ダブモン!ダブルカードモンスター!!05
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「今のは一体・・・」
「ダメージ描写だよ」
前まで戻って来ていた、バーンウルフに憑依したカンテーラが答える
「戦闘を行う場所で戦闘を行うカードがこちらにしかなく、相手に無い時、相手にダメージが行くのさ」
「で、ダメージを受けたから、こうやってライフカードを一枚取って手札にしたってわけ、こうやってライフカードを減らしていき、最終的に相手のライフカードが0枚の時に攻撃を通したほうが勝ちになるってわけよ」
なるほどな・・・
「にしても、いきなり来たのにはびっくりしたわ・・・」
「あいにくと、この体の時は抑えが利かなくなるようなんでな、ワォオオオオオ!!」
高らかにカンテーラが吠える!
「と、いうわけ、わかった?」
「あ、ああ、わかったぜ!」
「それじゃ、理解してもらったところで、先に進めましょうか、ターンエンドからのリチャージ!」
「リチャージ!」
「続けてドロー!」
「ドロー!」
互いにチャージゾーンのカードを裏に返して山札から一枚引き、お!これは・・・!
こいつなら・・・このパワーなら・・・一気に勝てるぜ!!
「俺は、こいつを1番に!」
左手の手札から引いて
「これをチャージゾーンに・・・セット!」
「セット」
向こうも2番とチャージゾーンに裏側で置き終えた!
そして、互いに1番と2番に裏で置いたカードを右手で表にするっ!
「オープン!」
「オープン!」
「来い!生命の壊し屋、グリブレイ!!」
「ダブモンNo.31、生命の壊し屋、グリブレイ!!」
上空から風の球が俺の前に着弾!嵐を巻き起こし、
それを中から縦に斬り裂き、刃角付きのグリフォンが現れた!
白い鷲の頭に裏の白い翼、黄色いくちばしに足、
体の前半分と同じ茶色い毛皮で覆われた獅子の体の後部、
そして、その頭、そこには、透明と見まごうほど透き通った中ほどが四方光星にすこしふくらんだ両刃の剣が付いていた
「どうだ!こいつのパワーは2800、さらに、炎狼の遠吠えで300おまけしちゃうぜぇ~」
「いえ~い!こいつなら勝てるぜぇ~」
「はいはい、それじゃ、こっちいくわね~」
俺とカンテーラが騒ぎ立てるも、女神の方は微笑んだ涼しい顔で、
「私も頑張んないとね~、私が表にしたのは、オーバーエレメンタルブラスド、さっきと同じオーバックスよ~」
「へん、それがどうした!!」
「そうだそうだ~、オーバックスでカードを呼び出す場合、オーバーは全部山札に戻してシャッフルしなきゃいけないんだ」
「おお、そうなのか!」
「そうなんだよ!それじゃ、良星っととやってやれ~」
「おっしゃ~、俺は、グリブレイのコストに、ダーククリアライズ、マルチエレメンタルパワー、炎狼の遠吠えを選択し、炎狼の遠吠えを発動!もちろん、グリブレイのパワーを300上げる!!」
「ワォオオオオ!」
カンテーラ憑依バーンウルフの遠吠えと共に、グリブレイの体に火の粉がまとわれる、
そして、すかさずカンテーラが女神の方を見て、
「さぁさぁさぁ、そっちの番だぜ~」
「じゃ、私は、オーバーエレメンタルブラスドから、オーバーエレメンタルブラスド・レイスを呼び出し、シャインナのパワーを500上げます」
へへんこれで、シャインナがシャインナが山札に戻って消え・・・消えて・・・何も起きないなぁ・・・それどころか、シャインナの光が強まった気が・・・?
「おい、どうなってんだよカンテーラ!?」
「あれ・・・変だな・・・?」
「あなたは知らないようだから言っておくけど、オーバードライブしているオーバーその他のカードは、Oのコードを持つカードが表になってオープンすぐ後のオーバーが行われた時も、山札に戻したりしないのよ」
「え、そうなの?」
「あ!そうだった」
おいおい、カンテーラ・・・
「いやいや、落ち着け良星、まだ向こうのパワーは2200、シャインエレメンタルパワーを使われたってこっちの3100には届きやしない」
おおっ!そうだった!!
「まだ私の効果宣言は終わっていないわよ?私は、オーバーエレメンタルブラスド・レイスの効果でコストとして、チャージゾーンのカードを一枚表にします、表にするのはこれ、学徒の錬金屋 アルケミア!!そしてこれを、3番に召喚します!!」
「ダブモンNo.84、学徒の錬金屋、アルケミア」
女神の前に重厚な学生服着た小柄な直立羊が現れる!
全体が黒い学生服、前以外が白い毛でおおわれた頭には、小さめのサイズに頭に黒円柱上に板が板の端に黄色い縄が結びたらされ組み合わさった学帽をかぶり、左右に黄色い巻き角があり、首元に赤いネクタイを締め、左手に緑の液体の入ったフラスコを、
右わきに茶色く大きく厚い本・・・表紙と裏表紙に互い違いの四角太線が書かれている本・・・を抱えている、
「ええっ!?オープン以外でモンスターが召喚されたぞっ!?」
「あなたが炎狼の遠吠えをコストで表にして発動させたように、モンスターを表にした時、戦闘を行うカードの無い場所を指定してコストを支払えれば召喚できるのよ」
「あ、そうなんだ!」
「そうなの!そして、このまま1番戦闘よ!」
「だがな、まだシャインナよりグリブレイの方がパワーは上なんだぜ!だよな!」
「おう!その通りだぜ相棒!ついでに俺も力を貸してやる!!」
バーンウルフよりカンテーラが飛び出し、グリブレイに憑依!
グリブレイの首に左胸のあたりにカンテラが下げられた濃紺のマントが付く
「それでは、行かせてもらおうか・・・」
ローテンションな言葉と共に翼を勇揚に羽ばたかせシャインナに飛ぶ、
シャインナがレーザーで迎撃
「ライフブレイカー角!」
が、それを額の角で斬り裂きながら一気に飛び進み
「ウイング風!」
両翼から羽ばたきで空気の塊を撃ち出し、シャインナの真下に叩き付け、竜巻を起こしてシャインナを上に飛ばし、
「これでとどめだ!ブレイカーホーン突撃!!」
その角をシャインナの方に突き出し飛ぶ、
「私は、アルケミアの効果を発動し、シャインナのパワーを1000上げるわ、さぁ、やっちゃって!」
すると、アルケミアが左手のフラスコを右手で右腰あたりから取り出したコルク栓で閉め、シャカシャカと振ってコルク栓をとった後、いきなりシャインナの方に放り投げた!
フラスコはシャインナの上を飛びながらシャインナに薬剤が降りかかり、
シャインナの目がキッと見開かれ、翼を大きく動かしてバランスをとると、右前足を振り上げ向かい、カンテーラの角下からその頭を狙う
「なんの!」
しかし、カンテーラは上に飛んで回避しつつ急降下両前足を叩き付け、これをシャインナは瞬時に上下反転して左腕一本で受ける
「なんだとっ!?」
そこにすかさずシャインナが口にエネルギーを溜めこみ
「危ないっ!」
カンテーラは両翼を使い飛びのけぞり、そこにシャインナのレーザーが行き過ぎる
「ふぅ・・・あぶねぇ・・・」
が、そこにシャインナの右手に胴を掴まれ
「しまっ・・・」
真っ逆さまに地上まで飛ぶ!
「くそっ!離せ、離せよ!!」
しかし、その言葉もむなしく、頭の角から地面に叩きつけられ
「ぐぇえええ!!」
頭の角が地面に刺さりつつグリブレイが爆発、消滅、カンテーラが目を回しながらこちらに飛んできて、ポテリと落ちた
「きゅ~」
目を回してしばらく動きそうにない・・・こっちで先に進めとこう
「じゃあ、2番戦闘だ、行ってくれ、バーンウルフ」
バーンウルフがこちらを見つつかすかに首を縦に振り、女神の元に向かって行き、立ち止まる、そして、息を吸い込んだ後、思い切りその口から炎を吐いた!
すると、女神の周りに丸いバリアが展開し、炎によってひび割れ、崩壊、
その衝撃波によって、炎が吹き散らされ、バーンウルフがこっちに吹き飛んで来て、
女神の方が右手で右手側二番目のカードを取ってチラリと見つつ左手の手札に加え
「じゃ、次はこっちの番ね、ああそうだ・・・」
なぜか女神が満面の笑みを浮かべ
「さっきのバリアは私特権だから、ちゃんと防いでね(ハート)」
え・・・?
と、いつの間にか俺の足元にアルケミアがいて、それが栓付きフラスコを振って、中の液体を紫色に変化させ、
栓を抜いて、中の液体を俺の足元から大地にかけつつそれを見たまま離れて行き、
液体を無くしたフラスコを栓を閉めて大地に置き、右わきの本を開いて読み込み、いきなり右手を液体の付いた地面そばに付け、そのそばの地面をこすりつつ挙げた!
ボッとそこでひづめに火が付き、その火を液体に近づけ
・・・何だろ、導火線みたいなものかな・・・?
チュドン!!
液体が爆発し、大爆発を起こす!
は・・・?
チュドン!!チュドン!!チュドン!!チュドン!!
連鎖し迫る爆発、呆気にとられている間にも、いつの間にか目の前に
「う、うぉおおおおお!!」
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