バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

ベイ四駆、円駆!!/15

ベイ四駆、円駆!! 15
 
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第15話 氷聖の独白
 
 「やっほ~どう、新しいマシンの様子は?」
 「それはこっちの台詞だな、卵貴地」
 新しいマシンの申請はすでに済んだ、天井からの青い光に照らされたドーム内、
 コースの周りで皆がマシンをいじっている、すでに予選は全て終わり、皆が予選でマシンに不具合が出てないかとチェックしているところだ
 「マシンの名前は?」
 卵貴地の言葉に俺は横目で返す
 「それは俺が訊きたいな、お前もマシンの名前は言っていないだろう?」
 呑気にも立ったまま口を動かす
 「俺の場合はまだ決めかねてるだけだよ」
 ふむ・・・
 「なら、まずは自分のマシンの名前を決めてからだ」
 「ちぇ」
 「やぁやぁ、お二人さん、ここで会うとは奇遇だねぇ」
 「・・・」
 右手からわざわざ歩いて来たのは飛と場土か・・・
 構わん、こいつら、特に飛には借りがある
 「あれ?二人だけか?残りの二人は?」
 飛の指摘だが・・・いないのは当たり前だ
 「お前らも一人足りないようだが?」
 「いやいや、受けた店舗予選が違うだけだよ、おかげで地方予選も違うところに行くことになってさ」 
 「こっちも同じ理由だ」
 軽く笑いだす飛
 「ははは、やっぱりか、お!」
 ほう、俺の新しいマシンを見据えるとは・・・
 「それが新しいマシンか?いいぜ、ぶち壊してやる」
 「できるならな、タイムは俺の方が早かったようだが?」
 「タイムなんて単なる基準よ、本番ではどうでもできる」
 「・・・」
 飛が得意そうに言い、場土は首を縦に振った、
 「そうだな、タイムなんて基準だ」
 そう言った卵貴地の方を横目で見る
 「お前はもう少しどうにかしろ、この中で一番タイムが遅いぞ」
 卵貴地はショックを受けたように両腕を同じ方に向けのけぞる
 「うぐ・・・まぁ、大丈夫さ」
 「全国大会に行けるのは三位までだぞ」
 「だ・・・大丈夫だ、俺の新マシンなら」
 言いながら、右口端が引くついていたのは俺は見逃していない・・・
 そうして、ついに決勝レースに並ぶ、
 俺、飛、場土、卵貴地がトップ4だ
 「スタート!」
 マシンが走って行き、左に曲がる第一コーナー!!
 「待てぃ!」
 飛の声、が、俺のマシンの中に1つ青い宝石の様なプラスチックが埋まった氷山山脈が生えたようで造形のリングバンパーが、が後方の気流をかき乱しながらカーブを曲がる!
 それはまるで、幻の氷山を生み出しながら走るように!
 「な、なんだぁ!?」
 飛空竜が不安定になりながらもなんとか走る!
 「しかし、それなら飛べば!」
 カーブの終了間際にリングバンパーが床を捉え、大跳躍する飛空竜!
 だが、不安定な状態から跳んだそれは少しずつコースの外に・・・
 「それ以上飛べばコースアウトでは?」
 「ぐ・・・この程度!!」
 コースの中央に飛んでいく、ダッシュパネルの磁力に引かれたか?
 そのままダッシュパネルに乗ってこっちまで走ってくる
 「無駄だ・・・」
 大きなUターンを曲がり切る、飛空竜はまた不安定だ、
 そのまま俺のマシンを追って右カーブ、ストレート、
 Uターンを曲がり、ロングストレートに戻り際に大ジャンプ!
 大きく飛んで俺のマシンに追いつこうとする・・・が、俺のマシンは気流を斬り裂きかき乱しながら加速し、さらに距離を開ける!!
 「くそ!」
 飛の声が聞こえる中で飛空竜はかき乱された気流の中でクラッシュ寸前の表裏一回転しつつも着地そのまま一周目を走り切る、
 が、俺のマシンはすでに次のカーブに差し掛かるほどの距離を開けている!
 ・・・もっとだ、もっと速く・・・!
 「一週目を制したのは、氷聖選手の豪零刃(ごうれいじん)だぁあああ!!」
 わぁああああ!!
 リングダッシャーの実況の声と観客の歓声が響き渡る・・・
 
エンクシリーズ第9弾!
羽ばたけ!烈鳳鋼!!
第二世代対応、二重リングバンパーで相手を弾け!
ジャンプも速く、安定して飛べる!!
鳳凰の如く、熱く、速く、突き抜けろ!!
エンクレーシングスタンダード、烈鳳鋼
 
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