この争い起きた戦場で ダブモン!!8話/06
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「リチャージ!ドロー!」
「小娘になど負けるか!」
真正面より右拳を打ちつけてくる、
それをウィルピーが横より外側に鋏と槌で拳を弾いた、
「こうすれば爆発しないですね・・・」
「なめるな!」
今度は左拳による上からの撃ちおろし!
「地面にうずめてくれる!!」
槌でそれを下より叩き返すウィルピー
ズガン!!
爆発による煙が晴れる中、ウィルピーは・・・そこにいた、
「なっ!?ぐっ!?」
と、そこには鋏を奴の右腕にしっかりと挟み込んでいた、
なるほど、あの状態で風に吹かれる紙の様に爆発を受け流せばどうにかなるか・・・
「今の内です!」
わかってる、ウィルピー!
「セット、オープン!!」
「ダブモンNo.33、贖罪の鍛冶屋、ウィルピー!!」
「そうれぇっ!!」
ウィルピーが相手の腹に槌を打ちつけ吹き飛ばし距離を取る・・・
あっちは目を見開き驚いてる・・・
「バカな、急にパワーが」
「ちゃんと召喚してもらいましたからね・・・」
不敵に向こうを見据えるウィルピー・・・
「デッキケースとは幻影を召喚するだけではないのか・・・?」
あいつ、デッキケースのこと知ってる・・・?
と、画面の中でカードが一枚写る・・・
あれは・・・スマッシュカード・・・?ディアブロプロジオンエレメント!!・・・?
「私は、『ウィルピーのコストにウィルピーキラメントを指定しこれを発動、ウィルピーキラメントを裏にする』」
「なめるな!小娘、はぁあああああ!!」
向こうが両手を胸前に向い合せるように構え、そこに大きな炎の弾が形成されていく・・・
あれが・・・・ディアブロプロジオンエレメント!!喰らったらウィルピーがトラッシュに行く・・・!
「私は、シャインエレメンタルパワーで相殺!ウィルピー!!」
「了解でっす!」
ウィルピーが一気に跳びこみつつ鋏と槌を上に上げ、光を纏わせ光の大剣として振り下ろす!
「はっ!」
「はあっ!」
爆発と光がぶつかり、ウィルピーとあいつが互いに押されて地面を踏ん張る、
「ならばこれで!」
両手に一つずつの火炎の玉・・・グラストブラストエレメント!!って画面に出てるな・・・
「シャインプラウオンエレメント!!」
と、ウィルピーの槌と鋏の先にも光の玉が出現、
「行け」
向こうが二つの弾を真っ正直にウィルピーに放り投げる
が、大してウィルピーは自身の光の弾を足元の地面に投げた、
何を・・・?
そう思う間もなく、地面より何本ものくねった木が生えてきて、私達との前に壁と組む!
「なっ!?」
右の炎の弾がぶつかり、光の木の壁が焼き焦げながらも弾は消失、
「この!」
すると、向こうが消えた反対の炎の方の手を大きく外側に振るうと同時に、残った炎の弾が木の壁を避ける様に大きく曲がる、
ぐっ!?そういう術!?
「そうはいかないです!」
対して、ウィルピーがその槌を外側に振るうと、光の木の壁がそちら幹を伸ばして行って炎の弾を捉え、爆発、消滅させた、
同時に、光の木も砕け、消える・・・
「らちが明かない・・・それならば!はぁああああ!!」
向こうが気合と共に全身に力を籠め・・・両の拳に遠大な炎が宿って行く・・・!
これは・・・バーストブラストエレメント!!とディアブロブラスターエレメント!!でも、ここに隙ができた!
「私は、『シャインシャドウ・ウィスプの効果でバーストブラストエレメント!!を相殺しつつ、ウィルピーの効果を発動!ウィルピーキラメントをコストにしつつディアブロブラスターエレメント!!を受ける!!』」
ディアブロブラスターエレメント!!に隙がある、ウィルピーの効果を相殺できない!
「ウィルピー!」
「わかってますよ、どうにかします!!」
ウィルピーが一気に突っ込む!
「馬鹿め!この魔力と火力が見えないか、粉々に吹き飛ばしてくれる!!」
ウィルピーに二つの拳が叩きつけられ、大爆発が起きる、
「ウィルピィイイイイ!!」
爆発に吹き飛ばされ、焦げながら大地を転がるウィルピー・・・
思わず駆け寄り抱き起す
「大丈夫・・・!?」
「ふははは・・・勝負は決したようだな!!」
「ええ、大丈夫ですよ」
向こうが高笑いを上げる中で、何とか声を出すウィルピー
「おかげで、勝利の算段はつきましたから」
「なにっ!?」
ゴン!
驚いたばかりの男を、上から降ってきたウィルピーの槌が、ものの見事に叩き伏せ、倒れ伏させた・・・
そこにいたのは、ウィルピーの分身体・・・
何のことはない、いくつも分身を生み出し、一体を除いてそれを盾にして爆炎を防ぎ、残った一体は爆風を利用して一気に上に飛び、
後は重力を利用して一気に降下、男に槌を浴びせかけたというわけである
男が倒れたまま私たちの方を見る・・・
「なぜだ、なぜ、この俺が小娘などに・・・」
「あなたは私に負けたんじゃないわ、私と、ウィルピーに負けたの」
「ですね」
「なん・・・だと・・・」
その言葉を残し、男は力尽きたかのように顔を伏せ、気絶したのだった・・・
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