バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

ダブモン!ダブルカードモンスター!!14

 
ダブモン!ダブルカードモンスター!!14
 
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 「ここまで来れば大丈夫か・・・?」
 階段のU字踊り場で、俺達はぜーはーと盛大に息を切らせながら立ち止まる、
 「下から何か来る気配は無い、あいつの力のこもった砂の気配もないから、多分大丈夫だと思うぜ、相棒」
 「相棒ってお前な・・・」
 カンテーラの突然変わった呼び名に大いに戸惑う
 「いやいや、あの状況で攻撃のチャンスを作り出してくれたお前には大いに感謝してるからな、っつーわけで、呼び名を変えさせてもらった」
 「あれを切り抜けられたのはみんなの力があってこそだ、たまたま狙われてなかったのが俺だけだったわけだし、他の奴でも、あの状況を切り抜ける名案を思い付いてたと思うぜ」
 「だな」
 「そうだそうだ」
 「ま、そういうことにしとくか」
 手の平があるであろう布を肩外側に持ってきてひょいとすくめる
 「で、そうすんだ?お前達、ここで立ち止まるのか・・・?」
 「メモを取りつつ休憩したい・・・」
 「だな、全力疾走して疲れたぜ」
 「火、水、風、土、ここまで来ると、この先に絶対何かあるもんね!」
 「別にいいが、寝たりはするなよ・・・」
 「わかってるって」
 「そこまで疲れてはいないよ・・・」
 「僕はクタクタだけどね・・・」
 とか言いつつも腰を落としてメモを取り出し、ここまでの事を思い思いに記し始める三人・・・
 にしても、ここに来るまで大変だったぜ、
 クラスの奴らが城の噂で持ちきりになってて、誰も確かめようとしなかったから、
 俺が二人を誘って無理矢理ここまで来たんだよ、
 ・・・そ、確かこんな感じで・・・
 学校の裏庭で、こっそりと次の動画の事で話し合う中、
 「なぁなぁ、次のコマ吹きの演出方針もいいけどさ、あの噂知ってるか、ほら、城の・・・」
 「裏山の満月城だろ?話してるところ聞いたぜ?」
 「僕も僕も、でもさ、なんで城が見えるんだろ?ブロッケン現象とかかな?」
 「幻影かどうかは知らんが、少なくとも、見た奴はいるんだろ?」
 「最近になって現れたらしいぜ、ネットで調べても何も出てこないらしいし、自然現象にしては怪しすぎないか?」
 「どこかの建物の建て替えられたりして起こってるのかも?ネットだと、未知の事は出てこないしね」
 「そうだとしても、一度見てみたいよな、ガセかもしんねぇし」
 「そうだな、確かに見てみたい、何かインスピレーションがわくかもしんない」
 「僕も僕も、何か思いつくかも」
 「それでいいけどさ、兎白の方は問題ないのか?鼓動は・・・?」
 「ああ、ちょっと抜け出すぐらい、問題無いだろ」
 「僕も大丈夫だと思う」
 「じゃあ、次の満月の夜を調べて、それで裏山前に集合、って感じでどうだ?」
 「それでいいぜ」
 「うん!」
 ・・・と、まぁ、俺も気分変えたかったしさぁ・・・
 そういや、兎白の奴、母親が入院したんだっけ、
 一度はお見舞いに行ったけどさ、ゴホゴホ言ってて、なんか、申し訳なく思っちまったぜ、
 いや、暗くなってる場合じゃないか、さっさとここを抜けださないと、
 等と思いつつメモを書く手は止まらない、まだ体力も回復しきってないし・・・
 そういえば、この前は・・・鼓動の奴も、メジャードーガーとかになりたいなんて言ってたな、優秀な動画製作者だとかなんだとか・・・
 その気持ちもわかるんだけど・・・
 その為にはもっと良い動画作らないとって、とも言ってた、
 ま、俺も兎白も協力してるんだが、
 あいつも夢のために動いてんだなー・・・
 「そろそろいいか?」
 「いいよ」
 「うん、いいよ」
 カンテーラの言葉に、二人が答える、おし!
 「俺もいいぜ、それじゃ、行こう!」
 そうして、俺らは立ち上がり、
 俺達四人は、再び階段を上り始める・・・
 
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