バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

暗黒騎士フラウリア(17)/11

暗黒騎士フラウリア(17) 11
 
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第11話 偶然の再開!?
 
 「あれがターゲットだ!逃がすな!!」
 了解!!
 街近くの森の中、団長の指示に炎の毛皮持つ狼に対し私とガナッシュさんが挟み撃ちにするように動く!
 今回は私達三人、残りは訓練場で訓練という扱いだ、
 「グォオオオオ!!」
 口から炎を吐きかけてくる!?
 このままだと森火事に・・・
 「っち、清澄騎士団のやつらも連れてくるべきだったな・・・」
 「仕方ないですよ、凶暴な狼がいるって話しか聞いてなかったんですから・・・」
 言いながらガナッシュさんは斧を盾にして一気に詰め、炎を正面から受けきる!
 「今の内に斬ってください!」
 そこに他の狼も木々の向こうから来る!?しかし、数が多いだけの普通の狼だ!
 「ここはお前に譲るぞ、フラウリア!」
 言いながら団長は向い来た狼たちに対し、盾と斧を振り回して応戦する!
 「ありがとうございます!」
 言い返しながら炎の毛皮持つ狼に一気に近づき、大きく斧を振り下ろす!
 「はぁっ!」
 しかし、すぐに横にかわされ、
 「甘い!」
 無理矢理斧を狼の方に振り回し、側面で弾き飛ばす!
 「がぁっ!?」
 弾き飛ぶ狼を返す刃を横にした斧で
 「たあっ!」
 一気に薙ぎ斬った・・・
 ・・・自分達にはかなわないと判断したのか他の狼たちが踵を返し逃げていく・・・
 「さてと・・・」
 団長が狼の遺骸手を突っ込むようにして調べている・・・
 この狼はおそらく・・・
 「炎を吐くようになったのは魔石の影響・・・だと私は考えてるんですが・・・」
 「その可能性が高いな・・・とあった!」
 団長がその狼の胃より、手を引き抜く、そこには、赤く丸い石が握られていた・・・
 それを団長はまっすぐ見据え
 「魔石だな・・・一応、魔石研究の先生の所に持ってくか・・・」
 え?私は思わず団長に問いかける
 「そんな人がいるんですか?」
 団長が立ち上がる
 「いるんだよ、ガナッシュ、フラウリア」
 「はっ!」
 「はっ!」
 思わず敬礼し返す
 「残った遺骸を持ってきた袋に入れて持って来てくれ」
 了解しました!!
 袋に回収し、街に戻り・・・
 少し裏路地に入ったこじんまりとしているが少し大きな家、一階と二階の切れ目に橙の屋根石並ぶその家に入りその二階にまで階段登り濃い色のフローリングを歩を進め、
 団長が手の甲で左の壁にあった木の扉を叩く
 「先生、魔石とモンスター化した動物の遺骸を持ってきました」
 「はいれ」
 ん?毅然とした中にも柔らかさ持つこの声は・・・
 扉を開け隊長とガナッシュさんに続いて中に入ると、切れ長の目で後ろ頭を上げた紫入った黒髪の医者姿の女性がいた、
 私達は互いに驚きで眼を見開き
 「スタリアさん!?」
 「フラウリア!?」
 と団長が気の抜けた疑問顔でこちらを見て
 「知り合いか?」
 私も団長を見上げる
 「はい!魔術大学の先輩と後輩です!!」
 ・・・そんなこんなで・・・
 私は石灰の壁とフローリングの部屋の中央で、スタリアさんは石の机に向かい書類を書きながら
 「久しぶりだな、こっちに来てから一切会って無いから知らなかったが、まさか騎士になっていたとは・・・」
 スタリアさんを見ながら私も返す
 「はい、スタリアさんもお元気で、もう二度と会うことは無いって感じで別れましたけど・・・」
 スタリアさんの羽ペンの音がスラスラと鳴る
 「こっちは大学から遠いからな、この魔石研究所に卒業前から就職決まっててな、だが、お前は魔術師志望じゃなかったか?なんで騎士になってるんだ?」
 「魔術師の上位だからと言われて・・・」
 「まぁ、お前がそれでいいならいいか・・・で、こっちでも真面目にやってるのか?」
 書きながら返事をしてくるスタリアさん
 「一応は・・・」
 「まぁ、お前はそれも取り柄だからな・・・魔石について語らった日々が懐かしい・・・」
 「魔石には細かく分けて魔供石、魔生石、魔溜石、魔脈石、魔形石がある、とかでしたっけ・・・その石はどうなんです?」
 スタリアさんの右そば、机の上には、私達が持ってきた赤い魔石が机のすぐ奥の田の字窓からの陽を浴び輝いている・・・
 「お前らの持ってきた石か?そうだな、魔生石だな、火の魔力を生み出し続けている・・・」
 なるほど・・・
 と、スタリアさんのペンが横に置かれる
 「よし!書き終えた!!」そして何かを書いていた紙を右手に持ち私に振り返り差し出して来る「ほら、受け取り証明書ととりあえずの初見調査書だ、後で最終調査書も出すが、とりあえず騎士団に持っていけ、後で休日とかでゆっくり話そうな!」
 切れ長の冷徹そうな目が、話そうといった瞬間真一文字だった口元と共に目を開いたままの軽い笑みに変わる
 「はい!」
 「後お前の料理も久しぶりに食いたいな!」
 そんなこと言って、思わず嬉しくなってしまいます
 「ふふふ・・・今度持ってきますね」
 「おう!ありがとな!」
 
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