ウルフォス 7
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「見ろ!これが新兵器、セスドリルだ!!」
基地の広い地下格納庫、鉄骨がところどころ柱と化し上に鉄の通路の回る部屋、そこにあったのは、キャタピラにオレンジの本体、でっかいドリルのついたドリル戦車・・・!?
「しかし、この構造の地中推進器は非現実的なのでは?」
俺はごくごく正論をぶつける、
が、隊長はこちらに振り返り少し頭を俯け不敵に笑う
「ふふふ・・・タニシヘビ怪獣の構造を解析したところ、土に空気を混ぜずに掘り進める特殊ドリルの開発に成功、さらに、高性能固定パイルバンカーの装備により、回転する弱点を克服、さらに、特殊ドリルの作動には熱を圧縮する技術が必要だったことから、温度問題も解決したぁ!!」
話に熱が帯びてきて最後に隊長が吠えた・・・
「ずいぶんいろいろ言ってますけど、もしかして、あのタニシヘビ怪獣、地中に潜れるんですか?」
「つくづく逃がさずに済んでよかったわね」
「全くです」
ウー!ウー!ウー!
丹頂池さんの意見に同意した瞬間、あたりに警報が鳴り響く!
「怪獣か!?」
「ミーティングルームに集合しましょう!!」
そうして、ミーティングルームに
「あれはなんだ!?」
画面にに映っていたのは、三方向にドリルを分けるような長い板がついた先鋭的なドリルをいくつも重ねたような長い体をした・・・
「おのれ!こちらがドリル戦車を開発したのを知って対抗してきたか!!」
隊長の大声が響く、と鷲ヶ埼さんが画面を見つめ、
「とにかくセスウィングで出ましょう」
「なに!?セスドリルは!?」
隊長が鷲ヶ埼さんを見て咎めるような言葉・・・
に、すかさず鷲ヶ埼さんは振り返、り口をとがらせながら早く動かし
「まだ地中に潜ると決まったわけじゃないでしょ、ほら行きますよ!」
「セスドリル~!!」
そして、隊長を引っ張り、セスウィングに乗り込み三機、空を行く!
ドリル怪獣を捉え光線を
「発射!!」
しかし、鋼の体にはじき返される!
「効いてる様子無いですよ」
「もう一度行きましょう、隊長、いいですね!」
「う、うむ、もう一度行こう!」
しかし、豹賀さんと鷲ヶ埼さんの意見と同時に、光線を発射する前に、ドリル怪獣は地中に頭を向け、潜っていった・・・
「・・・」
・・・こうして、俺達は地下格納庫に戻っていた、先に立って俺達を見る隊長の目が力強く緩めた上機嫌な目だ・・・
「というわけで、セスドリルに乗り込むことになった!豹賀!!」
「え?私!?」
驚き右手人差し指を緩めに自身に向けながら目を見開かせる豹賀さん
「主運転手頼んだぞ!私と学狼、丹頂池でサポートする!」と鷲ヶ埼さんを見つつ「鷲ヶ埼はセスウィングでいつでも出れるようにして待機だ!」
「わかりました!」
「よし!皆乗り込み、発進!!」
そうして、セスドリルは発進し、地中に潜っていく・・・
「今のところ、レーダーに異常みられません」
「よし、そのまま突き進むんだ!」
と、中央の豹賀さんが左手側で動力のチェックをしてる俺の方を向き
「なぁ、なんで隊長、あんなに楽しそうなんだ?なぜか奥の隊長の席だけ一段高くなってるし」
「きっと、こういう戦車に乗ってみたいとか考えて生きてきたんですよきっと」
「そこ!無駄口を叩くな!!」
「はい!」
「はい!」
「レーダーに反応が」
「でも、光線効かなかったですよね!?」豹賀さんのつぶやき
「無論、ドリルで突破するんだ!!」
了解!!
そのままレーダーに映る怪獣の影に向かって突進!
ドリルが激突する!
車内をすさまじい振動が襲う中、少しずつ前進・・・もしかして、効いてる!?
「よおし!そのまま一気に貫けぇ!!」
が、振動しなくなった!?
っていうか、普通に土掘ってる感じに戻った気が・・・
「隊長!怪獣が地上に戻っていきます!!」
「何だと!?ええい!追え!追え!!」
隊長の一喝に一気に垂直に登りゆくドリル戦車!!地上に到達して地面にキャタピラが付くと、さっきの怪獣が目の前に!!
「おおっし!突撃だぁ!!」
が、その前に尾で吹っ飛ばされ、さらに、その先で鷲ヶ埼さんのものであろうセスウィングとぶつかり
地上に転がり、「ちょっと外から様子見てきます!」俺は急いで外に出てピラーを掲げる!
「ウルフォス!!」
さて、出番か・・・だがこいつは・・・
一気に決める!
爪を叩きつけて斬り裂くと、向こうが尾を叩きつけてくる!
そんなものは効かない!
な!?頭を地に着けて一気に地中に逃げた!?
と思ったら、足元から飛び出してきた!
グハッ!
さらに結んだ輪のように潜りつつ吹っ飛んだ方向に飛び出す
ガハッ!
さらに同じように潜り直しもう一撃地中より
グホッ!!
そして、後ろに倒れる中であいつは姿を消す・・・
くそ!地中に潜られてはどうにもガハッ!
そう考えた瞬間に背後からの一撃を食らい吹っ飛ばされ前のめりに倒れる、
くそ・・・このままじゃ・・・
と目の前にセスドリルが・・・?ええい、一か八か!!
セスドリルをとり胸の水晶器官に・・・
すると、セスドリルが右胸から右肩に装甲となるように伸び、ドリル周辺が二本の主柱と共に伸びて、
そこで右拳にドリルを付けるような装甲となる!!
「ワォオオオオオ!!」
一気に力が湧いてきて、ドリルを大地向けて地を掘り進み地中へ、そのまままっすぐメタルワームにまで追いつきドリルで金属音を上げ火花を散らしながら削りつつ地上にたたき出し、
空中よりドリルを大振りに降って地上に叩きつけ、
「ワオオオオオオオオオオ!!」
光の力をドリルに集中させ、メタルワームに一気に突進!!メタルワームをやはり火花を上げ貫き、爆発させた!!
・・・
目を覚ました時、そこは地上だった、ああそうだ、様子を見ると言って外に出たんだっけ・・・早く、皆と合流を!周りを見回すと、あ、セスドリルだ!!右手を上げて振って走り出す「おお~い、みんな~!!」こうして、セスドリルに向かい気絶していた隊長たちを見つけて合流、俺それぞれ近寄り手を当てるとそれぞれ目が覚めて僕を見て「隊長」「ん・・・一体、何が起こったんだ?」「豹賀さん」「ああ、学狼か・・・」「丹頂池さん」「ああ・・・あ、学狼くん、大丈夫だった?」俺は皆を見回し「とにかく、いったん基地に戻りましょう」基地に帰投し、共にミーティングルームに行く、皆で今回の任務の振り返りの映像を画面に映し、状況を確認しつつ話し合う・・・と、ウルフォスが映った・・・
「結局、今回も狼型怪獣に助けられたな」
「そうですね」
「なぁ、お前はあれについてどう思う?」
右手の机の向こう側にいる鷲ヶ埼さんの俺の返事からの続けての言葉に、俺は思わずそちらを向く
「え?もちろん味方だと・・・」
「俺はその考え方に反対だ」
後ろにいる豹賀さんまで・・・
「意思疎通もできてない相手を、安易に味方扱いすることはできない」
後ろ奥の丹頂池さんまで・・・と、丹頂池さんがまっすぐ俺を見て
「確かに、今まで助けてくれたわ、でもイコール味方とは限らない、もしかしたら単に敵の敵なだけかもしれない」
鷲ヶ埼さん、豹賀さん、丹頂池さん・・・
俺は味方が欲しく、思わず画面の前で腕を組み仁王立ちしている隊長の方に向く
「隊長は、どうお考えで?」
「私か、そうだな・・・このまま共闘していければいい、そう考えてるよ」
「え?隊長、どういう意味です?」
「敵か味方など、状況によって変わるということだ、こちらが知恵を絞って味方にし続ける行動をしていれば、もしかしたら味方でい続けてくれるかもしれない」
「それは・・・どういう意味です?」
「とにもかくにも、情報を集めて、出来る限りのことをするというだけだ」
え・・・?
僕は、その時の隊長の言葉を、いまいちつかめずにいたのだった・・・
ウルフォォオオオス!
セスマシンシリーズ第3弾はセスドリルだ!!
ウルフォスピラーに非接触タグでリード!!
さらに、ピラー上部のアクションフィギュアと合体!ウルフォスドリルに!
ピラーのスイッチを押して地中潜航音発動!さらに長押しで必殺技音も!!
DXセスドリル!!
セス秘密基地セットと遊ぼう!!
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