バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

ウルフォス/10

ウルフォス 10
 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 
f:id:OirenW:20200813023200p:plain
 
 「海中より超巨大な影を見たとの報告が・・・」
 ミーティングルームで丹頂池さんからの報告を受ける
 「海の中・・・ですか!?」
 「だが、俺たちは海中戦力は保持していない、こればかりはお手上げだな」
 確かに、鷲ヶ埼さんの言う通り・・・
 「安心しろ、こんなこともあろうかと、海中運用機、セスマリナーが用意されている」
 「セスマリナー!?」
 画面を背にする隊長の言葉思わず皆と同じくそちらを見て驚く俺
 「運転は丹頂池に任せるぞ!」
 「わかりました!」
 そうして、僕たちはセスマリナーという名の藍色の潜水艦に乗り込む・・・
 セスドリルと同じ構造のコクピット、と言っても、右側に席が二つ、隊長席は高くない、でやっぱり目の前の小画面から船体の調子を見る俺が中央の丹頂池さんに問いかける
 「あの・・・なんで丹頂池さんが潜水艦の操縦を・・・」
 「昔、色々あったのよ・・・」
 色々あったのよで済ませられるようなもんなのか・・・?
 「あ、レーダーに反応!?」
 「モニター出します!」
 反対側でレーダーとオペレートを担当する豹賀さんと鷲ヶ埼さんが言い、
 コクピット前方上の斜めのモニターに皆の目線が釘付けになる
 「あれはなんだ・・・」
 「ウツボに・・・手足が生えたような・・・」
 確かに砂色のウツボに短い手足が生えたような体躯だ、
 それがいきなり俺たちを丸のみにしようとしてきた!?
 「ぎょ、魚雷発射!!」
 魚雷がウツボの口内で炸裂し、ウツボがひるむ!
 「よし!このまま攻撃!!」
 しかし、追撃の魚雷を発射したもののウツボが口を閉じた後の外皮には爆発が効かず・・・
 一気に頭を下げたと思ったら尾が振り下ろされてくる!
 「回避!」
 「無理です!!」
 ああもう!
 操縦室より裏に入り、みんなが見てない中で
 「ウルフォス!!」
 まったく!
 尾を受け止める!!
 「おぉおおおお・・・」
 「狼型宇宙人!!」
 ウツボの怪獣、ウツボラスが尾を軽く抜かして遠くに泳ぎ、突進し返して来る!
 爪を振るおうとするもその前に勢いよく体当たりを食らった!
 がはっ!
 くそっ!水中じゃ動きが鈍る!
 さらに右腕に喰らいついてくる!
 離しやがれっ!!
 何とか手で持って引き離し放り投げる、
 が、そこで水中を歩くように一気に突進!
 早い目に繰り出した拳をぶちかますもお構いなしに跳ね飛ばされる!
 ぐ・・・地に足がついているせいかさっきよりパワーが・・・
 だが!もう一度突進してくるのを、こちらも着地しつつ両足をしっかりと構え、両手で思い切り押す!
 すると、ウツボラスが押し負け跳ね飛んだ・・・今だ!
 「ワオオオオオオオ!!」
 光線を吐く!
 しかし・・・水中で一気に光が弱くなっていき、ウツボラスに届くもノーリアクション、効かないだと!?
 ど・・・どういうことだどうなってるんだ!?
 混乱する私に、ウツボラスがもう一度走って突進してきて吹っ飛ばされる!!
 ええいくそ!そうだ、人間たちの使っていたものなら効いたはず!
 潜水艦、借りるぞ!!胸の宝石に左上に着けると、左腕の方に二本の支柱と共に伸び
 左胸とその真後ろの背を装甲が包みつつ左肩を潜水艦後部が、左腕を覆うように潜水艦の前部分が付け足される!
 よし、使える!
 「どうなってるんだ~!?」
 これは隊長ってやつの声か?左腕に付けたセスマリナーの中から聞こえてくるが・・・
 少し我慢だ!!
 右拳をウツボラスに叩き込みひるませる!
 しかし、向こうは左より尾を振り回してきた!あえなく跳躍して避ける!
 すると、ウツボラスも泳ぎ出し、こっちに突進してくる、おし一か八か・・・
 まずは右拳!
 ウツボラスは当たってひるむ!
 こっちも吹っ飛んだがこれで・・・
 すると、今度は大口空けて突っ込んできた!!
 今だ!
 吹っ飛べ!!
 そこに、光の力を込めた魚雷を大量発射!!
 全て口内に着弾し、魚雷を防ぐためにか思わず口を閉じたウツボラスを爆破せしめたのだった・・・
 ・・・
 はっ!
 「皆さん、大丈夫ですか!?」
 操縦席に入ると、みんなが前のめりにダウンしていた・・・
 「だ・・・大丈夫じゃない・・・」
 「し・・・死ぬ・・・」
 鷲ヶ埼さんと豹賀さんが死にそうだ!
 「でも、今は安定してますよ、モニターを見ると、いつのまにか海上に出ているようですし、少し外の空気を吸いましょう!ほらほら」
 一人ひとり艦外に連れていくと、外の空気を吸ってリラックスし、順番に降りていく、
 もっとも、出入り口の大きさというものがあるので僕含め二人が限界だが・・・
 「うわぁ、綺麗な夕日ねぇ・・・」
 そういったのは、隊長の前に連れてきた丹頂池さんだ・・・
 確かに、空を見ると、赤い空、橙の海上、黄の半円と絵画のような見事な空がそこにはあった・・・
 「本当ですね・・・」
 「そういえば、あの狼型怪獣、光線が出なくて戸惑ってたわね・・・」
 「確かにそうですね・・・」
 「もしかして、光線は水中では光が吸収されて威力が落ちる、って知らなかったのかしら?」
 あ・・・
 「そうかもしれませんね・・・」
 「だとするなら興味深いわ、水が全くない、もしくはほとんどない星の出身なのかしら?」
 「言われてみればそうですね・・・」
 「そのせいか、苦戦してたわね・・・でもね、私思うのよ」
 「何をです・・・?」
 「もしかしたら、これから、もっと苦戦するような、戦いが激化していくんじゃないかって・・・」
 ・・・
 「でも、僕たちが負けてはいけません、僕達が負けたら、それこそ、地球の終わりですからね!」
 「ええ、そうね・・・」
 「おおい、そろそろ後退してくれぇ~」
 「外の空気が吸いたい・・・」
 「僕もだ・・・」
 下から聞こえてきたのは、隊長、鷲ヶ埼さん、豹賀さんの声・・・
 と、丹頂池さんが俺の方に目線を送る、俺も思わず見返す中で
 「じゃ、私は下に戻るわね、早いとこ基地に戻らないと、アナウンスしたら、全員下に戻って出入口をしっかり閉めとくように言っておいて」
 「わかりました、丹頂池さん」
 そう言って、丹頂池さんは下に戻っていく・・・
 ・・・これから戦いは激化していく、か・・・
 誰もいなくなった潜水艦の出入り口で、俺はおもむろに空を見ていた
 確かにその通りかもしれない、いや、確実に激化しているのだ・・・
 ・・・僕とウルフォスは、戦い抜けるのだろうか・・・
 「おお~い、早くしてくれ~い」
 と、悩む前に、隊長達に外の空気を吸わせてあげないとな!!
 
 ウルフォォオオオス!
 セスマシンシリーズ第4弾はセスマリナーだ!!
 ウルフォスピラーに非接触タグでリード!!
 さらに、ピラー上部のアクションフィギュアと合体!ウルフォスマリナーに!
 ピラーのスイッチを押して魚雷音発動!さらに長押しで必殺技音も!!
 
 DXセスマリナー!!
 
 セス秘密基地セットと遊ぼう!!
 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――