バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

暗黒騎士フラウリア(17)/23

暗黒騎士フラウリア(17) 23
 
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第23話 戦いの後
 
 チュッドォオオオオオオン!!
 轟音と共に出た大きな光は、館を半壊させ、先に大きな青空と木々がなぎ倒され広々とした森を映し出していた・・・
 「・・・終わった・・・」
 「終わってねぇぞ!今すぐ報告に都市に戻るぞ!!」
 「あ、はい!!」
 私は団長の言葉に我に返り、都市へと走り出す!!
 そして、都市の方に戻る、城壁の上に登り
 「どうやら、これ以上の時間稼ぎは要らないようだ」
 あれは・・・シュークさん!?
 シュークさんが一言言って私に向く
 「どうだった?」
 「とりあえずどうにかしました!!」
 「じゃ」
 シュークさんが正面に向き直り持つ剣が輝きを増す
 「や」
 緑のジンを、何かしゃべる前に斬り倒し・・・
 その後、人類側は魔族を一気に押し返したのだった・・・
 
 ・・・その後、私達は魔族を境界線にまで追い返し、
 私はカフェを開いていた・・・
 「よくこんなもの開いたね・・・」
 店の前のテーブルで、肩結びシャツにジーパンの私服のザラメちゃんが、注文した苺乗せケーキをフォークで切って突き刺し、口に運んで食べながら言った・・・
 私も普段の鎧姿ではなく青いロングタイトスカートに白い長そでシャツ、フリル付きエプロンを付けていた
 「そういえば、ザラメさんは経緯知らないんでしたっけ・・・」
 ザラメちゃんがケーキの方に視線を向けたまま
 「戦いの後前線で魔族押し返した後もしつこく来る奴らとドンパチやってようやく戻って来たからな・・・」
 ケーキにフォークを再度切るために入れた
 「あの戦いの褒章で家をもらったんですけど、どうせ広いだけの家なら、カフェでも開こうかなと・・・」
 「へぇ・・・ま、確かに使用人付きの家だしねぇ・・・」
 ケーキの小さい方にフォークを突き刺し
 「いつもはその使用人に任せて、私は週末か休日ぐらいにしか出ないんですけどね・・・」
 「他の人は?」
 口に運んで食べる
 「いろいろもらってましたよ?私のように一人暮らしを要請して却下されたりだとか、馬をもらったりだとか、やっぱり、男所帯の中に女性一人は、という事なんでしょうかね・・・」
 ザラメちゃんは口を動かしケーキを咀嚼してのみ込み、再度ケーキにフォークを入れ出す
 「だろうね、ところで、同僚から聞いたんだけど、戦いのときに使ったっていう強い斧、使わなくなったってほんと?それなら私に頂戴よ」
 「ダメですよ、あれはたぶん、誰が持っても明らかに大きい力です、私と騎士団が封印して、きちんと管理します」
 「ちぇ」
 言いながらケーキを切る
 「必要時には出しますよ、もっとも、ザラメちゃんに貸すのはよほどのことが無いと無理でしょうけど」
 「ま、そうだろうねぇ・・・いいよ、自分の武器は自分で探すさ」
 「そうだそうだ!この店、シュークさんが協力してくれたんですよ!レシピ開発の協力なんかしてくれたりして!?」
 初めて驚きでか目を見開かせ後ろ少し離れたところの私の方を左から振り返り見るザラメちゃん
 「え!?あの店とかに全く興味を示さず明らかに遠慮気味で少し嫌そうですらあったあのシュークが!?」
 「そうですけど・・・シュークさんをどう思ってるんですか?」
 「いや・・・だって、ねぇ・・・あ、そういうことか」
 何かに気づいた瞬間一気に目力が抜けたザラメちゃん
 「何がそういう事なんですか?」
 「別に・・・」
 そういって顔をそむけるザラメちゃん
 ・・・なんなんだろ・・・?
 ・・・まぁいっか・・・
 私は見上げる、
 空は青く、白い雲が映えている・・・
 ・・・今日はいい天気だなぁ・・・
 「騎士さーん!ちゅうもーん!」
 「あ、はーい!!」
 白い布のかかった別のテラステーブルからの客の声に私はそっちに走る・・・
 ・・・こうして、私の新しい日々は続いていく・・・
 
暗黒騎士フラウリア(17) おわり
 
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