オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

オリジネイトスター/8

オリジネイト・スター 8
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 
f:id:OirenW:20200602181345p:plain
 
 大学の友達に誘われての寺巡り、とはいっても近所の物のいくつかをめぐるだけ、
 しかし、パワースポットというものはどの怪奇物においても重要な側面を持っているものがあり、
 決して、友達との話の種だけに終始しているわけではない、わけではない、
 灰色の砂利の敷き詰められた立派なお寺の石畳の通路を歩いて行く・・・
 「ねぇねぇ、あそこ、座禅してるよ!」
 「え・・・どこどこ?」
 奥まった、本堂の左側、襖の開いた広い畳張りの部屋、立ち入れないように外には細竹の柵が付いている、
 だが、そこにいたのは、見知った後ろ姿だった・・・
 「マコト!?」
 バシン!
 「いったあ!!」
 
 お寺で座禅をしていたところ、後ろから知り合いの俺の名を呼ぶ声、まぁ、そんな声に反応したら、当然の如くに和尚に棒で肩をはたかれたわけだが・・・
 「ちょ・・・ちょっとすいません」
 慌てて右手で和尚を止めつつ、声が聞こえた方に行く
 「お前、こんなとこで何やってんだよ!」
 「そっちこそ何してんのよ!?」
 「俺か?俺は・・・修行だよ!」
 「え・・・修業!?」
 「一日座禅滝行付き精神統一コースだ」
 「うわっ!」
 いつの間にかマホの横に和尚が!?
 無論頭は禿上がっているものの、顔つきは厳しく、口元にちょび髭を生やし、濃い青の作務衣にその身を包んでいる・・・
 「今なら、一人に付き、二人まで付き添いで同じコースを受けることができる・・・どうじゃ?」和尚のコミカルすぎる笑顔・・・
 「え・・・?」
 ボーン・・・
 マホの戸惑う声と共に、どこからか・・・鐘のなる音が響き渡った・・・
 
 なぜか、マホも一緒になって修業をし始める・・・修行する機会など無いので一度やってみるのもいいという事らしい、
 友達らしき人物は帰ったが・・・
 そんな中、俺は心落ち着かせながら静かに考えていた・・・
 「ちょっと、何考えていった!」
 マホが和尚に肩を叩かれるのを心穏やかに無視しつつ・・・
 時に両手を合わせつつ滝に打たれながらも・・・
 「いたいいたいいたい・・・」
 なれないマホの声を聴きながらまたもの座禅に戻りながらも・・・
 あいつの・・・アストの拳は・・・あの怪人に通用していた・・・
 だが、俺の拳や武器は通用していなかった・・・
 その理由が、心を落ち着かせた今ならはっきりと分かった・・・
 あいつの拳は、怒りの拳、それが大きな破壊力を生み、あの怪人の防御を破壊した・・・俺は目を開き、立ち上がり、そばにいた和尚に正対する!
 「和尚!武術の手ほどきもオプションで入れてたはずですが?」
 「ああ、基礎から習いたいのか?」
 「いえ・・・正拳突きを・・・」
 そうして、森の中、道が極端に広くなった場所まで移動させられる・・・
 「わしが教えられるのは寺に代々伝わる僧兵の拳、教えを説くための空の拳・・・では、突き出して見よ・・・」
 「はい!」
 その中央で腰を落とした仁王立ちの状態より、腰を入れ、幾度も拳を撃ち出していく・・・
 はっ!はっ!はっ!はっ!
 ちなみに、マホは見学だ・・・
 「まだじゃ、雑念が拳にブレを生じさせておる・・・」
 「はい!」
 はっ!はっ!はっ!はっ!
 「ブレが無くなってきたな・・・なれば、次の段階へ進むがいい・・・教えじゃ・・・」
 「教え・・・」
 すぐ後ろ横で見守っていた和尚の方を向く
 和尚は口を結んだ神妙な面持ちで俺に向かい
 「古代において寺が危機にさらされた時、全ての僧兵が空の拳を打って戦ったわけではない・・・」
 「それは・・・」
 「確かに、空の拳は強い、しかし、そこには土台が無ければならない、すなわち、己を捨て、空となってでも、戦わなければならぬもの・・・」
 「戦わねばならぬもの・・」
 「そう、古代の僧兵達は皆、教えのために戦っておったのだ、今までにも教えは解いてきたはず、それらで持って・・・」
 「寺なんつーのは人がいねーなぁ!!」
 ダークマター!?
 寺の方に向かう後ろの道よりそれは現れた!!
 だが、あの角に馬に鎧の姿かたち・・・あいつは・・・!?
 「なんじゃおぬしは!」言って和尚が歩き出す!!
 「和尚!近づいちゃだめだ!!」
 「神聖な修行に勝手に関わりおってからに、恥をしれい!」
 和尚がそう言って棒を振るうが、当たった瞬間に中程から折れた!
 「なんだてめえ!!」
 ダークマターは邪魔なようにその右手を振るうと、和尚が吹っ飛ぶ!
 「ん?お前、コスモスターを持っているな?」
 和尚が!?
 俺は和尚の前に飛び出し、マホに呼びかける
 「マホ!」
 「わかってる!」
 マホが和尚を連れ退避していく・・・しかし、正面から見て改めて分かる・・・
 「お前、アストにやられたやつだな・・・生きていたのか?」
 「アスト・・・?誰だそいつは・・・?」
 なに・・・?アストを知らない・・・?
 「じゃあ、似た別の奴か・・・?」
 「ああ、そうだ、もしかして、前の私を知っているのだな・・・?」
 前の私・・・?
 「我々、ダークマターは倒されても、マザーブラックホール様から再生させてもらえるのだよ!」
 「なんだって・・・!?」
 「もっとも、記憶はなくなってしまうがな!しかし、そんなことどうでもいい!さっきの男のコスモスターをこちらに渡してもらおうか!」ダークマターは右手を出し力強く挑発するように上手招きする!
 「そんな事・・・させるもんか!」カードメモリーをセットして画面をPUSH!!
 「チェンジ!!ミスリル・スターァアアアア!!聖なる銀「行くぜ!!」
 気合を込め、右拳を叩き込む!
 しかし、またもバリアのようなものが出て弾かれる!?
 「くそっ!」
 「どうした?ああ、お前が聞いていた、私に攻撃できない星のやつか・・・」
 「なに!?」
 そんなふうに言われていたのか!?
 「どうした?ほら、攻撃してみろ?」
 「この・・・!」
 もう一度右拳を叩き込むが効かない!左拳、右足蹴りと叩き込むが、やはり・・・
 「ふははは・・・!」顔上げ笑うダークマター
 「やはり効かぬではないか!!」
 くそ・・・ここはメモリを・・・いや・・・
 あいつの持つ激しい怒りに晒されれば、俺もあいつに攻撃が届くんじゃないか?
 だが、俺はそんな物は持っていない・・・
 いいや、そうじゃない・・・拳をブレさすな、まずは落ち着け・・・
 「どうした?かかってこないのか?」
 攻撃が届かないことに焦るな、大切なのはあいつを止めること・・・
 もう一度・・・まっすぐから・・・
 ゆっくりと歩いて行き、右拳を叩き込む!
 「ほら効かない!他の手段を考えた方がいいんじゃないか!?」
 この拳じゃない、そう、土台、俺をここまで追い立てているものは・・・なんだ・・・
 ・・・目に浮かぶは、ダークマターたちが壊した街、逃げ惑う人々、コスモスターのために苦しめられた今までの人々・・・
 そうだ・・・俺は・・・
 「はぁああああ!!」
 「ん?え、ちょ・・・」
 俺は皆を・・・守る!!
 はあっ!
 「がはぁっ!」
 俺の叩き込んだ拳が、バリアを叩き壊し、拳を怪人に届かせた!
 「え・・・ちょ、効かないんじゃなかったの!?」
 「効かないんじゃない、届くように・・・なったんだ!!」
 「えええぇぇぇぇ~!?」
 そこからの回し蹴り!
 「バ・・・バリアを、がはっ!?」
 回し蹴りも届いた!
 「そ・・・そんな・・・このぉ!」
 周囲に出現させた角のミサイルが飛んでくる・・・!
 だが・・・見えている!
 連続して飛来するミサイルを、上は右拳と左拳で、下は歩きながらの脚蹴りで、全て弾き切る!
 「ええ~そんなのありぃ!?」
 「とどめだ」デジタルウォッチを押す!
 「ミスリルスターフィニッシュ!!」
 右足に光が集まる中で斜め前に跳躍!右足の光を銀の星とし、飛び蹴りを叩き込み、貫いた!
 「そ・・・そんな・・・がぁああ!!」
 そして、爆発、消滅・・・そこに落ちた怪人が封じ込められたクリスタルを回収する・・・
 
 変身を解きながら山を下りる・・・
 「マコト!」
 「よう、マホ」
 駆けてくる和尚とマホ
 「あの怪人は?」
 「倒したぜ」
 そう言って、クリスタルを見せる
 「その顔、どうやら、何か見つけた様じゃな・・・」
 「ああ、ありがとうな和尚」
 「うむうむ、よかったよかった」
 和尚は笑顔を見せながら首を大きく縦に振り、納得していく、と、和尚から光が出てきて俺のデジタルウォッチに!?
 「これは・・・?」
 「コスモスター!?」
 「ん?コスモスター?さっきあの怪人も言っていたが・・・」
 こうして、俺とマホは和尚に説明を始める羽目になり、そんなこんなで修業の終了時間は迫って行くのだった・・・
 
 「おい!どうなってる、あの星の奴にもやられたぞ!」
 俺は大きな瓦礫が周囲に散乱する廃墟の中でブレイザに詰め寄った!
 がこいつはいつもの調子で・・・
 「案ずる必要はありません・・・」
 「何が案ずる必要はありません、だ!!」
 「あの研究の意味をご存じない?あれは、全ての怪人に無負担で搭載することができる、恒常型の防御なのですよ?」
 「だからなんだってんだ!?破られたら無意味だろうが!!」
 「おやおや、何もわかっていない・・・やはり、犬の頭では理解できませんか・・・」言って頭を呆れたように左右に振るブレイザ
 「んだとこらあ!!」
 「ま、見ていてください、これからですよ、これから・・・」
 
 土を盛って組まれたコースの中をエンジンをふかし走って行く、
 さすがに、ランクが上の奴らは違う、それにコースもカーブがきつい、しかしだ、
 坂を駆け上りって上より一気に跳躍、そのまま上が平らな山のような場所に着地しつつタイミングを計ったかのような下り坂、
 しかし、俺は慌てない・・・しっかりと先が見えている!
 何とかバランスを抑え、スピードのロスを最小限に抑えることに成功し、坂下を大きく180度右に曲がり、そのまま最終ストレート、
 先行くバイクたちの隙間が見えた!
 その隙間に向かって駆ける、先に一台バイクのあるコース、しかし、そのバイクはさらに先のバイクを抜かそうとしているように見えた、
 ならば、その外側に行こうとするはず!
 予想通りに外側に動き、その少し内側に出来た縫い針の穴程の二台の隙間を一気にすり抜け、そのまま一位でゴールした!!
 「おっしゃあああ!!」
 
 「やりましたねマコトさん!」
 「は、得意なタイプのコースだったからたまたまじゃろう」
 ガレージ内でのおやっさんの皮肉の声だが、どことなく嬉しそうだ
 「何言ってんだよ、お前らのおかげだっての、これからもよろしくな!」
 「はい!」
 「仕方無いのう・・・」
 こうして、ランクアップ初めての一位を、俺はようやくもぎ取ったのだった・・・
 
 これが、アストのメモリ・・・!
 「牡牛座、天秤座、蟹座、チェンジ!!プルート・プレッサーァアアア!!鋼の圧力で全てを押し潰す圧腕!!プルゥートォォオオ・プレッサーァァァァアアアアアアア!!」
 「獅子座、蠍座みずがめ座、チェンジ!!マーズフレイマーァアアア!!ゴミと敵を灰と焼き尽くす地獄の業火・・・マァアアアズフレイマーァァァアアアアアア!!」
 プルートプレッサーとマーズフレイマーに変身!!
 DX、プルートメモリー&マーズメモリー
 
 メモリーシリーズ続々!!
 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――