バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

マシーナリーオブアイドル/8

マシーナリーオブアイドル 8
 
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 8
 
 「待て!」
 見知らぬ男性の声が響き渡り、
 白と黒に塗り分けられた機体が周りを取り囲んでいた・・・
 「間に合いました!救援ですよ!!」
 オペレーターの声が響き渡る
 「っち」
 微かに敵機体から聞こえた舌打ちの音、
 ズドン!
 カエルの機体が爆発した!?
 その隙に
 次の瞬間には敵機体は私から離れるように大跳躍し着地後振り返って、救援しに来た機体ですら届かない速さで走り、跳んで撤退していったのだった・・・
 ・・・
 そうして、私は工場の横のコンクリート打ちっぱなしでホワイトボードが掲げられた小部屋で
 簡易な机横のパイプ椅子に座っていた、
 さしずめ、工場作業員の会議室兼休憩所と言った感じだろうか・・・
 「いちち、もうちょっと優しく」
 私は思わず顔を歪ませていた、
 「我慢してください」
 気が付くと体中は攻撃の衝撃でいくつか打ち身が出来、
 背中に関しては接続部だったせいで擦り傷まで出来ていた、
 ・・・正直、ここなら衣装で隠れるか・・・
 今傷薬を背中に付けているの気弱そうで制服を着た男性はオペレーターである、
 心配でここまで来たらしい・・・
 「そういえば、自爆したカエルの機体のパイロットを捕らえましたが・・・」
 よかった、あの機体の搭乗員、無事だったんだ・・・
 「パイロットの内部から不審な反応があり、取り調べが進まない状態です」
 「不審な反応ってどういうこと?」
 「体の内部に爆発物か毒物かが仕込まれていて、無理に何かするとパイロットが死ぬ可能性があるという事です」
 「まがりなりにも我々は人命を重視しているのでね、相手を死なせるわけにはいかないのだよ、他の機体のパイロットも似たような状態だ・・・」
 なるほど、
 にしても・・・あの振動激しい機体に放り込まれるのによくそんなの体内に仕込む気になったわね・・・
 で、さっき続けて応えて来たのはホワイトボードの方には警重装備科のスーツのおっさん、
 ホワイトボードの方で怪我をした私の方を見守っている
 「そして、君を襲ったのはおそらくディテクターだ」
 「ディテクターぁ!?」
 聞いたことも無い名前を出され私はおっさんの方に思わず素っ頓狂な声を上げた、
 が、おっさんの顔は口を真一文字にした至って真面目なもの
 「人型以外の神経シンクロマシンニクルの研究をしている組織だ、ステルス性の高い潜水艦を母体とし、巨大ブースターで様々な場所を襲撃、その時に得たデータを始めたとした研究データを各国に提供する代わりに資金を受け取っている、そして、その研究データを得るために様々な国を襲撃している・・・」
 「あのカエルの神経シンクロマシンニクルがそうですね、人型以外は人間がうまく扱えないので研究データは貴重なんです」
 ナビゲーターが続けて話す、しかしだな・・・
 「でもよう、次に出て来たあの白に金色のやつ、あれもろに人型だったじゃねぇか!!」
 「それですよ!」
 「もし仮に奴らが今までの研究データを利用して本格的に人型機体を作ったのなら、どんな結果をもたらすのかわからん」
 私の反論からうつむき悩み始めるオペレーターとスーツのおっさん、
 ったく、やってられるか!
 私は椅子を立ち上がった
 「おい!どこに行く!!」
 おっさんの大声に私は律儀にそちらを向き私を少し目を細め睨むおっさんに
 「先約があるんだよ、悩むのは後だ!!」
 そうスーツのおっさんに返し私は振り返り駆けだした!!
 
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