バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

札使いどもが夢の跡・真 ダブモン!!30話/01

札使いどもが夢の跡・真 ダブモン!!30話01
 
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 神殿から出てきて振り返ると、そこでは、神殿が崩壊し、
 瓦礫の中、たった一本の葉っぱがカードの樹、世界樹がむき出しになっていた・・・
 「これで終わった・・・のか?」
 「そんな感じだな・・・」
 ん?なんか、影が濃くなって
 「良星!兎白!鼓動!」
 「カンテーラさん!フリィジアさん!イグリードさん!」
 後ろから聞こえた声に振り返れば、
 四葉とウィルピー、アグニスにネクロス、フレェトにイシャガメが急いでこちらに来て立ち止まる
 「急に謎のダブモン達がいなくなったから急いできたのよ」
 「どうでしたか?」
 「とりあえずは倒した、な、カンテーラ」
 「ああ」
 四葉とウィルピーの質問に俺が答え、横のカンテーラが首を縦に振って肯定する、
 「ひぃひぃ、まったく、年寄りに全力疾走は堪えるわい」
 「おい、あれは・・・魔王城?!」
 「そんな、なぜ空中に浮いてあんなところにあるのですか!?」
 魔王城?
 アグニスとフレェトが空を見て叫ぶので振り返れば・・・
 上の方に曲がった鉄の装飾がある城・・・
 魔王城が確かにそこに浮かんでいた・・・
 いや、違う、あれは・・・
 「女神の城?」
 「女神の城?」
 「なんですそれは?」
 俺とカンテーラのつぶやきに、アグニスとフレェトが俺に訊き返して来る
 ああ、こいつらは知らないんだっけ・・・
 俺は二人の方に振り返り、
 「魔王城と似てるけどまったくの別物だ、安心してくれ」
 「そうなのか?」
 「そうなんですか?」
 目を軽く見開き疑問を抱くような顔の二人
 「女神が倒れてこっちにきたのか?」
 が、それもお構いなしに、カンテーラが上を再び見て、少し間を置き不意に語り出す
 「ということは、あれを使えばこいつらを元の世界に戻せる、か・・・」
 それは・・・
 俺はカンテーラの方を見る、
 「女神がいなくて大丈夫なのか?」
 「なぁに、どうにかするさ、と、そうだ、最後に良星」
 城を見上げていたカンテーラが俺を見て
 「なんだよ?」
 言う
 「最後に、カードバトルしてくれよ、なに、思い出作りってやつさ」
 「ん?いいけど」
 「おっしゃ、」
 すると、四葉の方に顔を向け、
 「四葉、デッキケース貸してくれ」
 「いいけど、ちゃんと返して・・・いや、いいや、デッキケースはあんたたちが持っててよ、その方がいいと思うし、デッキはあるの?」
 「ある」
 カンテーラに質問しつつ、デッキを取り出しデッキケースを渡す四葉
 カンテーラが袖から取り出したデッキを入れると、デッキは俺のと同じ、黒色の長方体に濃紫の宝玉の物に染まる、
 そして、カンテーラは俺から少し離れ、俺に向き、デッキケースを向けてくる
 俺もデッキケースを向け返す、
 俺とカンテーラの前に左手側の奥に緑の板の画面の付いた黒い革のような板が出現、
 デッキケースを真ん中に置くと左手側に行き、デッキケースからデッキが外れてシャッフルされ山札となり、
 そのさらに外側にデッキケースが反転されながら置かれ、
 互いに山札からカードを5枚引いて中を見ずに手前に並べ置きライフカードとし、
 同じように山札からカードを5枚引き左手に移し手札とする、
 「それじゃ」
 「カードバトル」
 「カードバトル」
 「スタート!」
 「スタート!」
 俺とカンテーラの宣言が響く、
 どういうつもりか知らないけど行くぞ・・・!
 「リチャージ」
 「リチャージ」
 「ドロー」
 「ドロー」
 「セット」
 「セット」
 「オープン!」
 「オープン!」
 「カンテーラ」
 「ダブモンNo.22、幽明の案内屋 カンテーラ!」
 俺の前に幻影のカンテーラが現れる、
 袖付きで濃紺のフードつきマント中の黒いもやには両目が浮かび
 左手に黄色の燭台カンテラを持ち、フード左上に太陽と流星の中間のような楕円に放射状にいくつもの線を付けたような装飾がある
 「ダグレイ」
 「ダブモンNo.458、幽透の大道芸屋、ダグレイ」
 カンテーラの前に黒紫で片手逆立ちした細い手足を持ちおどけて長い舌を出した幽霊のような存在が現れる、
 おどけたそれはこの状況をあざけ楽しんでいるように見える・・・
 「『ダグレイのコストにナンバーエレメンタルパワーを指定!』」
 「『カンテーラのコストに影の鋭装 エレメンタルパワーを指定し発動!これによりカンテーラのパワーを500アップする!!』」
 1番戦闘!!
 パワー1300の幻影のカンテーラとパワー600の逆立ちダグレイが対峙する
 「わるいが決めさせてもらうぞ、『ダグレイの効果!影の鋭装エレメンタルパワーの効果を消し去りダグレイ自身のパワーを300上げる、これで逆転!!』」
 幻影のカンテーラが右手に刃を伸ばしダグレイに斬りかかる、
 しかし、ダグレイは少し横に角度を変えただけでそれを避ける!
 一瞬幻影のカンテーラは戸惑うも、再度刃を上げ斬りかかる!
 が、ダグレイはちょっと横に移動しながら体を180度横に回転させ避ける、
 再び一瞬止まる両者、
 続けてもぐらたたきのように幻影のカンテーラがダグレイに斬り叩き続けるもダグレイは左右に移動しながら体を横に回転させて避け続け、
 いらついた幻影のカンテーラが一気に横に斬るもブリッジの姿勢で避けるダグレイ!
 さらに、幻影のカンテーラが左手のカンテラから炎を反動で後ろに飛ぶほどの勢いで放出!
 だが、ここ両手に力込め大きく飛ぶダグレイ、
 宙で縦に一回転しながら幻影のカンテーラの真上まで飛ぶと一瞬で幻影のカンテーラの首を両手で挟み横に180度回転させ爆発、消滅させた・・・
 「ターンエンド」
 「ターンエンド」
 カンテーラの宣言に続ける、
 さて、ここから逆転できるのか?!
 
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