バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

ニューロンズ:AI/9

ニューロンズ:AI 9
 
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 9
 
 「さっきのスキャンで気になる反応がった」
 「え?」
 アミが反応し、他の二人もこちらを見る、
 「妙に電気エネルギーが集中してる場所があるんだ、ほら」
 立体映像に映して見せる、ちょうどこの博物館の中央、地下に近い場所、
 「確かに・・・」
 「電波の波長も妙に乱れてる・・・」
 「とにかく行ってみようぜ!」
 「だな!」
 アミ、マカ、イワヤマの電子画面を見る言葉に決意を固める俺
 廊下をその方向に向かうと、袋小路の正面の壁に青く塗装された頑丈な鉄の扉があった
 大きく黒くSTAFF ONLYと書かれている、が、
 錠の部分が妙に黒い・・・?
 まるで無理矢理壊したような・・・?
 「おい!早くしろ!!」
 「ウィルスたちがまた復活してきたわ!!」
 画面内からのエクセルとアラクルの大声、
 ええい鍵があるんだから開いてるわけが・・・
 そう思いつつ扉を押すと、扉は勝手に開く・・・?
 「これ、大人たちを呼んだ方が」
 「またウィルスが復活してる、向こうは手一杯だろ」
 アミの心配そうな言葉に俺はアミの方に振り返り言い聞かせる、そう、眉と目を弱らせ心配顔のアミに言い聞かせて、再び扉の方に振り返り中に入って行く、
 暗く、そこかしこに太かったり狭かったりするパイプが張り巡らされた通路、
 その中を歩き、先の方に光が見える、
 少しずつ寒くなってくるが、これはおそらくこの先にある物を守るため・・・
 しかし、先には誰もいない、
 あるのは電気がそこかしこに走るいくつものウォール型コンピューターと、
 それをどうにかしようとしても手をこまねいているネクタイに薄茶色のつなぎ姿の職員たち・・・
 「あ、危ないぞ、ぐわっ!」
 コンピューターから伸びる電撃に気絶する職員の一人、
 「コンピュータが壊れてる!?」
 「コントロールを奪っているんだ!だから館を暗くしたり幽霊の映像を出せたりできたんだな!」
 「・・・この博物館のメインコンピュータは私の物・・・」
 俺とエクセルの言葉の中で不意に不気味な声で浮かび上がるのは濃い黒のワンピースと長袖白シャツに身を包んだ長い黒髪の女性!?
 「あれは!?」
 「立体映像で映してるんだ!AIだよ!!」
 「誰にも渡さない・・・」
 俺の声にエクセルが反応する中で、こちらに昏い目を向ける女性!
 「はっ!」
 伸ばした両手から昏い電撃がのびる!?
 「うわっと!」
 ジュ!
 俺が避けると電撃に当たった床が妙な音を立てた、
 現実にも攻撃してくるって事かい!
 俺達は映像を展開し、攻撃を開始する!
 女が向けた右手より伸びてくる黒いいかづちを左に避け再び女性に向かい走るエクセル、
 後方から光の弾を放つアラクル、
 女の伸ばした左手からの雷を受けつつもゴリ押しで岩パンチを放っていくイワーガ、
 小さな体でエクセルの陰に隠れつつ、近距離からの火炎放射を放つヒノッチャ、
 「もう!なんなのよなんなのよ!!」
 それを目を見開きパニックに陥りながら手と共に黒い電撃を振るい攻撃していく女性のAI、
 「4対1なんて卑怯じゃないの!!」
 「それが嫌ならウィルスを放つのをやめるんだ!!」
 「い・・・嫌よ!私は私は・・・もっと上に行くんだから!!」
 しかし、エクセルの言葉を否定した次の瞬間にはエクセルのその手に持つ剣が女のAIを斬り裂き、衛星での銃撃での追加攻撃が決まる!!
 「い・・・いやぁあああああ!!」
 女性のAIが頭を抱えて絶叫する!!
 途端に女性のAIから発せられた黒い稲妻の嵐が当たりを襲う!
 「っつ!」
 「きゃ!」
 「マッ!」
 「わわわわ!!」
 現実世界に稲妻は来ていないがエクセル達は苦しそうだ!
 ん?
 次第に女性のAIの体が縮んで、黒い雷が白い雷に、
 服の色は白くなり、髪は黄色くなり目は青くなる・・・?・
 「ほう、この私を呼ぶとは・・・」
 そこにいたのは10歳程度の容姿の女性のAI、
 髪は金に染まり帯電しながら浮いている・・・
 「お前たち、覚悟せい!」
 両手から放たれる二つの極太の雷ビームが何とか避けたエクセル以外のアラクル達を薙ぎ払う!
 「きゃあああ!!」
 「マッ!?」
 「うわー!!」
 アラクル、イワーガ、ヒノッチャの悲鳴が上がる!!
 「おい!何かないのかよ!?」
 「スキャン・・・何も出ない!?」
 エクセルの声に回りをスキャンするが、何もでない!?
 「アラクル!何か武器の転送を!!」
 「無理よ!ジャミングされてるわ!!」
 ジャミング!?それでスキャンが効かないのか!?
 アミとアラクルのやり取りを聞きながら納得する俺、
 だが・・・
 女性のAIが俺達を見下す
 「どうじゃ、誰にも助けを求められないこの状況、絶望的じゃろう?じゃが、ようしゃせん!!」
 女性のAIが再び両手に電気エネルギーを溜め始める!?
 「くそ、どうすればいい!?」
 「ヒノッチャの力じゃどうにかできない!?」
 マカ!?
 マカが眉を弱めた心配顔で俺に話しかけてくる
 「ヒノッチャ、今ので大ダメージ受けちゃって、動けないの!だからせめて力だけでも!!」
 「イワーガのも頼む!」
 イワヤマ!?
 イワヤマが目に力込め、口を真一文字に結び大声を上げる
 「イワーガはあんまりダメージ受けてないけど、どの道、ヒノッチャ守らなきゃだしな!」
 「マッ!?」
 「時間稼ぎは任せて!」
 アミ!?
 イワーガの返事の直後、アミが覚悟を決めた強い目と表情で提案してくる
 「その間に力を受け取って、ヒノッチャは端末に退避させて!ジャミングされてても、スキャンは近距離ならできるはず!」
 「わかった!」
 アラクルが光の弾を発射する中エクセルがヒノッチャとイワーガがそばまで近寄る
 「二人とも、力を貸して・・・」
 「マッ!」
 「いいぜ・・・」
 イワーガの極力元気を出した、ヒノッチャの弱りながら精いっぱいの、両方の真正面からの肯定
 スキャンの結果が出た、
 岩に炎、これなら!
 混ぜて転送!!
 エクセルの体が変化していく、
 各所に岩丸々の鎧を纏い、そこに埋め込まれるような形で炎のプレートの鎧を着、
 頭と両手足首に炎を噴出するリングが装着されている・・・!
 「完成!マウンテンヴォルカニック!!」
 「大層な名前なぞ付けても所詮こけおどしよ!!」
 女AIのこちらに向けた両手から電撃ビームが放たれる!
 「大岩斬り!!」
 岩でできた斬るよりも叩き潰すといった方が近い大剣を片手で持ち、
 エクセルは電撃を切り裂きながら女性のAIに突撃!
 「馬鹿なっ!?」
 女性のAIは目を見開き驚くもすぐにビームをやめ、残った電力で両手にそれぞれ電撃の剣を形成、
 電撃の剣を交差させ大剣を受け止める!
 「ぐぎぎ・・・はっ!」
 周囲に無理矢理電撃の衝撃波を飛ばしてエクセルを吹っ飛ばす
 そして、電撃の剣二つを投げやりの要領で投げてきた!?
 投岩!火炎放射!転送!!
 「火山弾!!」
 赤い岩型の衛星より赤い溶岩塊が発射され、一発で電撃の剣を両方弾く!
 「み、認めんぞっ!」
 女AIが目を見開き驚き声上げる中でエクセルが駆けだす!
 岩パンチ、大火球!
 「火山岩ストレート!!」
 エクセルが一気に女性のAIに駆け込み、右拳が変化した巨大な溶岩塊の拳を叩き込む!
 「この私がぁああああああ!!」
 それを受けた女性のAIはものの見事に消滅した・・・
 
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※この記事は検索エンジン向けタイトルとソーシャルメディア向けタイトルにAIタイトルもしくはそれを調整したものを採用しています