツには左肩後ろに炎翼のブローチを着け、
 下にはくジーパンに、腰に左右に鞄状の大量のポケットを吊り下げた布板を付けたベルトを巻いている、
 「お前ら、無事だったのか!」
 「お前こそ!」
 「心配してたんだよ、城からいきなり消えちゃって!」
 「城から・・・?俺が・・・?」
 「そうだぜ!ゲームを起動させたと思ったら消えちゃって・・・」
 「僕達もゲームいじろうとしても電源オンオフしても何も起きないし・・・」
 「えぇ・・・マジか・・・」
 「マジマジ、あのカンテーラってやつもいなくなってさ、」
 「しばらくしたら急に良星が現れて・・・」
 「よぉ、お前ら」
 と、気が付くと神殿の前、俺の視界の下にいきなりカンテーラが現れた、いつの間に・・・
 俺の半分低の身長に、全身に濃紺のフードつき袖付きマントを羽織っていて、その中は黒いもやのようになり、フードの中は黒の両瞳のみが見え、
 左手に黄色のカンテラを持ち、
 フード左上には、幾本もの棒が放射線状に伸びる流星か太陽のようなものがある、
 頭のアクセサリに違いがあるにせよこいつは
 「カンテーラ!」
 「カンテーラ!」
 「カンテーラ!」
 「おい!、ここは一体どこなんだよ!?っていうか、その頭のそれは・・・」
 「こいつは昼夜で勝手に形状が変わるんだよ、」
 「なぁ、なんで俺達こんなとこにいるんだ?」
 「早く僕達を戻してよ!」
 「そうだ、早く元の場所に返してくれよ!!」
 「まぁ待て、」カンテーラが右手で俺達を押しとどめ「それに関しては責任者から説明がある、なぁ、そうだろう、女神様?」
 「ええ、そうね」
 後ろの方から女の声が聞こえる、
 振り返ると、そこには優しげな女がいた、
 波打つ金髪に青色の瞳、白磁の肌、
 背中には大きな一対の白い翼が生え、身体には白の袖なしワンピースをまとっている、
 だが、問題はその頭身である、
 俺達の手のひらに乗るような大きさで、頭もそこそこに大きく、体も小さく、手足も短くと、デフォルメされた体型なのだ、
 「ええっと・・・」
 「あんたが女神?」
 「なんかちっちゃい・・・?」
 「まぁ、いろいろあるのよ、さて、あなた達には叶えたい願いがありますね」
 「いや、俺には・・・」
 「俺には・・・そりゃ、まぁ・・・あるけど・・・」
 「僕にはある!」
 「それじゃあ、それを叶えましょう!」
 「・・・」
 「え・・!?」
 「本当!?」
 押し黙る俺に対し、戸惑いと喜びのリアクションを返す二人、
 「ただし!」
 ただし・・・?
 いぶかしむ俺に、女神は言葉を続ける
 「この世界に対して、この世界のためになることをしてほしい」
 「ちょっと待った!」
 思わず右手を出して前に出て、女神を止める
 「なんでそうなるんだよ!俺とカードバトルで戦って、それで願いをかなえてくれるって」
 「カード・・・?」
 「バトル・・・?」
 戸惑う二人にがいるものの、それを無視し、女神は言葉を続ける、
 「そうね、でも、あの戦いがあったから、あなた達は願いをかなえる資格を得ることができたのよ」
 「でも、あんたはラスボスって・・・」
 「あら、ラスボスとは、あなた達世界の言葉で、“最後の敵”を、意味する言葉と聞いたけど?」
 「そ・・・それはそうなんだけど・・・」
 「この世界のためになることをするだけなんだから、誰かと戦うことはないわ、物語は続くのよ、戦いの物語から、誰かを助ける物語に・・・・」
 ・・・
 「私も、この世界のためにただで願いをかなえるわけにはいかないの、あなた達はあくまで資格を手に入れただけなのよ」
 「う・・・うぅ・・・・」
 なんか言いくるめられてる気がするが・・・
 「なぁ!」
 が、ここで大声を上げたのは、兎白だ、
 「願いとかどうでもいいからさ、時間がかかるなら、家に帰してくれないかな!」
 「そ、そうだよね、兎白、お母さんが入院して、心配なんだよね」
 「そ、そうだぜ、無理強いするわけにはいかないもんな!」
 「あら、時間なんてかからないわよ」
 へ・・・?
 「ここはあなた達の世界とは時間の在り方が違うの、具体的には縦と横に流れているみたいにね、だから、いかりを下ろした、あなた達がここに来た時間に、ちゃんと戻れるわ」
 「ほ、ほんとか!?」
 「本当!?」
 「ほんと・・・なのか!?」
 「ええ、本当よ、ほら」
 女神が宙に移した映像は灰色で俺達の知る町が写されていた、
 しかし、住宅街を歩く野生動物や空飛ぶ鳥等の動きは一切止まっており、正しく時が止まっていた、
 「これなら、心配ないでしょ?」
 「まぁ、確かに・・・」
 「それに、あなたたち自身の体の成長や、記憶も、望むなら元に戻してあげられるわ、実践できるけど・・・今はやめときましょう、何か問題があったら困るものね・・・」
 女神の言葉に、俺は戸惑いながらも興奮する
 「そ・・・そりゃじゃあさ、この世界の奴らに善行しまくって、俺達の願いを叶えちまおうぜぇ!!」
 「おぅ、そうだな!時間の許す限り、この世界の人々を助けるか!」
 「そうだね、みんなを助けて、ネタもいっぱいとりだめちゃおうよ!」
 「じゃ、引き続き、案内お願いね、カンテーラ」
 「俺が?」
 俺達が再度後ろの方に振り返ると、カンテーラが右手の布を自分の方に向け、戸惑い返していた、
 「だが、俺は城の中の事しか知らないぞ?」
 「そりゃあ、生まれてからほとんど城の中で過ごして来たからねぇ・・・でも、この世界の事、勉強はしてきたはずよ?」
 「そりゃ、そうしろって言われてたし・・・」
 「それなら大丈夫でしょう、ほら、案内屋としては、一度は外の世界巡ってみた方がいいわよ、さ、まずはふもとの村まで」
 「うぅう、しょうがないな・・・」
 カンテーラがふよふよと宙に浮いて前に出る、そして、右肩の方からチラリとこちらを見た
 「ほら、お前ら行くぞ!!」
 「お~!」
 「お~!」
 「お~!」
 右拳など上げて答え、
 「そうだわ、これを渡しておかないとね、それっ!」
 女神が右手と人差し指を上げると、上から何かが光の帯を伴い飛んできて、女神の指の上で光が弾け、現れた、
 それは、中央に濃紫の宝玉が付いた黒色の長方体に、それを引き延ばしたような本状のアルバム、
 女神がそれを両手に持って差し出す
 「デッキケースとアルバムよ、デッキケースは周囲の情報を吸収して自動でカード化するの、どんなカードが出るのかはお楽しみ!ただ、上限があるから、定期的にアルバムに移してね、アルバムにある程度枚数あるカードはカード化しないように調整しておいたから、そのほかの機能はカンテーラ達から訊いてね!」
 俺らに丸投げしやがった・・・
 等と考えつつ両の手で受け取る俺
 「これ、どうしよう・・・」持ってかないと絶対何か起こった時に困るしなぁ・・・
 「どうしようって・・・」
 「良星のベルトポケットの裏の方に入れておけばいいんじゃない・・・?」
 「・・・そうするか・・・」
 右手で一まとめに持ち、左手で左のベルトポケット裏のファスナーを引き開け、そこにアルバムとデッキケースを放り込み、閉める、
 ・・・少し重い・・・
 俺のこれは密閉性はバッチリだから水中でも大丈夫だろうが・・・
 「それじゃあ行くぞー」
 そして、今度こそ、カンテーラの先導に従い、
 「おー!」
 「おー!」
 「おー!」
 俺達は歩き出すのだった・・・
 「大丈夫、何かあった時は助け舟出すから・・・」
 その、女神の優しげな声を聞きながら・・・
 

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