バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

ベイ四駆、円駆!!/14

ベイ四駆、円駆!! 14
 
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第14話 新たなる走り!!
 
 「まだ決めかねててるの・・・?」
 広いドームで行われた地方予選の会場、その端の選手のブースにて、天井の照明がたきつける中で蛇色に言われた、俺は、マシンを見ていた・・・
 レース場はジャンプの入った180度回ったL字を一周するようなシンプルなコース、ただし、かなり長い・・・
 予選では、何とか決勝に入ったがタイムも散々、しかも、決勝ではマグネットシステムが起動する・・・
 どうすればいい・・・?
 「よう、お前らも来てたか」
 左手から来た声にそちらをおもむろに見る、
 ベストに長い髪・・・
 お前は・・・噛切!?
 噛切は余裕層に見降ろし
 「このまま予選が進めば、俺のタイムが一番だろうな・・・このままお前たちを噛み砕いてくれる!」
 ぐ・・・
 噛切はそのまま振り返りながら顔を横に向け横目で俺達を見る
 「じゃあな、お前ら新しいマシンだが、付き合いは短かったようだ、楽しみにな!!」
 そういって向こうに向き直り去っていく噛切・・・
 くそう、あいつを弾いて、何とか先に行かさずに・・・行かさずに・・・
 俺は、左手に置いていたプラスチックでできたパーツと工具のいれた鞄のロックと蓋を開け持ってきた予備パーツの中から、二枚の薄型リングバンパーを取り出し、手に持ち裏表を見るように回していた
 ・・・これだ!!
 「予選が終了しました!選手たちはマシンを受け取りに来てください!これより、決勝に向けまして改造、メンテナンス時間を設けます、終了後、再度車検を行い、その後、決勝戦とします!!」
 右手側からリングダッシャーの声が響き、蛇色が遠く声が聞こえた方を見る
 「コースに合わせたセッティングをするための時間だね、コースは事前に公開されるけど、一度は知らせなきゃわからないことが多いからね・・・」
 俺は、一気に声が聞こえた、というか、リングダッシャーのいる後ろに画面のある橙色の小さな壇、そのすぐ左にある受付の方へと駆けだした!
 「新速君!?」
 「行こうぜ!ちゃっちゃと受け取って改造だ!!」
 移動しながらジャイロに返しながらも俺はマシンを受け取り、元の場所に戻り、薄型リング二枚にギアをこうこう合わせて最後と最後のひとつ前でそれぞれリングバンパー噛ませて後はカバーパーツでっと・・
 おし、これで!
 鳳凰を模したリングバンパーの模様には目の部分に赤い宝石の様なプラスチックが付き、
 赤い炎と鳥に青の残像が付いてくるような鮮烈なボディカラー、こいつが・・・
 「決勝戦開始時刻が迫っております、マシンの検定が終わっていない人は早く来てください!」
 「あ、はい!」
 リングダッシャーの指摘に受付へと慌てて再度走り出す、
 そうして、
 「検査は大丈夫だった?」
 「ああ、何とかな」
 マシンをスタートにセットする場で、俺は右手のコースを挟んだ蛇色に返していた
 「また俺に壊されに来たか?」
 「は!言ってろ!」
 先の方で顔を横に出し横目で余裕そうに俺達を見る噛切にそう言い返しつつ
 「それでは、マシンをセットしてください!」
 「おし!」
 皆がスタート後ろでせり上がった台に機体をセットしていき・・・
 「それでは・・・」
 スタートラインの上の横三連シグナルが左より音を出しながら赤く光って行き・・・
 一番左が赤く光った後、全てが青くなる!
 同時に、台が下がりマシンたちが走り出した!!
 「新速君、お先!」
 「ああ、後から行くぜ!!」
 皆速い!離されもしなかったが、追いつけもしなかった、でも、ここからだ!
 左に行く第一コーナー!
 カーブで加速した俺のマシンが、前方のマシンたちを外側にはじき出しながら一気に駆け抜ける!!
 「馬鹿な!?どうなってんだ!?」
 噛切の声が響く中でそこからダッシュパネルに乗って加速しつつ右に180度Uターンカーブ!
 「面白れぇ・・・邪魔だ!!」
 先行く磁竜が前方のマシンを破壊しながら内側から迫ってくる!
 が、それを内側に弾く!
 「な!?エンクはリングバンパーの回転の都合上、カーブの内側から当たれば加速できるはず!?」
 「甘いな噛切、磁竜が当たったのはリングバンパーの下側だ」
 「なんだと!?」
 噛切が驚きで俺の方に振り返る!
 「新しい機体のリングバンパーは上下で分かれていてな、上はカーブに準じた回転をするが、下は逆になっているのさ!だから、カーブで当てられても弾く!」
 「くそ!だが・・・」
 その後の直線でも、ダッシュパネルに乗って近づいてくる磁竜・・・
 「ここからなら・・・」
 が、磁竜がぶつかっても弾かれるだけ・・・
 「な!?」
 「何も考えずにぶつかってもリングバンパー同士の回転がかみ合わないから互いに弾きあうだけだ!通常のエンク同士なら回転がかみ合うから回転が持続しあうがな!!」
 そして、左にカーブを曲がり、その先のUターン後、大ジャンプがある!
 リングバンパーが回転したままジャンプ台前のダッシュパネルに乗り、一気に飛ぶ!
 「待ちやがれ!」
 磁竜も飛ぶ!上にある磁力ベルコンにより皆が飛ぶ!
 だが、俺にはまだ空力がある!!
 上下に反回転するリングバンパーはまるで二重プロペラのヘリのように、空中での飛距離と安定性を生む!!
 磁竜を含めた皆が落ちる中で、
 磁力ベルコンと空力の力を受けた俺のマシンがより速く、より長く飛ぶ、そう、まるで鳳凰のように!!
 「行けーーー!!烈鳳鋼(れつほうこう)!!」
 そのまま着地し次の週へとトップで入る!!
 
エンクシリーズ第8弾!
力強く走れ!海土竜!!
上向きのリングバンパーで相手からの邪魔を弾いて走り抜けろ!
確実に相手を上に飛ばしていく超パワー型エンク!
MGシステム対応で、地面を確実に走り抜け!!
エンクレーシングスタンダード、海土竜
 
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