バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

忍者マウンテンサイクリングレース/17

忍者マウンテンサイクリングレース 17
 
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 17
 
 少し不気味な左右に廃屋が並び草の生えた舗装路の上をペダルを踏み込み爆走していく、
 誰かに見られる心配が無い以上、ここは出来る限りコンクリートの道を通って行くのがいいか、
 現に他の忍び達も舗装路を選んで走っている、
 さてどうする?罠を承知で先を走るか・・・?
 ・・・二位以下になるつもりは無い・・・
 俺は舗装路を一気に走り、罠を警戒し遅くなっている他の忍びを置いて先へと進む、
 といきなり青い火の玉が目の前に現れる!!
 ・・・上に伸びる線が見えている・・・
 何のことは無い、火元をドローンで釣っているのだ、
 火の玉を右に避け走ると、
 今度は白い布の幽霊!?
 ・・・上に伸びる線が見えている・・・
 何のことは無い、布元をドローンで釣っているのだ、
 ・・・皆考えることは一緒か・・・
 一気に走って行くと、罠がしょぼいことを確認したのか、
 後続が一気に追いかけてくる
 ・・・ならば見るがいい、我が忍法・・・
 上からいきなり自転車が降ってきて着地!
 ガシャン!
 ドンガラガッシャーン!!
 自転車を避けようとしたか、驚いて思わず止まったか、
 後ろの自転車を巻き込んで止まる音が聞こえる、
 ・・・進歩の無い奴らだ・・・
 こんなところで幽霊や幽霊を模した仕掛けが出る、というのは予想できるだろう
 だが、それ以外の仕掛けだと予想出来ない、
 相手を驚かすなら意外性を大事にすることだ、
 自転車がドローンに戻りながら上に飛ぶ中で俺も先に進む、
 長い階段を自転車で一気に駆ける、
 確かこの先の神社の奥がゴールだったはずだ、
 神社に入る中でたくさんの鬼火や巫女や参拝客の幽霊が見える、
 おそらくはさっきのドローンからつるしたり、投影機で映し出したりしているのだろう、
 そんな中で目の前に来た巫女の幽霊の幻影に突っ込んでそのまま社を左に避け裏手に、
 ゴールする、
 そこにいたのはいつもレースを管理している上忍、
 その伸ばした背筋の上先から鋭い目をこちらに向け
 「さすがじゃの、うちの里のツール・ド・ニンジャ出場者の一人はお主で決まりじゃな」
 「はっ!ありがたき幸せ!」
 自転車降り片膝地面に付き頭を下げ言いながら、気配が無くなった神社の表の方を社の床下より見る、
 すると、先程までの火の玉や幽霊は露と消えていた、
 さすがに長時間ほったらかしにすると費用とかかかるのだろう・・・
 
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