バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

ニューロンズ:AI/5

ニューロンズ:AI 5
 
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 5
 
 なんか、風が強くなってきたな・・・
 山中の森、藁ぶき屋根と漆喰の壁の古風かつ大型の民家に付いた古びたような木の引き戸の前で立ち止まった矢先、確かにそう感じた、
 強い風が肌を押す感覚、同時に、山の木々がざわめいている・・・
 「おかしい、この辺りは強い風などめったに吹かないのだが・・・?」
 引き戸のそばにいるダンゾウが訝しげに言う、
 「すぐに止むであろう、念のため、子供たちは本殿の中に」
 「ござるな」
 ダンガイの申し出にダンゾウは急ぎ引き戸を開け、
 「さ、中に」
 そう言って俺達を誘導する、
 が、かなり待っても風は止むことは無く、むしろ強くなり、
 木々はざわめき、本殿と呼ばれた茶屋付きの建物ですらうめき声を上げている・・・
 宙に投影された画面を見るととう30分は経っている・・・
 「ダンゾウ、上忍にほへからの連絡だ、各地での客人が木などに掴まったりして耐えているが、このままだと吹き飛ばされると」
 「ぬぬぬ・・・近くの小屋などの安全な場所への避難を指示、手助けしろと伝えろ、駐車場にいる客などには強風による一時閉園だから外に出るなとも」
 「御意」
 側にいるダンガイとダンゾウの会話を聞きつつさてどうしたものかと思案する、
 ふむ・・・
 俺は悪あがきだと感じつつも投影画面に向かい
 「エクサス、スキャンで周りの状況を見られるか?」
 「やるだけやってみるよ」
 ズゴォン!!
 盛大な音と衝撃と共に本殿が大きく揺れる!?
 「なんだ・・・?」
 周りの人すべてが不安げに回りを恐る恐る見回す
 「里長!本殿に折れた木がぶつかったようでござる!」
 「何!?」
 中で投影画面の中のダンガイの報告をダンゾウが受ける
 「おい!中にウィルスがなだれ込んできてるぞ!!」
 エクサスが叫ぶ!
 確かに、画面内にイシルス達が!?
 「おそらく、今の衝撃で本殿のネットワークがどこか歪んだのでござろう」
 ダンゾウがこちらを見て冷静に伝える
 「だが、今の風で調査するのは困難、拙者も戦うなれど、家の中で解決出来ればいいがそうでない時は・・・」
 「わかってる!」
 ダンガイが一緒にこちらを見て続ける中でエクサスが一歩前に出る!
 「俺達で出来る限りどうにかする!」
 「俺達でどうにかしてやるぜ!!」
 「ヒノッチャ・・・」
 エクサスに同調して大きく叫ぶヒノッチャに呆れたように首を横に振るマカ、
 だが、
 「マッ!」
 「私もいるわ!」
 イワーガとアラクルも意気良く前に出る、
 「・・・仕方がない・・・」
 「行くぜ!」
 「やりましょう!」
 呆れ交じりのマカ、意気良いイワヤマ、決意を込めた表情のアミ、
 マカ、イワヤマ、アミ・・・
 三人に負けてられない!
 「行くぞ!」
 画面を半球状に展開!戦闘を開始する!
 「それそれ!」
 エクサスの剣に斬り裂かれるイシルス、俺も背後のイシルスを狙い撃つ!
 「はぁあああ!!」
 ヒノッチャがイシルスに向かい両手から火炎放射を発射するも風に流される!?
 「だから言ったのに・・・近接戦に切り替えろ」
 「りょ、了解」
 マカの言葉にヒノッチャが火のオーラを纏いながらイシルスに急接近する!
 「マッ!」
 イワーガがロケットパンチの要領で右拳を飛ばして別のイシルスを叩き潰し、
 「はっ!」
 ダンガイの投げた手裏剣がイシルスに突き刺さり消滅させる、
 「おい!アラクル!この前使った巨大砲は!?」
 「無理!この風だと狙い定まらないし、辺りが崩壊する!!」
 まぁ、そうだよな・・・
 エクサスとアラクルの発言時に顔を向けてのやり取りを呆れて聴く俺、
 「だからこれで!」
 アラクルが右手を振り上げると、周りに小さな光の弾が多数出現!
 「行け!」
 イシルスに向き同時に右手を向けると光の弾が飛んでいき、当たったイシルス達を消し去っていく!
 と、空から青い鋭い鳥が襲来し、その勢いの体当たりで光の弾を切り裂き急カーブしてアラクルに突撃!
 「ちょ!?」
 何とかバランスを崩しながらも避けるアラク
 「あれは・・・スクバーか!?」
 「素早く突進してくる鳥型のウィルス?!まさか、あれがこの風の元凶か!?」
 俺の思わず発した言葉にエクサスが続けて叫ぶ
 「いや、ウィルスが風を起こせるのは電脳世界のみ、現実世界に風を起こすならそれ相応の装置か何かが必要、それに、この風、最低でもビッグクラスのAIかコンピュータが必要なはず・・・」
 俺とエクサスの会話に律儀に入ってくるダンゾウ、
 「とにかく、どうにかするぞ!」
 カーブして再び俺達を狙って急速度で飛ぶスクバーに対し、
 エクサスの衛星より銃撃、
 アラクルの光の弾、
 イワーガの岩飛ばしパンチ、
 ダンガイの手裏剣
 が飛ぶも、隙間風で狙いが狂い、スクバーの飛ぶ速さで当たらない!
 「セイザ!どうにかしろ!サーチ機能強化したんだろ!!」
 「強化したって一部のデータをサーチの方にも戦闘にも出られるようにしたってだけ、ええい!周辺サーチ、・・・これだ!!」
 鎖鎌と戦闘データ、ミサイルを融合!転送!!
 分銅の先にミサイルが付いた鎖鎌がエクサスに現れる!
 エクサスが手元に現れたそれを見る
 「これでどうしろと?」
 「とにかく投げろ!」
 「わかったよ!」
 エクサスが分銅を回し投げる、と、ミサイルの炎に点火!
 「でりゃああ!!」
 強風に負けぬミサイルの勢いを、鎖を引くことで制御するエクサス!
 スクバーがそれを見て急ぎ翼を微小に動かし逃げ飛ぶも、
 エクサスの制御で確実に追い詰め、スクバーが間一髪で避けミサイルが飛ぶ!
 「おい!何やってんだ!!」
 「制御大変なんだぞこれぇ!!」
 エクサスが鎖を引いてミサイルをUターンさせ、スクバーの方に向かわせるもスクバーは少し下に動かした翼で軽く飛び避ける、
 「なろう!こうなりゃ!!」
 と、エクサスが鎖をハンマー投げのように回し、スクバーの周りを回す、
 戸惑い大きく目を見開き動きが止まるスクバー、
 その翼の端に鎖が当たり、そこを起点にスクバーの体に鎖が巻き付き絡まって行く!?
 「でりゃあ!!」
 エクサスが鎖を引くと同時にミサイルが地へと向き突撃!
 ミサイルが地面に突き刺さると同時にスクバーもミサイルに付いた鎖ごと大地に繋ぎ止められ
 「そこだぁ!!」
 エクサスが鎖の隙間から剣でスクバーに横入り斬りスクバーが爆発し消滅する!!
 
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※この記事は検索エンジン向けタイトルとソーシャルメディア向けタイトルにAIタイトルもしくはそれを調整したものを採用しています