バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

マシーナリーオブアイドル/14

マシーナリーオブアイドル 14
 
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 14
 
 「今日は二人+1で動物園に来ていまーす!!」
 「まーす!!」
 なんで・・・なんで私が・・・
 恋條知華と動物園に来てるんだーっ!?
 しかも、辺りは荒れ地のように閑散、黒い柵で囲われたキリンとか象とか動物たちがいる上、
 私と白い機械人形は恋條知華の後ろを挟んでサブメンバーみたいな感じぃ!!
 「それでは、こちらの~」
 言いながら桃色上着に白シャツと緑タイトスカートにポニテで可愛く決めた恋條知華は右側に歩いて行き、サル山の檻に到達する、
 そこで恋條知華はカメラに向かって笑顔を向け、
 「猿の赤ちゃんが生まれて今日デビューと言うことでね、」
 言いながら猿山の方を見る、その視線の先には小さめの猿が・・・
 「あの小さい子ですかね可愛いですね~」
 「そうですね~」
 二人とも笑顔がこわばっている、
 それにしても、何故か猿達の視線がこっちに来てる気がする・・・怖い・・・
 と、飼育員と思しき緑のつなぎを着た人が柵の一部を開き
 「あ、ここから檻の中に入って、と言うことですか?」
 「え?大丈夫なの?」
 私の言葉に恋條知華は振り返りもせず
 「大丈夫でしょう、さ、行きましょう」
 そう言われ、開けられた檻の中に入って行く・・・
 そこでキャップを被った飼育員の男性のツナギ纏う両手から小さなおさるさんを手渡され
 キーッ!キーッ!
 突如猿達が暴れ出す!!
 「なっ!どうしたの!?」
 「どうやら、パニックに陥ってるようです!!」
 飼育員の男性の声と同時にこちらに猿達が来る!?
 「安心して、敵だと思わせなければいいわ・・・」
 え・・・?どういうこと???
 「おいで、さぁ・・・」
 穏やかな微笑みと共に大きく両手両腕を広げ猿達を見る、
 猿達は目と口を大きく呆然と開け、ゆっくりと恋條知華に近づき、
 笑顔を見せる恋條知華に一斉に飛びつき甘える
 「はいはい、一匹ずつね~」
 と優しい笑顔のまま猿の頭を撫で優しく諭していく恋條知華、
 よかった・・・これで
 「そんな顔もできるのね、私以外には」
 ・・・
 辺りが凍り付く、
 恋條知華など明らかに上まぶたを一直線にし不審者を見るような目で私を見ている・・・
 今の言葉は・・・私の口から出た物だった・・・
 
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