バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

参上、ブラックカーディン/10 カードゲーム小説WカードFu

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カードゲームライトノベル Wカードフュージョン12話 参上、ブラックカーディン10
 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 
 まずは、緑の板右側、何も置かれていないチャージゾーンに向かって、
 「リチャージ!」
 「行くぞぉ!!」
 向こうの黒色カーディンの両腕がなぜか横に180度回りつつ上に上がる、
 続けて、山札の一番上のカードを右手で引くっ!
 「ドロー!」
 黒いカーディンの両肩が上に閉じて顔を隠し方に両腕を収納、黒いパトカーの前部とする!
 僕が引いたのはバトルマシンズ カーディン ロボモード!!
 よし、こいつで一気に攻めるぞ!
 今引いたバトルマシンズ カーディン ロボモードのカードを裏側でチャージゾーンに置き、
 続けて、左手の手札を見る、
 で、今現在の手札は、今引いたバトルマシンズ カーディン ロボモードに加え、
 バトルマシンズ カーディン カーモード、機鱗の盾、スライスフィッシュ&フィッシュボーンスープ、バトルマシンズブースト、機原盾石の大岩、この六枚、
 やはりここは、これだ!
 左手の手札から右の手でバトルマシンズ カーディン カーモードのカードを引いて緑の板中央奥の1番の場所に裏側表示で置き、
 「セット!」
 黒い色のカーディンの胸元のパトライトの下二つが上に出てきてX字型のパトライトを形成しつつ少し跳躍し、腰が上半身ごと180度回転して足を思い切り曲げてパトカーの後部としつつタイヤを下にして着地し、こちらに走り出してきたっ!!
 「双歩!離れていろ!!」
 「わかった!思い切り行って、カーディン!!」
 急いで左の壁際に向かって走りつつ右手で1番に裏側で置いたカードを表に!
 「オープン!!バトルマシンズ カーディン カーモード!!」画面に互いのカードが表示されたっ!黒カーディンがカーディンに向かって走る!!
 ブラックカーディン!?それがあいつの名前か!!でも、コスト3なら召喚できないはず、現に緑の画面の方のブラックカーディン ロボモードのカードはチャージゾーンに裏側に行っちゃったし・・・
 と、カーディンが少し上に跳びつつ両肩を上に上げ、両腕も180度横に回しながら上に上げて顔を両肩の間に収納しながら両腕を両肩に入れてパトカーの前の方とし、
 胸部のパトライトの下二つが上に上がってX型のパトライトとなりつつ腰が上方と共に180度回転し両足が外装ごと上に上がってパトカーの後ろの方になりながらタイヤを下にし着地、ブラックカーディンに向かって走り出す!!
 そのままカーディンとブラックカーディン、Bカーディンがあわや正面衝突!
 というところでカーディンが左側にBカーディンが反対側へとずらす!
 ドバチッ!
 互いのサイドがぶつかって火花を散らし、そのまま大きな円を描いて走り込み
 研究員たちが各々逃げ惑う中で
 「あわわわ・・・「あわわわ・・・「あわわわ・・・」
 再度互いのサイドをぶつけあう!
 ドババチッ!!
 さらに、もう一度大きく円を描き走り込んで今度は正面からサイドバンパーをぶつけあう!!
 ドガァ!!
 大きな音と衝撃が響きわたり、二台が大きくスリップして回転する!
 がすぐに復帰して一気に正面から衝突!!
 ズガァッ!!
 互いに押し合う状態となる!!
 よし、今だ!
 「僕はバトルマシンズ カーディン カーモードのコストにバトルマシンズ カーディン ロボモードを指定し、1番に召喚!コストにはバトルマシンズ カーディン カーモードを指定!!」
 右手にチャージゾーンのバトルマシンズ カーディン ロボモードのカードを持って、左手の1番のバトルマシンズ カーディン ロボモードのカードを持ち、互いの表示形式と場所を両腕を交差させつつ入れ替える!!
 すると、カーディンの後部が一気に外装ごと展開して地に叩きつけられ上に跳ぶ!
 そして、前部の両肩を開き、その両外側から両腕を脇を閉めるように降ろしながらタイヤを外側に出すように180度回転させ変形させて両肩の間から出た鋼の顔の付いた先の切れたような三角頭の額のパトライトと羽のエンブレムをきらりと光らせ腰を180度回転しつつ胸部のパトライトの下二つを内側に収納、胸のパトライトをピーポーピーポーと鳴らして光らせる!!
 そこにBカーディンが走ってくる!着地を狙うつもりかっ!?
 「甘い!」
 が、カーディンはいきなり両足を大きく後ろに曲げてこの着地狙いを避けた!
 カーディンの下をあえなく走り去るBカーディン、が大きく右腕に弧を描いてまたも向かって来る!
 「その程度!!」
 カーディンが着地しつつ反転、タイミングを計って両手でBカーディンを挟んで持ち上げた!!
 「カーディン、そのまま叩きつけて!!」
 「わかっている!!」
 カーディンがBカーディンを挟み持つ両手を振り上げた!
 「おっと、そうはいかないぜ!」なっ!?画面に黒き機械の一直線突進(ブラックカーディンストレート)っていうカードがっ!?
 「どりゃぁっ!」
 突如、Bカーディンの後部が曲げていた足を伸ばすように下前に一気に伸ばして、カーディンを蹴り飛ばす!
 「ぐわぁ!!」
 そして、前部の方を左右に開いて両肩としながら少し黒い先の切れた三角頭と鋼の顔を出し、両脇を閉めるように両腕を出しながらタイヤの方を外側に出す感じで両腕を180度回して出てきた頭の額にある羽とパトライトの黒いエンブレムをギラリと光らせ、
 腰を180度反転させつつ胸部のパトライトの下二つを内側に収納し、着地、一気に右拳を振り上げカーディンを追撃、ぶん殴って行く!
 黒き機械の一直線突進、効果は、ブラックカーディンをコスト減で召喚したうえでパワーも上げるだってっ!?
 Bカーディンの拳が不意を突かれたカーディンの左頬を捉える!
 「ぐふぅっ!」
 だが、カーディンも負けてはいない!その場に踏みとどまりながらこちらも右の拳を上げ、殴り掛かる!
 「見え見えなんだよっ!」
 が、Bカーディンはこれを寸でで右足にかわしつつ右足を振り回していく!
 「ぐぬぅ!」
 これをまともに左脇腹で受けるカーディン、が、その左手でその足を掴んでいた!
 「なにっ!?」
 「うぉおおおお!!」
 そのまま両手でBカーディンの右の足を掴み振り回し始めるカーディン!
 「うおりゃああ!」
 だが、Bカーディンはその左足を上げて右足を掴んだカーディンの右手に叩き付ける!思わず右手を離すカーディン!さらに、回っていた勢いでBカーディンが掴んでいたはずの左手すらもすっぽ抜ける!
 「な!?」
 あわてて回転を止め、Bカーディンの方を向こうとするカーディン、
 その間にもBカーディンは両足を後ろ下に出して着地し、その反動を利用して天高くに跳躍、右足を下に出し、落下と跳躍の勢いを利用しての跳び蹴りをカーディンに叩きつけた!!
 「ぐはぁ!!」
 吹っ飛び倒れるカーディン、そこにBカーディンが両足で走り込んでいく!!
 
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参上、ブラックカーディン/9 カードゲーム小説WカードFu

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カードゲームライトノベル Wカードフュージョン12話 参上、ブラックカーディン9
 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 
 「ずいぶんと好き勝手やってくれてんじゃねぇか・・・」
 「誰だっ!?」
 カーディンが一気に前進Uターンして声が聞こえた後ろの方を見る、
 そこにいたのは黒いパトカー、いや、X字型のブラックパトライト、あの黒色のカーディンだ!!
 「まさか、俺様の偽物が現れるとは、俺様も有名になったもんだなぁ、くっくっくっ・・・」
 「わたぁしがぁ、本物ぉ」
 「俺様はそんな喋り方はしねぇ」
 あ、やっぱり・・・
 「それに、同型機だからわかるぜ、お前、本物のカーディンだろう?」
 「なぁんのこぉと」
 「すっとぼけんじゃねぇ!!」
 黒カーディンの一喝に、一瞬にして周りがピリピリとした空気に変わる!
 「わかるんだよ、ずうっと戦いたって思ってからなぁ!俺様のコピー元、俺はてめぇの機体性能を図るために生まれたんだよ!!」
 カーディンの機体性能!?
 「俺様はてめぇのスペックを図るために作られた擬似的なコピーよ、だが、お前のスペックはお世辞にも高い物じゃなかった!!」
 そりゃそうだ、なんだかんだ、カーディンは量産機に近いものなんだから、改造とかが無かったらお世辞にもスペックはいいものじゃない
 「おかげで生み出された俺はスペックを計った後はお払い箱だぁ、だが!」
 黒色カーディンが改めてこっちの方を向いた、気がする
 「こうしてお前と対決するためにこの施設で色々やってたら、こうしてお前の方から来てくれたんだからなぁ!どうせいるんだろう!ならぶ、だったか・・・?」
 う・・・見破られてる・・・
 「どうしよう、カーディン?」
 「安心しな、出た所でいきなり撃つようなまねはしないぜ?」
 ああ言ってるけど・・・いや、ここは意を決して外に出よう、この衣装ならごまかせるかもしれないし、カーディンの中にいる状態でカーディンにアクロバティックに戦われても困る・・・
 「行くよ、カーディン」
 「わかった」
 右手で右腰のシートベルトの金具を外し、左手でドアを開け、外に出て、反対の手でドアを閉める
 「そんな妙なもん着てないで、正体を現してもらおうか」
 うわ、ばれてら、でも一応・・・
 「ええっと、ボクハですねー」
 「とっとと脱げ」
 「う・・・はい・・・」
 右手でカーディンの助手席のドアを開け、両の手で兜を外して放りこみ、ベルト上部のスイッチを押してベルトからスーツを上下に分割させて、
 まず、下半身右は半分を右足を上げて脱いで、左半分の方も左の足を上げて脱ぎ、
 上半身の部分も一気に上へ脱いでカーディンに放りこんでカーディンのドアを閉める
 「ふむ、乱雑に放りこまれたから変形に支障が出るかと思ったがこれなら支障は無いな!」
 なんか、カーディンがぶつぶつ言ってるけど
 「・・・やっぱり人間が乗ってやがったんじゃねぇか、さぁ・・・」
 再度、黒いカーディンがカーディンの方を向いた、気がする
 「その正体表しやがれっ!プログレスチェーンジ!!」
 突如、黒色カーディンの前部が開いて両肩となりながら間から少し黒く先が平たい三角頭と鋼の顔が出て、額に着けている、パトライトと羽の黒のエンブレムがギラリと光を反射し、
 曲げていた足を伸ばすように後部が外装ごと伸びて伸びた足が地に付いて全体が宙に跳ぶと腰が180度回転
 肩の部分となった前部から脇を閉めるように両腕が出現して、その両の腕がタイヤのある面を外側にするように180度回転し、
 胸の部分のX字型のパトライトの下二つが根元から下に回転、収納され、胸のパトライトが緩いV字のパトライトとなり、両足から着地!
 その左拳を前に付き出した!
 それは、黒い機目を持つ、正しく、全体的に黒っぽくなったカーディンだ!
 「さぁ、次はてめぇの番だぜ!」
 「なぁにぃ、おれぇ」
 「その口調もやめやがれ!俺様の口調は違うっつってんだろ!聞いた話だと、もっとまじめな感じで話すそうじゃねぇか、ああ!?」
 「仕方がない・・・いいだろう!プログレスチェーンジ!!」
 カーディンの前部が左右に分かれつつ先の切れた三角頭と黄色い機目の付いた鋼の顔、それに、その下に少しだけ赤い胴体が出てきて、額に付けたパトライトと羽の金のエンブレムがきらりと光り、
 両肩となった前の方から両腕がわきを締めるように出てきてタイヤのある面を外側に出すように180度反転、
 続けて、後部が曲げていた両足を伸ばすように外装ごと後ろに伸び、少し赤い下胴部を見せつつ伸びた外装が地に付いて自身を宙に跳ばしつつ腰の部分が180度反転、
 さらに、胸の部分となったパトライトの下二つが振り子を内の方に上げるように上がって収納されてゆるいV字となりつつパーポーパーポーと音を鳴らしながら光り、
 そのまま着地!!した後右拳を前に出す!
 「ほう!ようやく戦う気になったか、だが・・・」
 黒いカーディンがじろじろとカーディンの方を見
 「な、なんだ!?」
 「そんなカラーじゃねぇだろう、まったく、本物が偽物のマネをするなんて滑稽だなあ、だが、気に食わねぇ、気に食わねぇぜ・・・とっととその塗装、剥がしやがれっ!」黒カーディンがカーディンに右手を突き出す!「放水!!」
 突如、天井中央からから水が勢いよくカーディンに向かって噴き出す!
 「うぉおお!」
 そして、いつの間にかカーディンが元のパトカーカラーに戻っていた、
 「はっ、恐れ入ったか!」
 ううむ、おそらく、システムに干渉してカーディンに水を吹っかけたんだろうが、
 カーディンの方としては色変えのシステムを切って塗装がはがれたように見せただけである、多分
 「さぁ、そろそろ行くぜ!!」
 ズドン!
 黒のカーディンがそう言った途端、黒色のカーディンの後ろから大きな弾が飛んで来た!
 慌てて左手の方に跳び、避ける!
 ズバン!!
 大きい音を立て、大弾は僕のいた場所に着弾!!爆発した!!
 っつ、これは・・・
 「っちぃ、外しちまったぜぇ」
 少し調子の外した声が聞こえたと思ったら、黒いカーディンの後ろから、二足歩行の馬が歩いてきた!
 全身が鉄色に輝き、その目は黄色く、頭に生えたたてがみは水色で、体には砂色の軍服を着崩し、上着を腰元に巻いて、上の方に緑のタンクトップを着用しており、首元に薄くて左右の端が直線で円状の鉄板で出来たドックタグを鎖でネックレスとして付けている、
 そして何よりその右手、大きな筒状の黒いバズーカを右腕全体で支えるようにして持ち、右手そのものはそのバズーカのトリガーにひっかけられているのだ、
 蹄状の手でよく扱えると思うもんである、って、それよりも!!
 「ひどいじゃない、いきなり攻撃してくるなんて!!」
 「忠告と宣戦布告はしたはずだぜ?」
 「いや、そりゃそうかも知れないけどさ・・・」確かにそれっぽいことは言ってた、行くぜ!!という合図とか、出た瞬間には撃つようなまねはしないとか「でも「俺はもう、問答する気なんてないのさ」
 ぐっ、遮られてしまった・・・
 「さぁ来いよ、全力で・・・」
 黒色カーディンが両手を握って左拳を少し前に出し右拳を腰だめに置き、右足を少し前に出して構える!
 「かかってこい!!」
 「俺もいるぜぇ!!」
 と、さっきの鉄の馬も僕から見て左の方から前に出てきた!
 同時に、カーディンが少し前に出る!
 「双歩、行けるか?」
 「もちろん、やろう!!」
 右手をジャケットの左内ポケットに突っ込み、中から長方形の物体を取り出す!
 上が白く下が黒色で中央にパトランプに羽を模しているエンブレムが付いたデッキケースだ!!
 それを思い切り、前に突き出す!!
 と、突如、僕の目の前に緑で半透明の角の丸い緑の板と、向こうの方に前後の反転した緑の半透明の板が映る緑の画面が投影、出現する、
 よし!それじゃ、
 そこから、緑の半透明の板の左側にデッキケースを置く、すると、テッキケースからデッキが外れてシャッフルされ山札となりつつその場に置かれながら、一方のデッキケースの方は上下反転しつつさらにその外側に置かれた!
 さて、緑の画面には白文字でライフカードを五枚置けって出てるな・・・今回は通常ルールか、おっし、いっちょやりますか!
 まず、右の手で山札の一番上のカードを引いて中身を見ずに緑の板手前の方に置いてライフカードとし、
 これを計五回繰り返してライフカードを五枚ならべ、
 さらに、右手で山札の一番上のカードを引いてチラリと見つつ左手に移して手札とし、
 今度もこれを計五回、ひょいひょいと繰り返して五枚の手札として、準備完了!!
 「カーディン!行けるよ!!」
 「わかった!!」
 僕達の無事だけじゃない、僕達の世界への進行を食い止められるかどうかも賭けた、カードバトルのスタートだ!!
 
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参上、ブラックカーディン/8 カードゲーム小説WカードFu

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カードゲームライトノベル Wカードフュージョン12話 参上、ブラックカーディン8
 
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 「ううう・・・仕方ありませんねぇ・・・いいですか・・・、まず、次元の穴というものは次元修復力というものがあり、双方向性タイプの装置で無い限り、次元修復力と維持力によって、一度開けるとしばらくは再度開けられなくなります」
 「ほぅほぅ、なぁるほどぉ、それでぇ?」
 「双方向タイプなら開けられる回数も増えるんですけどねぇ、それだと向こうの方にも装置置かなきゃならないんで、破壊されるリスクがあるんですよね、それに、いくら回数増えるって言ったってほんの小規模なもの、小さめの箱一個通るかどうかというもので大規模なものはたくさんは出せないんですよね」
 なるほど、僕達が通ってきたのはそれだ
 「修復力と維持力を超えて開けてもいいんでしょうけど、開けたらどうなるかわからないし、超えられる装置が無いし、あ!そういえば!!」
 そういえば、何だ?
 「最近唯一の双方向性タイプが機能しなくなったっていうじゃないですか、なんでも向こう側が占拠されたとか」
 「ほほぅ、そぉうなぁのかぁ」
 「ええ、ええ、そうですよ、それでですね、いっぺん行ってどうなってるのか見て見たいなぁと、状況がちょっと不自然なんで、もしかしたら向こうの新兵器とか考えちゃってもうね、もしそうならぜひデータ取りたくてこれこそ科学者冥利に」
 ん?ちょっとこれは・・・小声でカーディンに忠告を出す
 「カーディン、話、脱線してない?」
 「おっと、そんな感じだな」カーディンも小声で返し
 「おぃい、実験の、内容はぁ、どうしたぁ?」
 「ああ、ああ、すみません、ついつい語っちゃいましたね」
 白がっぱロボは頭を少し下げるもすぐに戻し
 「では実験の内容でしたね、このあたりに少しの次元の歪みがあることは教えたはずですが?」
 「おぉう、そぅなぁのかぁ」
 次元の歪みがこの辺りに?
 周りを見渡してみるがそんな感じはしない、そういう穴っぽいものの開いてないし・・・
 「そもそも、次元というものはどんな場所でも多かれ少なかれ歪んでいる物なのです、どんなに真空状態でも人工的にそういう場所を作らない限りチリが何処にでも存在するようにね」
 「そのぉたとぇはぁよぅ、わからんなぁ」
 「わからなくて結構、まぁ、歪みは差はあれどこにでもあると分かって下さればいいんです」
 「そぉなのかぁ」
 次元の歪みが何処にでもあるだなんて話、聞いたことないけど・・・?
 よく考えりゃ、次元の歪みなんて物自体、あんまり聞いたことないけど・・・そう考える間にもわずかに合羽ロボのテンションが上がり
 「でですね、この辺りはその歪みが大きい場所なんですよ」
 「なぁにぃ!?」なるほど、それでこの辺りに次元の歪みがあると・・・
 「まぁ、比較的、という言葉が付きますけどね、さっきも言ったようにどんな場所にも次元の歪みは多かれ少なかれ存在しているんです、それらは波のように常に揺らいでいるのですが、やはり、揺らぎの大きい場所、小さい場所というのがありまして・・・」
 「ほぉう、ここが大きい場所だと・・・」
 「そうですよ、どうしてかは・・・あ、」
 突如白合羽ロボットが左手側の方のコンソールの方を向き右の手を上げて誰かを呼ぶように「ちょい!!」振り
 「はいはい!!」今度は同じ格好したロボットがこっち向いてきた・・・
 「話聞いてたでしょ!ここがどうして揺らぎが大きい場所か、後、さっきの実験の内容も説明したげて!!」
 「しょうがないですねぇ・・・今回だけですよう!!」
 そう言いつつも、ものすごく語りそうな口調だ・・・
 「そもそも、この辺りには古い時代、と言っても人間がいた時代の事ですがね、この辺りには祠があったそうで」
 「ほぉこぉらぁ?」祠?
 「この辺りは行方不明者が多かったそうですよ、逆に、まったくの身元不明人が現れることもあったとか、まぁ、伝承ですけどね」
 それって!?
 「私はこれが次元の歪みに巻き込まれて向こうに行ったり、こちら側に来てしまった人間じゃないかと推察しています、まぁ、証拠とかないんですけど・・・」
 そんなことがあったんだ・・・
 「もし!!仮に!!これを制御することができればぁ!!異世界の存在ともコンタクトを取れるように!!」
 ははは・・・
 「祠はそれらの、ええっと、人間でいう、神隠しですか、そういうのを鎮めるために置かれていたようですね、おっかないんで、今でも動かさずに、基地からちょっと離れたところに安置してますよ、ええ」
 いいんか、そんな祠あるのにこんな次元に穴開ける実験して・・・
 「ああ、実験の内容でしたね、それは右の方のこの実験の責任者からどうぞ!!」と言って、右手を僕から見た左の方に出す
 「責任者じゃなくてちょっと偉いだけだ!、まぁいいでしょう、語りましょう!!」
 これまた同じ格好をした別のロボットが腰に両手を当て自慢げに胸を張る
 ようやく本題に行く・・・
 と、そのロボが一つ右手を口元に丸め当て咳払い
 「こほん、」こちらを見据え「この実験の目的は、次元の歪みを実際にこいつで利用できるのか、利用したとしてこの先にあるものは何か?ということに尽きます!!」
 利用できるか否か、行く場所は、か、
 僕達が知りたいのはそこなんだよね、利用できないなら手を出す必要ないからとっとと脱出すればいいし、
 僕達と無関係の場所なら、向こうの存在達には悪いけど、今は構ってる余裕無しだし・・・
 「前回の実験は見事に失敗!次元の歪みの復元力のせいでしばらく実験不可!しかぁああし、絶対にものにして見せましょう!!」
 ふむ、破壊しろってことだな
 「そして、歪みの先はやはり、今私達が侵略している人間たちの世界、リュッケン様たちが手こずってるあそこです!!これを上に報告した時には、実験は何としても成功させろとお言葉が来ました!!」
 きまり・・・だ・・・
 「しかし、再実験の期間がわかるまでひとっ走りしてくると言ったあげく、もう入ってこないように守衛にその日時を伝えたのに結局入ってきてこの態、あ、いえ何でもないですよう」
 なにぶつくさ言ってんだ?
 と、そこでいきなり右人指し指を手ごと振り上げ
 「ああ、そういえば今思い出した、あの・・・そう、双方向性が設置されてる場所じゃない方、あっちの方どうなってるんでしょうかねぇ・・・何か知ってません?」
 え!?ちょっと待って、双方向性じゃない方!?それって、僕達の街に直に攻め入ってきた方か!!
 これはチャンスだ!僕たちはそっちの方にさらわれた人を救い出しに行く最中なんだ、映命さんのために・・・
 「カーディン!」「わかっている、聞きだすのだろう?」「おねがい」「おぉおい!!」
 「はい?なんでしょう?」
 先ほどの左手側の白い合羽ロボットがじーっとどこか不思議そうな顔でこちらを凝視してくる
 「そぅいぇばぁ、その双方向性が設置されてる方じゃない方、一体どこだったんだっけか?」
 「あれぇ、あなたも度忘れしたんですか?実は私もなんですよはっはっはっ!!」
 え?さっきその場所を言わなかったのって単に忘れてたせいか!?
 「いやいや、年のせいか最近物忘れが激しくって、何年も研究所のシステムやったり助手やったり研究員やってたりしてましたからねぇ・・・」
 一体どれくらいやってたんだ・・・?システムから・・・?
 「ええっと、あの場所は・・・あ、そうだ、あそこ、え~っと・・・」
 早く思い出してくれい、それとも、他のに訊いた方が早いだろうか・・・
 「ほらあそこですよ!!」
 お!最初に話しかけた手前の機械にいる奴が物言いしてきた、これなら・・・
 「って・・・あれ!?」
 おお~い!!
 「何忘れてんですか!!」
 今度は二番目に話してきた右手側の奴!
 「思い出させて差し上げましょう!!それは・・・」
 「おい」
 聞こえた声は、やけに刺々しく背後から刃物で刺すような声だった
 
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