バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

ネトゲ恋愛記 ~サブタイトルは秘密~/21

ネトゲ恋愛記 ~サブタイトルは秘密~ 21
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 「ああ、あのクエストか、いいぞ、レベルもそれくらいだし、ちょうどクエスト制限も8人だしな」
 と、ミスティーシャのギルド内で、カウンター前にいたサラさんから許可を得た今日この頃である、
 オセリアさんからアドバイスをもらった後、レベル上げに励んできたかいがあった・・・
 「皆にメールを送って連絡して日時を調整しておく、希望する日時は?」
 「あ、それなら・・・」
 ・・・そんなわけで、私達はとあるストーンヘンジの中央にいた・・・
 周りにいくつもの石柱が縦に配置され、いくつかを繋ぐように石柱が屋根のように乗っている、
 中央に大きな石のポータルがあり、クエストに参加する者は全員それに乗る、
 このクエストは、洞窟の一番奥にある花を取ってくる、ただそれだけのクエストだ、
 本来ならこの古代文明の遺産たるポータルで一瞬で花が生えてるところに行ける、はずなのだが、
 そのポータルになぜか異常事態が起きていてクエストを受けた人間が仲間一人一人とそれぞれ別の場所で戦っていく、というクエストだ、
 八人参加なのに強制連続二人での戦闘、クエスト受注者がバトンの様に移動していく反面もう一人はクエスト受注者が来るまで一定範囲より動けないという理不尽さと拘束時間の長さ、ポータルに異常事態が起きたせいかレベル制限が強制的にかかる、さらに最初はいきなりそういうことが起こったという体で公式よりクエストの詳細が伏せられていたという、
 当初はかなり不満の寄せられたクエストであったという、
 もっとも、重要アイテムなど何も出ないし、幾多あるクエストの単なる一つなのですぐに不満は流されていった、
 しかし、周りに不満そうな顔してるのが多いのは仕方無い・・・
 そして、このクエストを伝説付けたのは、ボス戦で手に入る一番奥にあるクエスト受注者の身に渡される確定2ドロップアイテムの詳細、
 奥にある花のクエストアイテムの方は元から依頼者より恋人にプレゼントするから持ってきてほしいという内容の恋愛成就のクエストのクエストアイテムだが、
 そのクエストアイテムとは別の花で、とあるギルドのギルド員がその場でふざけて一つを仲間に渡したところその二人が後に現実で本当に結婚してしまったという、やってると聞こえてくる有名な話
 真偽不明だが、恋愛成就にはうってつけなのだと思う・・・
 「それじゃあ、皆!クエストクリアのために全力を尽くすぞーっ!」
 サラさんの声に、一人除き皆が右こぶしを上げるモーションを行う
 「おーっ!」「よろしおす」「おーであります」「おーっ!!」「おーっ」「おー」
 「おーーーーーーっ!!!!」
 こうして、サラさん、らん子さん、マッキーさん、ヨーグルちゃん、アニタちゃん、オセリアさん、そして、私の声が響き渡る中、私達はポータルに入り込むのだった・・・
 
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