バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

ダブモン!ダブルカードモンスター!!01

 

ダブモン!ダブルカードモンスター!!01
 
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 「初めまして、私がラスボスよ」
 緑の草原の小高い丘、そのてっぺんに生える大木の前で、どこかやわらかい雰囲気をたたえた場所、

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 その前で、俺は尻もちをつき、佇み、目の前の優しげで暖かな女を見ていた、
 波打つ金の髪に優しげな青の瞳、肌は白磁のように白く、
 背中に生えるは大きな純白の翼、体にまとうは白の袖なしワンピース、
 そこで俺は、おもわず言葉を発した
 「お・・・お・・・」
 「ん・・・?」
 「おっぱいだぁあああああ!!」
 思い切り両手で女のおっぱいを掴みかかり
 「ガァウ!!」
 刹那、女の背後から右斜め上に飛び出して来た小さい白ドラゴンに光を浴びせかけられる!!
 思わず頭が炎上したかと思う程熱くなり飛び退く俺
 「あっつ!あっつ!!、てめぇ!目に当たったらどうする気だ!!」
 が、その言葉にもひるまず、白い厚めの甲殻まとったそのドラゴンは、女を俺からかばうように立ちはだかる、
 幸い光が当たったのは額から上の方、炎上とまではいかないが、やはり熱い・・・
 「はいはい二人とも、そこまでそこまで」
 にらみ合う俺らを制するように女は言い、俺達は退く
 「さて、私はこの世界を支配する女神、双運 良星(そううん りょうせい)、あなたの願いを叶えましょう」
 「俺の願い・・・あっ、」
 思わず、大事な事を忘れていたことに気付く
 「あいつらは、あの二人はどこ行った!!」
 周りを見渡すが、あいつらは、一緒にいたはずのあの二人はいない・・・それに、案内役のあいつも・・・!?
 思わず女にすがりよる
 「なぁ!願いなんてどうでもいいからさ、あいつらどこ行ったのか教えてくれよ!、いや、俺の願いより、あの二人の願いをかなえてやってくれ!!」
 「落ち着きなさい」
 女の言葉に、思わず俺は押し黙り
 「かれらの願いも叶えましょう、もちろん、あなたの願いも、ただし・・・」
 上から、シャボン玉のような物に包まれた長方体の物体が降ってきた、
 黒色の長方体なのだが、中央に濃紫の宝玉が付いている
 「それを手に取り、私との勝負に勝てば、あなたの願いも、仲間の願いも叶えましょう、そして、あなた達全員、元の世界に返してあげましょう」
 「ラスボスってそういう意味かよ、面白れぇ!!」
 それを手に取り
 「さぁ、距離を取ってそれを前に出しなさい、私が相手になりましょう」
 後ろに跳んで前に突き出す!!
 すると、前に革調の黒い板が現れた!脇には宙に浮く緑の電子画面も・・・
 「それを、そのデッキケースを板の上に・・・」
 指示されるがままに右手のデッキケース?を板の上に置くと、デッキケースが左の方に移動して、そこで中から、斜め白黒で外枠反転、中央に灰でWの文字のあるのカードの束が飛び出しつつケースが外側に移動しながら上下反転、
 カードの束がシャッフルされ、その場に置かれた
 ええと・・・
 「さて、次はこちらの番ですね・・・」
 女が右手を外側にひらりと落ちる光の粒を軌跡に置きながら動かすと、
 女の前に光の板が出現し
 そうだ、あの木は・・・!
 女神の背後の木、そこから幾枚ものカードが女神左手側に迂回し流れる川の様に移動していき、板の上で重なりカードの集まりとなる、
 そう、あの木、女神の後ろにある木、その巨大な木のその葉っぱは・・・ここにあるカードとすべて同じ物!!
 一体何なんだあの木?いや、女神様なら、ああいうものを作ることも可能か!!
 「では、私についてきてください・・・」
 女神様が、右手でカードを一枚一枚板の手前に裏側で計五枚置き、次いで、今度はそれを左手に移していき、計五枚左手に持った、
 「ええと・・・」
 「見ないで、取って下さいね」
 女神の柔らかな笑顔・・・
 「は、はぁ・・・」
 俺は戸惑いつつも同じように手前に五枚並べて、同じように左手に持って・・・
 「行きますよ・・・カードバトル・・・」
 「カードバトル・・・」
 「スタートッ!!」
 「ス、スタートッ!!」
 ええと、この次は・・・
 「まずは、右手側のチャージゾーンに向かい、宣言してください、リチャージ!!」
 「リ、リチャージ!!」
 わけもわからぬままに宣言し、
 「今度は、山札の一番上のカードを引きます、ドロー!」
 「ドロー!」
 指示されるがままに引いて・・・
 「さて、今引いたカードを左手の手札に移して、その中から、さっき言ったチャージゾーンとモンスターゾーンの1番に裏で置いてください」
 向こうが左手の手札から右手で二枚引いて、板の右手側と中央少しこちらの方に置く、
 「最初に出すカードはモンスターゾーンにコスト1か0のモンスター、チャージゾーンに同じくコスト1か0の、こちらはリサイクルがお勧めです、さぁ、やってみましょう」
 え~とえ~と、あ、さっき引いたカード・・・よし!
 手札から二枚を引いて、向こうと同じようにチャージゾーンと1番に
 「そっちじゃないですよ、山札の反対側ですね」
 え・・・あ、そっか!
 山札の反対側に裏でカードを一枚置いて、向こうの似たような場所にもう一枚を裏で・・・置く!
 「セットって言って下さいね、セット!」
 「セ・・・セット!」
 「続けて、1番に裏側で置いたカードを表にします、さぁ、その手に取って・・・」
 女が右手に1番に設置したカードを持つ、
 よし、それなら、いっちょやるか!!
 右手に俺が1番に裏側で置いたカードを持ち、
 互いに表に!
 「オープン!」
 「オ・・・オープン!!」
 「ダブモンNo.145、小輝の防もり ティングレイ!さ・・・」
 「ダブモンNo.145、小輝の防もり ティングレイ!」
 豪怖な男の声が響きわった
 「グギャッァ!!」
 次の瞬間、さっきの小竜が俺の足元にレーザーを吐く!
 「うどわっ!」
 慌てて飛び退り避ける俺!当たった場所からは煙が上がっている・・・
 「ったく、あぶねーだろうがっ!」
 「グギャアアアア!!」
 そうやって女の前に出てきた白小竜、えー、ティングレイだっけ、
 少し厚めの白甲殻に覆われ、背には膜持ちの両羽があり、腹は縞々のような黄色の甲殻となっている、
 そいつは今まさに俺に噛みつかんと目じりを上げ、高ぶらせた表情をしている
 「グギャァァアアアアアア!!」
 「ええい!そっちがその気ならこっちもやってやる!来い、ダブモンNo.22、幽明の案内屋 カンテーラ」
 「ダブモンNo.22、幽明の案内屋 カンテーラ!」
 俺が宣言した瞬間、俺の前の地面から黒いもやが湧きあがり、
 そのもやの下から、小さき亡霊な、そいつは現れた、
 「よう、相棒、さみしかったか?」
 軽快な口調で放たれるその声、
 濃紺のフードつき袖付きマント、左手に黄色の燭台カンテラ、中は黒いもやのようになっていていて、
 フードの中には黒の両瞳を覗かせ、
 フード左上の所には、左後頭部後ろにまで伸びる、円を左右に重ねて重ねた部分を切り取ったような紡錘形の濃紫の装飾がある、
 「寂しくなんてねぇよ、っていうか、どこ行ってたんだ?」
 「呼び出されるまで待機してたんだよ、まさかこんなに早く呼び出されるなんてな!!」
 「お前のカードがあったんで、つい呼んじまったんだよ!!」
 「へっ!やっぱりさびしかったんじゃねーか!」
 「うっせーてめーが一番信用できるってだけの話だ!!っていうか、あの二人はどうした!?」
 「さぁな、あいつに勝てばわかるんじゃないか?」
 言って、女神の方を見据える
 ったく・・・
 「そろそろいいかしら?モンスター召喚のコストに使うカードを決めて欲しいのだけど・・・」
 ってそうだ、今は大事な勝負の最中だった!!
 「どうやって決めるんだよ!」
 「その子のコストは1、チャージゾーンからカードを一枚、今回はコストのあるカード同士だから、コストの見せ合いがあるわ、コストにするカードを前に出してくれるかしら?」
 っていったって、こいつ以外選択肢はないわけだが・・・
 チャージゾーンのカードを一枚前に出すと、向こうも同様に前に出してきた
 「それじゃ、コストも決まったようだし、前に出したカードを表にするのよ、それっ!」
 「おもしれぇ、それっ!!」
 まずは、向こうが表にしたカード!六つ場所の輝き、巻き込まれたもの、力を上げたもの
 こっちはこいつ、マルチエレメンタルパワー!!
 「互いに戦闘前タイミングのリサイクルカード・・・発動できるカードじゃないから、今回は何も起きないわ」
 「発動出来たらどうなるんだよ?」
 「そのカードの効果を発動できたり、召喚できたり、戦闘を行うカードに装備できたり、手札に戻せたり、その辺は徐々に覚えて行けばいいわ、さ、一番戦闘開始よ、行って、ティングレイ」
 「グギャギャ!!」
 ティングレイが俺の方に飛んでくる!
 「おいおい、俺がいることを忘れてもらっちゃ困るな」
 そこにカンテーラが跳躍
 「カンテラハンマー!」
 左手のカンテラをティングレイの額に叩き付けた!
 「グギャ!」
 が、ティングレイは地面に落ちる前に復帰し、一気に口から熱閃を吐く!
 「カンテラブレイズ!」
 それをカンテラから噴き出した火で打ち消すカンテーラ!
 「どうした?それで終わりかい?」
 「グギャギャ!!」
 と、ティングレイの顔が真っ赤になり、口に大量の光を溜めこみ始めた
 「おっ、やればできるじゃん!!」
 そして、今度は大きなレーザーを吐く!
 「カンテラブレイズ!」
 先ほどと同じように炎を発射するが斬り裂かれ、
 「っち、しょうがないな、本当はもう少しとっておきたかったんだけど・・・シャドウブレイド!!」
 カンテーラの右手から刃の剣先が伸びる!
 その剣はそのまま横にレーザーを切り裂き、ティングレイの前まで一気に走り
 「グギャァ!?」
 「たぁああああ!」
 ティングレイを振り斬り、爆発させた!!
 その爆発で、ティングレイが女神の左手後ろまで飛んで行き、地面に落ちる、どうやら、目を回して気絶しているようだ、
 その様子を見ていた女神が目を見開いた驚きの顔でこちらを見て、手を叩きながら
 「すごいすごい!おねえさんのティングレイ、すぐにやられちゃった!」
 「へへへ・・・まぁなぁ・・・」
 「たまたまパワーが高かっただけだ、バカ!!」
 「んだとこらぁ!!」
 「はいはい、そこまで」
 女神が笑い、俺達はむっとしたまま一旦言葉を止め
 「でもね、おねえさんもまだ終わってないのよ、私は、ティングレイの戦闘後効果を発動!」
 へ・・・?
 
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