バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

大決戦!!賭けられる、世界の命運!! ダブモン!!27話/12

大決戦!!賭けられる、世界の命運!! ダブモン!!27話12
 
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12
 
 「あー残念だけどここから先は立ち入り禁止だ」
 半円上の踊り場には角の曲がったコの字状のカウンターが有り、
 先には細い一本道と左右にたまる炎、通路を左右に過ぎゆく火炎球の振り子、さらに先に行くと上へと続く階段・・・
 そして、カウンターには
 全体は炎に近い色で腹は白、少し小さめで尾っぽ付きのカエルを少し伸ばしたかのような体
 のっぺりとした顔とつぶらな瞳に首に炎をスカーフの様に巻いているような存在がいた・・・
 間違いない・・・
 「ウーフレイム・・・」
 俺は思わずこぼしていた・・・
 そのカウンターの両生類が俺達に向かってこともなげに口を開く・・・
 「そうそう、種族名ウーフレイム、で、この先は関係者以外立ち入り禁止」
 「この先に魔王がいるんだな」
 「そうだが、残念ながらこの先は立ち入り禁止だ」
 小さな瞳のまま呑気に言い放つウーフレイム
 「この炎の通路を行っても」
 「ダメだ」
 「しょーがないわねぇ・・・」
 と、呆れつつもフリィジアが前に出る、
 皆が注目する中で兎白がそこに続くように言葉を掛ける
 「どうする気?」
 フリィジアは部屋中で燃え盛る炎に視線を向けたまま
 「んんー相棒が困ってるみたいだから、ちょっと本気を出すだけ、そおれぇ!」
 フリィジアが槍を振るうと、いきなり辺りを吹雪が襲う!!
 「ちょ・・・」
 ウーフレイムが戸惑う間もなく辺りが凍り付いて行き・・・
 気が付くと、辺りは炎ごと凍って白くなり、
 振子は氷になって脆くなったのか外れて大きな音を立て落ち、
 細い通路には氷の橋すらできていた・・・
 そして、ウーフレイムは器用にも呼吸が出来る程度の穴だけ開いて凍り付いていた・・・
 ただし、喋れそうにはない・・・
 「さ、ちゃっちゃと行くわよ」
 「あ・・・ああ・・・」
 兎白が戸惑う間にもフリィジアは先に飛び、追って兎白、俺達も走り出したのだった・・・
 
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