バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

ニューロンズ:AI/6

ニューロンズ:AI 6
 
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 6
 
 が、風は当然の如く止まない
 「そういえばさ」
 そこで投影画面のエクサスが何かを話し始める、
 「壁の裂け目の向こうに何かが見えたんだよな、多分風の強く吹いてる方に・・・」
 強く吹いてる方・・・?
 ふむ・・・
 「もう一度、周辺をサーチ・・・これは・・・?」
 画面内では周辺の風の流れが円状に回っている、だとするとこれは・・・?
 「この風は、ただの風じゃない!竜巻だ!!」
 なんだって?!
 周りが驚きの声を上げる、
 「だとするなら、中心部に何かあるかもしれないでござるな」
 ダンゾウが冷静に俺達に言い放つ
 「しかし、風で表に出ることはままならぬ、現実世界はおろか、電脳世界も・・・」
 続けてのダンゾウそばの画面内のダンガイの言葉・・・
 「いや、手はあるかもしれん・・・苦無を使うのだ!!」
 それを否定するダンゾウの言葉・・・
 「おし、どういう方法かわからんが行って来るぜ!!」
 「偵察なら私一人で十分だ」
 画面内でエクサスが意気込むも直立不動のダンガイがエクサスに目線を向け止める、
 「いいや!俺のサーチスキャンは役に立つぜ!」
 しかし、それでもなおエクサスは意気良く止まらない!
 「お客人にこれ以上迷惑をかけるわけには」
 「乗り掛かった船だ、ここで逃げると目覚めが悪い、だろ?」
 俺の同意する意見にエクサスはダンゾウに向いたまま
 「そうだな!」
 勢いそのままのエクサスが俺の意見に同調し、結果、ダンゾウの言葉に俺達は反論する、
 「そこまで言うなら致し方ない、ダンガイ」
 「御意」
 ダンゾウの言葉にダンガイが一対の苦無をエクサスに渡す
 「これをどうするんだよ」
 「ついて来い」
 ダンガイが壁の隙間より外に飛び出し、這って苦無を地面に突き刺し、匍匐前進の要領で風に対抗し前に進んでいく・・・
 「なるほどな・・・ちょっとかっこ悪いかもしんないけど、行くぜ!」
 エクサスもそれに同じ姿勢で付いて行き、
 と、家の中の方を見る
 「お前ら、留守番とウィルス退治よろしくな!」
 「こっちは任せて!」
 「おう!」
 「マッ!」
 アラクル、ヒノッチャ、イワーガの意気付いた返事の中、エクサスは再び前を向き匍匐前進と苦無地面突き刺しでダンガイに付いて行く・・・
 そして、竜巻の中心部と思われる場所に近づいていく・・・
 と、竜巻の中心に縦長寄りの影が?
 「あれは・・・?」
 「何かが見える・・・?」
 俺のつぶやきに続けてのエクサスのつぶやき
 縦長寄りというか、人型?みたいなものが見える、
 「だが、これ以上は風が強くて進めない・・・」
 ううむ、そうか・・・
 エクサスの声に俺は頭を回し・・・
 「仕方無い、スキャンして一度見てみよう・・・」
 スキャンしてみると・・・竜巻のデータと忍者のデータ・・・?
 これなら!
 「一か八かでデータを転送してみる、いいか?」
 「オーケー、やってみよう!」
 竜巻と忍者を融合、転送!!
 「っつ!?」
 どうした、エクサスの体が輝き、その姿が変わって行く!?
 なんだ!?どうした、そんなデータ入れた覚えは・・・?
 まさか、スキャンしたデータに強く影響した・・・!?
 輝きが晴れ、そこにいたのは、忍び装束に嵐のレリーフが掘られたプレート型の水色のアーマーを胴と腰左右に、風が巻き起こっている輪っかを両手首と両足首と頭に付けたエクサス!?
 「シノビトルネード!!」
 「なんだその姿は・・・?」
 思わずつぶやく俺、衛星も手裏剣型になっている・・・?
 「すごい、この暴風の中で自在に動ける!」
 何だって!?
 「おお・・・」
 ダンガイがこちらを見て感心する中、俺は指示を飛ばす、
 「おし行け!竜巻の中を調べてこい」
 「了解!」
 竜巻の中でも浮かんで飛び竜巻の中に突入し、中心の無風地帯にいたのは・・・
 「誰だお前は!?」
 こちらを体全体を向けながら言葉を荒げたのは竜巻に目が付き、手足のように竜巻生えたAI!?
 「お前がこの竜巻事件の犯人だな!今すぐこの竜巻を止めるんだ!!」
 AIの目が大きく見開かれる
 「な!?目撃者!?だが、それなら、目撃者ごと消すのみ!!」
 ギシシシシ・・・!
 風が強くなったのか、本殿の呻きが強くなる!?
 「キャァアア!」
 「ワァアア!」
 「マッ!」
 アラクル、ヒノッチャ、イワーガの声!?
 電脳世界の方も強くなってる!?
 「やめるんだ!」
 エクサスの制止の声!
 「嫌だね、この風で全て消し去ってやる!!」
 が、竜巻型AIは少しひねくれたような声で拒否する!
 「仕方がない、力づくだ!」
 「やるしかないか・・・!」
 エクサスがいつの間にか忍者刀とかした剣を逆手に持ち、竜巻AIに立ち向かっていく!
 「こいよう!!」
 竜巻AIが両手をこちらに向け腕の方向の竜巻のまま竜巻を発射してくる!
 「鎌鼬!!」
 エクサスの忍者刀が竜巻を切り裂く!
 「げ、そんなのありかよ!?だが、この装置のおかげで俺のパワーは増えてんだ、これでも喰らえ!!」
 竜巻AIが自身を回転させ体当たりしてくる!
 「っつ!」
 風で忍者刀が流され直接体当たり攻撃を喰らう!
 「あっはっはっ!やっぱりこのパワーは癖になるぜぇ!!」
 くそ!何かないか・・・?
 スキャンして周辺を・・・ん?これは・・・
 戦闘データの中に忍者や風に関連したデータが混じってる・・・?
 おーし、やってやろうじゃねぇか!
 「もう一度だ!」
 またも体当たりを敢行してくる!?
 木の葉、忍術を混ぜて転送!
 「忍法、木の葉隠れ!!」
 精神を集中するように右人差し指と右中指を口元で立てたエクサスの足元から木の葉が巻き起こり、エクサスを覆い隠す!
 「どりゃあ!」
 そこに竜巻AIが突進し木の葉がまき散らされるもそこにエクサスはいない、
 「な!?どこに!?」
 周りを見回す竜巻AI!
 「風車、忍者刀!」
 「風神回転斬!!」
 竜巻AIの背後に突如現れたエクサスが竜巻の勢いを借りて大きく回転斬り!
 竜巻AIを思い切り斬り裂く!
 「がはぁ!!」
 竜巻AIが怯みつつも振り返る!
 「ぐぬぬ、こうなれば・・・」
 竜巻AIが胸元に両掌を向け、竜巻を生み出し圧縮させ球体にしていく!?
 「まずい、風の爆弾か!?あれを撃たせてはいけない!」俺は思わず声を上げる
 「全て吹き飛ばす、死にさらせー!!」
 「分身!上昇気流!」
 「風花火アッパー!!」
 走り込むエクサスのそばに風の分身が出現!前後に回り込む!!
 「お前こそ吹っ飛べー!!」
 分身と共に忍者刀を使っての斬り上げアッパー!
 竜巻AIが風の爆弾と共に発生した上昇気流で上空に飛びながら分身が風の力を溜めながら跳躍!
 竜巻AIを後ろから羽交い絞めにし、十分な上空で風の爆弾と共に大爆発!!
 地上に多少の衝撃波が木々を揺らす中で竜巻AIは跡形もなく消え去ったのだった・・・
 同時に、本殿の軋みも収まる、
 風が止んだか・・・
 「エクセル、お前のいる場所に何かあるかもしれない、そっちに行く、座標は?」
 「わかった、今サーチするよ」
 エクセルの送って来た座標に皆で向かうと、
 そこには、中央が大きな球体となっているドローンが落ちていた・・・
 「これは一体・・・?」
 「ううむ、警察が来る前に調べておくか、しかし、あの竜巻のAIと言いどうもきな臭い・・・」
 ダンガイ?
 ダンガイさんがドローンを見て顔に力入った険しい表情をしている・・・
 「それなら、それこそ忍者の出番じゃない?なんて」
 「ううむ、確かにそうかもしれん、また狙われても困るし、こちら側でも情報を収集してみるか!なぁに、忍びを敵に回したことを後悔させてやるでござるよ!なんてな、はっはっはっ!」
 そう、ダンガイは言葉と共に険しい表情を解き朗らかに笑ったのだった・・・
 
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※この記事は検索エンジン向けタイトルとソーシャルメディア向けタイトルにAIタイトルもしくはそれを調整したものを採用しています