バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

オリジネイト番外 オリジネイト・ヘッドリオ/4

オリジネイト番外 オリジネイト・ヘッドリオ 4
 
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第4話 コールド・シャーク
 
 私はとある塔を上っていた、三角屋根の四角い塔、教会の時計塔だ、
 内部の螺旋階段を上り上に到達、そこの一番上、屋根の上に行くため、さらに大通りから陰に設置された左側の柱をパペットの歯で引っ掛けつつ上り屋根へ、その一番上まで来る、
 ・・・ここがこの街地上側で一番高い場所・・・
 橙の屋根と暗い石煉瓦の対比と街の外の円状の光と影の境目が、この街を影の街であるというのを象徴している・・・さて、
 私は真上を見上げる・・・
 そこには巨大な岩に垂れ下がる街があった・・・
 本来なら繋ぎ止めている鎖を上るなり、クロスボウでロープを伸ばすなりしなければ上の街には登れないのだが・・・
 私のパペットの力があれば・・・
 さっき手に入れた赤い魔石をパペットの額に入れ、念じて力を調整、
 狙いは上の街の一番下に伸びた場所・・・見張り台・・・
 ここと同じく街と一体化した塔のような場所・・・
 半変身のような感覚で足に力を込め・・・跳ぶ!!
 そのまま見張り台にしがみつく形で着地!上下反転しながら上の街に落ちる、も、途中で窓に左手で掴んで勢いを殺しつつ、そのまま床に着地、
 ・・・ここが中階層か・・・
 私は思わず周りを見る・・・
 壁と床の白い石煉瓦のおかげで下階層よりも小奇麗に見えるが、やはり陰になっているせいか暗い印象がある、
 下(上?)から見た時は、四角く、きちんと区画分けされた街が印象的だったが・・・
 と、人の目があることにようやく気付く、
 下から見た時は裏通りっぽい場所で人通りも少ない感じだったのだが・・・
 いつの間にか何人か集まっていたみたいだ・・・
 あんな派手な移動の仕方したら当然か、
 警備兵が来て何か言われる前に退散しよ、相手すんのめんどくさい
 「ぐがぁ!」
 きゃああ!!
 なんだ!?大通りの方から怪物の声と悲鳴にこの魔力の波動!!
 近くの左側に道の有るト字路から大通りの方を見てみると、筋肉質でつるっぱげかつ体のところどころに刺々しい氷の付いた怪物が!?
 「魔石の魔力の匂いだぁ!!」
 大口開けて叫ぶ!!
 まさか、さっきの怪物と同じ・・・!?
 まったく、また私の魔石狙いか!!
 と、突如こちらに首が向き
 「見つけたぁ!!」
 こっちに走ってくる!やはり・・・
 私は、距離を測りつつ、近づいてきたところで左手の掌底で一旦足を止めさせる!
 「なんだぁ、今の一撃は・・・?」
 怪物がこちらを余裕で見降ろして来るが、本命はこっち!
 彫刻にも使うパペットの歯で怪物の体の一部を噛み千切る!
 「ぬおっ!?」
 噛み取れたのを咀嚼精製し出来たのは・・・低純度の氷属性の魔石!!
 パペットの口内できちんと形を整え、左手で取りだし額に入れる
 「変身!」
 ふたを閉め魔石を押す!
 「アイス、アイス、アイス凍るど、コールド、シャ~ク!!」
 水色の全身インナーに青いパーツと上に青いヒレの付いたヘッドギア、
 それに水色で体にフィットしてヒレの伸びたパーツが両前腕、肩、足先から長ブーツに付き、
 パペットが水色の鮫の頭部のようになる・・・
 
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