マグナムサッカー 1
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俺は、迷彩柄軍服に身を包み、場違いなサッカーフィールドに立っていた・・・
「復唱!!誤射は許さん!!」
誤射は許さん!!
両腕を後ろにまわして胸を張り、横並びの仲間と共に、目の前の監督に返す、
同じくヘルメットに軍服だが声が大きく白髪交じりの50代程度の上官!
「ボールを狙え!!ゴールに入れろ!!」
ボールを狙え!!ゴールに入れろ!!
「敵シュートは撃ちまくって阻止!!」
敵シュートは撃ちまくって阻止!!
「シュート!!」
シュート!!
「パス!!」
パス!!
「勝利!!」
勝利!!
「持ち場に付け!!」
サーイエッサー!!
全員がそれぞれの持ち場に散らばっていく、
持ち場は全体的に隙なく広がる感じの配置、
俺の持ち場は、中盤右側だ!!
敵側も持ち場に着く、黄色の迷彩が目を引く・・・
ピイイイィィー!!
笛が鳴る、この瞬間、22人全員が中央のサッカーボールに自身の大きめの軍用銃の照準を合わせ、
アサルトライフルが火を噴く!!
複数の審判ドローンが飛び、流れ弾も恐れぬ観客たちが熱狂する!!
銃弾の雨に大きくボールが上に跳ぶ!!
そこを狙う各人、当然、ボールは下からの銃弾を受け宙に浮いたままだ、
「へい、新人、どうするんだ?」
中央側の気の良い黒い肌の友人が銃撃に集中しながらも煽る
「黙ってろ」
「新人、このままだと俺がシュートしちゃうぜ?」
こちら俺後ろ側の気の良い白い肌の友人、
ついでのこちらも銃撃に集中し目線すらこちらには向けていない
「その前に俺が取る」
俺は威力の高い拳銃、マグナムに持ち替えタイミングをうかがう様に銃撃で宙飛ぶボールの上部を狙う・・・
・・・ここだ!!
俺が放った弾丸は、ボールの上部に当たり、その反動で斜め下に飛んで地面でワンバウンド、そのまま黄色迷彩軍服のゴールキーパーの足元すり抜け相手のゴール中央に一直線に突き刺さったのだった・・・
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