オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

オリジネイトスター/2

オリジネイト・スター 2
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 ブォオオオン・・・
 コンクリートのレース場にエンジンの音が鳴り響く・・・
 カプセル状で直線的なオーバルコース・・・そこで最終コーナーを曲がり、一気にアクセルをふかせる・・・速い!
 並み居る相手を抜き去り、トップでゴールに突っ込んだのだった
 ・・・
 「いやぁ!昨日に続きオンロードでも一位!う~ん調子いいわぁ!!」
 「おめでとうございます、マコトさん」
 「いやいや、あのアクセルのキレはお前らの仕事のおかげだって」
 「いやいや、1位はマコトさんの腕あってのことですって!!」
 あっはっはっはっ!!
 観客席下のピットゾーンで笑いあう俺とコウ
 「は、ちょっと勝ったぐらいで調子に乗りおって・・・」
 そこで整備しながら憎まれ口を叩くおやっさん
 「しかし、オフロードが得意なお前が、オンロードでも勝つとはな、昨日の今日で調子も悪いはずなのに、今日は槍でも振るんじゃないか?」
 「槍なんて振るわけないでしょ」
 「昨日、調子に乗って飲み過ぎて、酔いつぶれて家まで運んでもらったのはどこのだれだったかな?」
 う・・・もちろん俺のことだ・・・
 「今日午前、黒い怪人のようなものに襲われ、女性が1人死亡しました」
 ん・・・?
 突然隣のピットから聞こえたニュースの音声に、俺は慟哭したのだった・・・
 「ちょっと、どこ行くんですかマコトさん!!」
 「すまない!急用を思い出した!!」
 そうして、俺はピットを裏から出つつ急ぎ、スマホで現場を調べ、そこに走って行く・・・!
 まさか、俺があの時あのメモリを渡してしまったから・・・!?
 古いビルの隙間のような通路、その先で人だかりができていた、
 警察官が張っており中を覗き見ることはできない、しかし、壁に血痕が付いている・・・
 あの女性の物かは確認できないが・・・
 「おい!貴様もコスモスターを持っているだろう!!とっととそれを寄越せ!!」
 「こ・・・コスモスター!?何の事だ!?」
 背後からの声に振り返ると、そこには男女の白い彫像を肩に着けた、黒ずくめで竜の彫像を頭にかぶった人型に無機質の球体が集まってスーツになったような怪人が・・・!?
 そして、そこでは腰を抜かした茶色いジャケットのスーツ姿の頭がさびしそうなおっさんが!?
 「おっさん!とっとと逃げろ!!」
 「え・・・?」
 一気に突進して怪人を抑える!
 「き・・・君は・・・?!」
 「いいから逃げろ!そうすれば俺も逃げられる!!」
 「わ・・・わかった!!」
 おっさんが一目散に駆けて行く・・・
 「貴様!!」
 怪人の振るう拳に吹き飛ばされた!!
 「がはっ!」
 くっそ・・・その時の力があれば・・・
 「命知らずだな・・・我らダークマターに逆らうとは・・・」
 「ダークマター・・・?あいつだけじゃなかったのか・・・?」
 「私達の事を知っているとは・・・そうか・・・同朋のリ・ソッダを葬ったのは・・・もしかしてお前か?気配が何処にもなくなったのでどうしたのかと思っていたが・・・」
 リ・ソッダ・・・あのトカゲの黒い怪人か・・・!?
 「それがどうした・・・?」
 「なに、それなら・・・排除するまで!!」
 いきなりの蹴り攻撃、通路の先の警察官が気が付いてこちらに来て拳銃で撃つも、
 「邪魔だ!」
 怪人が右腕から放った岩に周囲を崩されて瓦礫と化し、こちらにはこれ無くなる・・・
 「まったく・・・にしても弱いな・・・それでリ・ソッダを葬ったのか・・・?」
 くそ・・・全く歯がたたねぇ・・・おっさんも見えなくなったし、今は・・・逃げ時か・・・!?
 「これを使って!」
 後ろから聞こえた声とともに飛んできたのは、あの時のカードメモリ・・・!?
 床に落ちたそれを思わず拾い上げ
 「馬鹿な!?コスモスターが物質化しているだとがはっ!?」
 思い切り蹴りをかましつつ立ち上がる!
 そして、デジタルウォッチにメモリを装填、PUSH!!
 「変身!!」「チェンジ!!ミスリル・スターァアアアア!!」
 黒いスーツと銀の星に体が覆われる!!
 「聖なる銀の鎧を身に纏いし闇に光をもたらす存在、ミス・リル・ス「おっしゃいくぜ!!」
 右拳を叩き込み、相手をひるませつつ続けての左拳!
 「がっ!これなら!」
 相手が右手に出現させた岩石を放り投げてくる、しかしっ!
 「はっ!」
 右回し蹴りで弾き飛ばし、相手にぶつける!
 「がっ!ぐぬっ・・・致し方ない・・・!」
 今度は両腕で連射!?
 こちらも連続パンチで全て弾き飛ばし・・・あれ?
 「どこにも・・・いない・・・?」
 あいつのいた場所に行って周りを見回すも、やはり、いない・・・
 逃げられた!?
 とりあえず、時計を二回押して変身を解除し、後ろに振り返り話しかける
 「ありがとな」
 「いいえ、こっちこそ」
 そこにいたのは、昨日の女性・・・
 「無事だったんだ、よかった・・・だが、見知らぬ女性が・・・」
 「そうね冥福を祈りましょう、」俺達は目をつむり、冥福を祈る「でも、あなたも、昨日の今日だから、奴らの仲間に報復されたのかと思って、つい慌てて、性別も聞かずに飛び出してしまったわ・・・」
 「向こうは俺のことすら知らなかったみたいだけど、逃げられちまったからな・・・あ、そうだこれ!」
 俺は近寄り、メモリカードを取り出し、渡そうと
 しかし、女性は右手でそれを止め
 「いいわ、それはあなたが持っていて、また狙われたら敵わないからね・・・」
 「そうか・・・じゃ・・・」
 俺としても、あいつらに対抗できる力があるのはいざという時に役に立つ・・・
 「でも、逃がしちゃったわね・・・」
 「そうだな・・・そうだ!さっきのおっさん!!」
 「おっさん?」
 「あの怪人が追ってたんだ、あのおっさんの所に向かったのかもしれない・・・」
 「それじゃあ、そのおっさんを探しましょう、どういう感じの人・・・?」
 「普通のスーツに頭が禿げ上がった・・・て、お前も来るのかよ!?」
 「一人より二人の方が見つけやすいでしょ?ほら、連絡先教えて、見つけたら連絡しましょう」
 「いいけど・・・お前、名前は?俺は蔵度 間真(クラド マコト)」
 「私は明暁 魔帆(ミョウギョウ マホ)」
 「マホね・・・」
 「それじゃ、連絡先を交換して手分けして探しましょう!!」
 件のおっさんは、割とすぐに見つかった、なんせ・・・
 「君!先ほどの黒い奴はどうしたのかね?!」
 とまぁ、マホと別れた後ですぐに話しかけてきたのだから・・・
 「おっさん!おっさんこそ大丈夫か!?あいつは姿消しちゃって・・・」
 「そ・・・そうか、とりあえず一安心だな・・・」
 「ああ、そうだ、あいつから見つからないようにするには、極力心を平静にしておいた方がいいって、ええっと、ネットでそんなまじないが・・・」
 「心を平静に・・・だが・・・今の私には無理だ・・・いや、君、良いガタイしてるね?」
 「え?ええまぁ・・・」
 すると、おっさんは唐突に両手を合わせて頭を下げる!
 「頼む!ほんの少しの間だけ、私のボディガードになってもらえないだろうか!そうすれは、心に平静を取り戻せるかもしれないんだ!!」
 「は・・・はぁ・・・あの怪人を倒せとか・・・」
 と、俺の言葉におっさんは頭を上げ、右手を否定するように降る
 「ああ、違う違う、実はね・・・娘が紹介してきた男がね」
 「娘さんが?」
 「ああ・・・派手に髪を染めて、顔中にピアスなんぞつけて・・・とても、その・・・会う気がしないんだ・・・もし、不良だったりしたら・・・」
 なるほど・・・
 「いいですけど・・・男を殴れとか、できませんからね?あくまでボディガードですよ?喧嘩になりそうになったら止めますからね?」
 戸惑いながら首を縦に振るおっさん、
 「う・・・うむ・・・わかった」
 そんなわけで喫茶店の一角で、男と俺達は合うことになったのだった・・・
 男の要望はピンクのモヒカンに顔中に丸い輪っかを付け炎の模様のついた形容しがたい容姿・・・
 その男がおっさんの向こうの席に着くなり俺達を一見し、口をすぼめた心配顔でおっさんに視線を戻す
 「あの、お義父さん、その人達は・・・」
 「ボディガードだ、後、お義父さんと呼ぶな!」
 「お義父さん・・・何か勘違いさせたようで、申し訳ありませんでした!!」
 と、男が椅子から降り土下座した!?
 戸惑い見下ろすおっさん!
 「な・・・どうしたんだ!?」
 「娘さんを養うために、俺、ようやくここまで来たんです!」
 はい・・・?
 「あいつと売れない頃から付き合っていて・・・一時は別れた方がいいんじゃないかって・・・でも・・・ようやく養えるまでに曲が売れて来たんです!!それで・・・プロポーズして・・・」
 「じゃあ、そのアクセサリーは・・・」
 「全部取り外せます!!」
 本当に全部取り外して机に置いた、穴なども開いていない
 「その模様は・・・」
 「シールです!!」
 痛そうなはがす音を立てて炎の模様も取り去った・・・
 「じゃあ、その髪型は・・・」
 「すんません、これは染めてます!!」
 そう言ってもう一度土下座した
 あ、それは染めてるんだ・・・
 「あ、あった、これですこれ・・・」
 と、いつの間にかマホがスマホで調べておっさんに見せた・・・
 「容姿をどっかで見たことあると思って、ほら、このバンド、今売れてるバンドで、昔は・・・」
 「確かに・・・黒髪に真面目そうな容姿だ・・・」
 「あの姿じゃずっと売れてなくて、事務所の人にも実力はあるんだから容姿とか変えたりしてみた方がいいって、それで・・・」
 「そうだったのか・・・」
 「あれは、俺の勝負姿なんです!どの道、あの姿を理解してもらわないと結婚なんてできないと考えて、前回もこんな恰好を・・・どうも、すみませんでした!!」
 「いいや、娘を想う気持ちは、だが、娘をきちんと幸せにせんと、許さんからな!!」
 男が涙ぐみながらも顔を上げ
 「はい!」勢いよく声を上げた・・・
 ん?おっさんの後ろから光・・・コスモスターか!?
 それが俺のデジタルウォッチに飛んでいき、宿る・・・?一体なぜ・・・?
 ズゴン!
 すると、窓の方から大量の岩が!?パニックになるお客たち!
 見てみると、先程の怪人!?
 「見つけたぞ、コスモスターの男よ・・・」
 もうこのおっさんには宿ってないだろうに!!
 「二人とも、逃げてください!!」
 「わ・・・わかった!」
 「すみません!」
 そうして、俺は店の外に出て、怪人と対峙する!
 「もう男からはコスモスターを感じない・・・なぜだ!」
 「俺達が回収したからだ!」
 「そうか、なら・・・お前から奪うだけだ!今度は容赦なく木っ端みじんにしてやる!」
 怪人が右腕から岩をこっちに飛ばし突っ込ませくる、だが・・・
 「変身!」
 「チェンジ!!ミスリル・スターァアアアア!!聖な「たりゃああ!!」
 俺の拳で気合一発、その岩を粉砕しつつ、そのまま走り込みながら再度振り上げ拳を叩き込み
 「何っ!?ぐはっ!」
 続けて伸ばした足を真正面に叩き込む、
 「がはっ!?ならばこれで!!」
 今度は岩の鎧か・・・だが・・・!
 「はぁああ!!とりゃあああ!!」
 気合と共に駆け込んでのハイキックに、岩の鎧は砕け、本体にダメージが通る!
 「そろそろ決める・・・!」
 「ええい!もう破れかぶれだ!!」
 と向こうが岩を両腕より連続して放ち投げてきた!?
 この!?
 こちらも両拳で殴って岩を壊すが、向こうの方が数が多く対処しきれない!?
 ん?十二星座の文字盤が光ってる・・・?おっし、いっちょ使ってみるか、とりあえず、これ!
 周り並ぶ十二のスイッチの一つを押す!
 「タウラス・ストライク!」
 デジタルウォッチの声とともに、右拳に牛のオーラが宿る、おーっしこれなら・・・
 「・・・タウラス・チャージ・ダッシュ!!」
 「はぁあああ!!」
 右拳を前に出しながら一気に猛牛のように岩を粉砕しながら駆け抜ける!!
 「な・・・何だとっ!?」
 戸惑う怪人にそのまま拳を叩き込む!
 「がはぁっ!!」
 「これでとどめだ」
 デジタルウォッチの画面を押す!
 「タウラス・コンストレーション・フィニッシュ!!」
 気合を込め右拳を前に出すと、そこから猛牛の幻影が一気に突進し、怪人を貫通し爆発、消滅させた・・・
 カラン・・・
 って、完全には消滅してないか・・・
 落ちたクリスタルを拾い上げると、確かにさっきの怪人が小さくなって存在しているのが見える、
 確かに、封印したか・・・
 そのまま変身を解く
 「ありがとう!」
 「ありがとうございました!」
 いきなり聞こえた背後からの声、
 そこにいたのは、さっきのおっさんとミュージシャン、ったく、逃げろっつったのに、様子見てやがったな・・・
 「なに、俺がやれるだけのことをやっただけだよ、でも、コスモスターは・・・」
 「あの光の事ですか?別に体調に変化はないですし、持っていたらまたあの怪人に襲われるかもしれません、そのまま持って行ってください」
 「おう、悪いな」
 「それでは、私達はこれで」
 おっさんとミュージシャンが礼儀正しく頭を下げる
 「おう、娘さんとも、家族みんな仲良くな」
 「はい」
 「わかってます」
 「それでは・・・」
 おっさんたちが振り返って去って行き、代わりにマホが近寄ってきた
 「これで、あの女性も浮かばれるといいわね・・・」
 「そうだな・・・」
 「誰が浮かばれるって・・・?」
 ・・・上!?
 見上げると、壁に刺さって布のたれさがった鉄の棒の看板の上にそこには黒い悪魔のような顔の短い狼のような怪人が?!
 「お前は・・・?」
 「俺か?俺はおおいぬ座のビクドグ」
 「ビクドグ・・・?」
 と、次の瞬間のは俺の目の前にいた、っつ、速い・・・!
 「聞かせてくれよ、誰が浮かばれるって?」
 「決まってるじゃない!さっきの岩を飛ばす怪人に殺された女性の事よ!」
 「ああ、ちょうこくしつ座のスカルプターの事か?だが、奴は誰も殺してないぜ?」
 え・・・?
 「なに・・・?じゃあ、誰が?」
 「俺だよ」
 「な・・・!?なんでそんなことを!?」
 「決まってんだろ、人間ってのは恐怖で心を失うと何もできなくなるからな・・・この方が有情だろう・・・」
 「そんな理由で?」
 「そんな理由?人間ってのは、生き恥を晒したくない人間じゃなかったのか?」
 「そんな人間もいる、だが、それを決めるのはお前じゃない、大多数の人間は、生きることを望んでいる!!」
 「けっ!どうせもうすぐマザーブラックホール様が目覚めて全てを無に帰されるんだ、短い生にしがみつくなんて意味ないぜ」
 「マザーブラックホール・・・まさか、コスモスターを集めているのも!?」
 「おっと、これ以上教える気は無いぜ、今日はこれまでだ」
 「逃がすと思うのか!」「チェンジ!!ミスリル・スターァアアアア!!」
 「おっと・・・」
 速い!?
 あっという間に、弾き飛ばされた・・・!?
 「てめえらのコスモスターなんぞ、いつだって奪えるんだよ、覚えておけ、せいぜい、俺達に反抗するんだな、あははは・・・」
 といつの間にか、去って行ってしまった・・・
 ビグトグが去ったのを見届け、眉寄せた心配顔で駆け寄ってくるマホ
 「大丈夫?」
 「ああ、問題無い・・・」
 掛けられた声に呆気にとられた状態から立ち直り、立ち上がって、変身を解除する・・・
 「とにかく、今日は帰りましょう、あの様子だと、そう簡単には襲ってこないようだし・・・」
 「ああ・・・用心しろよ、何かあったらすぐ呼んでくれ」
 「わかったわ・・・」
 こうして、俺達は別れ、それぞれ元の場所に戻って行くのだった・・・
 
 (それにしても、どうして心を闇に染めるだけでしか出てこないコスモスターが手に入るのかしら・・・?
  まさか、あのデジタルウォッチを持った人に強い良い感情を抱いたときにもコスモスターが出る・・・?でもそうだとしか思えない・・・
  でも、そうだとするなら・・・
  まるで北風と太陽だわ・・・?都合が良すぎる・・・一体・・・どういうこと・・・?)
 
 スイッチを押せ!
 「タウラスストライク!」
 十二の力を使いこなせ!
 「・・・タウラスチャージダッシュ!!」
 黄道十二星座の力を君の手に!
 「タウラス・コンストレーション・フィニッシュ!!」
 DX・スターウォォオオオッチ!!
 
 新たなるメモリも・・・
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