バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

暗黒騎士フラウリア(17)/12

暗黒騎士フラウリア(17) 12
 
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第12話 二度目のお茶会
 
 「シューク?」
 第二回のお茶会にて、私はいつの間にかこの話題をだしていた・・・
 ザラメがかなり気軽に名前を呼んで私を見て返事したのに対し、
 ステラさんが驚きとも呆れともつかない表情で私をまっすぐ見ている、
 今回私はリンゴのシロップ漬けを出している、相当甘いが、紅茶と一緒にすれば良い感じのはずである、
 「おやおや!?恋の話ですか!?」
 ガヤと言う名の記者がうるさいが気にしない
 「う・・・うちのシュークが何かしたのか!?」
 ステラさん!?
 いきなり慌てて目を見開き私に向かい腰を曲げてくる
 ・・・どうやら、さっきの驚きとも呆れともという表情は状況に頭が着いて行かなかったからのようだ・・・
 「あいつ、誰もかれも食事に誘うからいつか問題を起こすんじゃないかと・・・」
 慌てて早口で言葉を続けるステラさん
 「多分そう言うんじゃないと思うぜ・・・」
 ザラメさんがステラさんい向かいフォローする
 「っつーよりか、ステラ以外全員食事に誘われてんだろ・・・」
 「う・・・」
 予想していた事実を改めて突きつけられただけだがなぜか私は硬直する・・・
 「私も誘われたわねぇ・・・」
 「誘われた・・・」
 イストさんとジェリーさんも誘われたのか、二人とも平然とした表情だから何もなかったと思うけど・・・
 「ええーっ!?」
 と、ここで大口開けいきなり声を上げたのは右隣のシべリリアちゃん、
 みんなに向かい
 「私、一回も誘われたことない!!」
 と抗議した、
 まぁ、この年齢の子はさすがに誘わないか・・・
 「というかお前、前に領主の護衛任務にも行かせてもらえないって不満言ってなかったっけ?」
 「そうだよ!私ばっかり!!」
 ザラメさんが当人に向かって発した言葉に露骨に反応するシべリリアちゃん
 「まぁ、シべリリアは後方支援担当でから・・・」
 ステラさんが目じりを下げた呆れの表情で表情と同じく呆れたように話した・・・
 ・・・そりゃ護衛はそうなんですけどねぇ、食事に誘わないのは年齢が原因の気がします・・・
 いや、それよりも今は・・・
 私はザラメさんの方を見て話しかける
 「ええっと、ザラメさん、シュークさんと仲いいんですか?」
 「いつもうまいもん作ってくれる」
 う・・・
 何の表情も変えずにザラメさんはそう言って話を続ける
 「でもなぁ、いっつも寂しそうな顔するんだよな、私じゃ不満みたいでさ・・・」
 「そりゃ、シュークの料理はおいしいと思うけど・・・」
 え?ステラさん?
 思わずそちらの方を見て話し出す
 「ステラさんも作ってもらったことあるんですか?」
 ステラさんは特に表情を変えず
 「そんなに多くは無いわ、休みの日に他の騎士団員にも振舞っていることもあるし、ザラメちゃんもその一人だと思うわよ」
 「そ・・・そうですか・・・」
 私は左口端が引くついてる気がする・・・
 「ま、よさげなのは早めに捕まえとけってやつよね」
 「まぁ、私も作ってもらったことあるし、早いうちに行っといた方がいいわよ」
 ジェリーさんとイストさんがそう言って締めくくったのだった・・・
 
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