大決戦!!賭けられる、世界の命運!! ダブモン!!27話09
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広がるは橙の三角屋根に紫や灰色の壁で作られた家々が立ち並ぶ城下町、
中央に城につながる一直線の大きな道路、
周りを砂色の石が積まれた壁が覆っており、一定間隔で長方形な見張り塔がついており、
全体の上には砂色の石で凹凸が付いている、
が俺達は街や壁には視線が行っていなかった、奥にある城にその目が行っていたのだ、
中央の塔の外側上、てっぺんに曲がるように鉄の装飾が製造されたような部分のある、
四角い土台に城壁を着け三角錐の屋根と上辺円の四角い窓がある塔が並ぶ城・・・
「偶然だよな・・・?」
「たまたま似ただけでしょ?」
「でもあの装飾は・・・」
兎白も鼓動も四葉も呆気に取られて困惑している・・・
「・・・」
「・・・」
カンテーラとウィルピーも城を見たまま黙っている・・・
「ウィルピー」
四葉の声が響く
「私は何も知りませんよ、カンテーラさんもおそらく・・・」
「その通り、俺も知らん」
皆が皆、城を見たまま会話する、そう、城、
そう、女神のいた城、魔王の城はそれにそっくりなのだ・・・
「おいおい、どうしたんだよ」
「そうよ、教えなさいよ」
イグリードとフリィジアが鼓動と兎白に好奇心交じりに話しかける中で俺は号令をかける
「とにかく進もう、道々話す」
嫌な予感が頭をよぎりながらも俺達は進む、
壁にあった門を通り、中央の大通りを端に寄り進む、
老若男女の魔族、ローブを着たり、シャツとズボンの衣類に身を包んだり、帽子や重厚な上着を着ていたり
獣やトカゲや鳥や虫などのダブモンがいたりとにぎやかな道を進み、
俺達は魔族やダブモンが出入りする魔王城の前まで来て、城を見上げる
「あっさりついちまったな」
「罠とかも無かったね」
「出入り自由なのかしら・・・?」
「どうやら、見る限りそうらしい・・・」
後ろの兎白、鼓動、四葉の言葉に返す俺、三人の言葉はおそらく城を見つつの感想だろう、
で、肝心の魔王城の警備はと言えば、ここから見える限りでは兵士も門の左右で鎧着て槍持って周りを見張っているだけだ
「どういう事なんでしょうね」
「さぁな」
「これが」
「女神の城と一緒の見た目とはね・・・」
後方のウィルピー、頭の上のカンテーラ、以下後ろの方のフリィジア、イグリード、が城を見てだろうか話す中
俺が前へと進みだすと、皆も追うように歩き出し、浮遊し、
城の中へと入る・・・
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