バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

スマートフォンサイコパス/6

スマートフォンサイコパス 6
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 
f:id:OirenW:20210310201326p:plain
 
第6話 パーティー
 
 さて、仕事の進捗具合は・・・?
 学校の中庭で、私は木を囲んで作られた円形ベンチに座りスマホを見る、
 また一件来てるな・・・新しくやり始めた個人批判の奴か?この調子だと・・・
 「ねぇ、よもぎちゃん!」
 「ん?」
 右手の方からかけられた声、そちらを見ると平雛ちゃんが眉を曲げ、心配そうな顔をしている・・・
 「その、おねぇちゃんがさ・・・」
 「んん?」
 あぁ、あの刑事さん・・・
 「昨日から考えこんじゃって・・・たぶん、よもぎちゃんのことだと思うんだけど・・・」
 ・・・なんか変な感じはしてたけど・・・
 「なんで私だって・・・」
 「昨日変わったことっていったらよもぎちゃんと会ったことぐらいだから・・・」
 「・・・思い浮かばないな・・・」
 「そう・・・?」
 「おっす!二人して何してんの~」
 「私達も混ぜて~」
 ああ、きりかちゃんとあまみちゃん、
 おもわず左の方から来た声に私と平雛ちゃんが歩いてくる二人の方を見る、
 二人も私達のそばで立ち止まり
 「あのね、昨日ね、よもぎちゃんの家に行って」
 「あ、いいな~」
 あまみちゃんの甘みの入った興味津々な声
 「私達も行きたい~一人暮らし始めたんでしょ?」
 に、きりかちゃんの少し芯の入った楽しそうな声が重なる・・・
 「うん、まぁね・・・」
 本題を逸らされ少し困る平雛ちゃん
 「ねぇねぇ、私達も行く~」
 「今度パーティしよ~」
 まったく・・・
 「そうそう、あまみ、暗い顔してるのも良くないし!」
 ん・・・?
 きりかちゃんの一言にすかさず私と平雛ちゃんが反応し、平雛ちゃんが口を開く
 「きりかちゃん、あまみちゃんがどうかした?」
 「ああ、あまみちゃんが好きな芸能人、自殺だって・・・」
 あまみちゃんが顔を俯かせ、口を開く・・・
 「ネットでのネガキャンが原因だってさ・・・」
 「ふーん・・・じゃ、気晴らしにパーティの打ち合わせでもしよっか、それで、何食べる?」
 私の言葉に、三人の私に向かう顔が、力の抜けた少し安心しほっとした顔になった気がした・・・
 ・・・家に帰ると、スマホの仕事内容を確認する
 内容は・・・自殺の情報偽装か・・・
 私が個人批判で受けていた・・・
 この調子なら、会社を作るのもすぐだろう・・・
 私は笑った・・・
 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――