バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

忍者マウンテンサイクリングレース/14

忍者マウンテンサイクリングレース 14
 
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 14
 
 おい!一人二人ならともかく推定百人近くはさすがに無理だぞ!?
 この状況、まずやるべきは、護衛対象の安全確保!
 リムジンの方へと走るも、その間にリムジンに向かって幾人の拳銃から弾丸の雨が放たれる!
 護衛対象は慌てて両手で頭を守りつつ頭を下げる、
 窓ガラスを貫通する弾丸、
 ・・・おかしい・・・
 権力者が使うあのような高級車には防弾ガラスを使われているのが通常だ、
 ましてや襲撃が予告されているパレードの中、
 少なくともあんな安拳銃で貫けるようなものでは無いはず・・・
 こいつは・・・何かあるな・・・
 車に近づきつつ跳躍、
 はたから見るとすでに護衛は全員倒されている・・・
 車と暴徒たちの間に着地する、と、同時に同じように着地する現地民、
 ・・・いや、転五!
 「俺がドアを開ける、お前は護衛対象を確保」
 「了解した」
 俺は車のドアを強引に引っぺがす
 ・・・手こずるかと思ったがやけに軽い、やはり・・・
 車のドアを暴徒たちに投げつける間に転五がお姫様を車の中から引きずり出す
 「ひぃっ!」
 お姫様が顔を青ざめさせながら引きつらせる恐怖の表情を浮かべる
 それを転五は真正に見て
 「安心めされい、我らはあなたを助けに来た」
 「そ・・・そんなこと言われても」
 「ご免!」
 お姫様の首筋に一撃が叩き込まれお姫様はおとなしくなる
 「こうした方が早いか」言いながら俺に顔を向ける転五「さて、ここからどうする輪蔵?」
 「心配ない、助けはすでに呼んである」
 と、いきなり空から降ってきて俺達の前に落ちる自転車!!
 な・・・
 これには暴徒も目を見開き動きを止める
 ははは!見たか!これこそ我が新たな忍術、自転車召喚!!
 ・・・といっても、空の色に似せたドローンが二つ折りに変形して自転車になるというギミックをしこんでいる代物なだけであるが・・・
 俺は自転車に跨り、俺の背に転五が跳躍し、立つ!
 「行くぞ!」
 「おう!」
 自転車に乗ったまま思い切り下に足を付け跳躍しつつこいで、一部暴徒の頭の上も走りながら
 取り囲む暴徒たちの向こう側に着地、
 そのまま全速力で自転車をこいで裏路地に入りその場を離脱するのだった・・・
 
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