バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

ネトゲ恋愛記 ~サブタイトルは秘密~/20

ネトゲ恋愛記 ~サブタイトルは秘密~ 20
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 「あと、れべるにばいでじょぉ~きゅ~しょくぅ~(後、レベルニ倍で上級職)」
 「あら、日本の正月の歌の替え歌かしら?」
 今日も今日とてクエストこなし、今はオセリアさんと並んでジャングルの最奥にいる、この先にあるつたの採取が目的のクエストだ、
 歌を歌いながら杖を振るって木陰から現れた緑の蛇のモンスターを撃退する
 ついでに、右手にある古代遺跡は最上級職用のエンドコンテンツ施設なので前に一人で挑戦したらものの30秒と持たなかった
 「そういえば、トークンアリスちゃんは上級職どれにするの?プリーステス?モンク?ヘレティック?それとも、私と同じシャーマンに行くのかしら?」
 「純回復特化、物理+状態異常回復+バフ特化、攻撃魔法+デバフ付きバフ+デバフ特化の能力値操作型、そして、予約回復に属性攻撃力と属性防御力上げでしたっけ・・・」
 「よく覚えてるわね」
 「ええ、まぁ、まだ決められないんですけど、オセリアさんはなんでセレーネに?」
 「言ってなかったかしら?私ね、回線、遅いのよ」
 「へ?」
 まぁ、確かに、回線が遅いなら急いで回復しなきゃならないプリーステス系より、状況読みでどうにかできるシャーマン系の方がいいかもしれないが・・・
 いつもゆったりした動作だから気付かなかったが・・・
 「このゲーム、日本でしかリリースされてないから、海外の方からプレイするとどうしても遅くなっちゃうのよ、海外用のサーバーとかないからね」
 「ええっ!?」
 私は驚きのあまり立ち止まり、オセリアさんの方を見る
 「私、海外の人と話したの初めてですっ!!」
 私が足を止めたのを察知したのかオセリアさんも私の方に振り替える中で私は思わず続けた
 「海外ってどのあたりのですか?これ、言語翻訳とかあるんですか?」
 「ううん、」
 首を横に振り、私の方を真っ直ぐに見るオセリアさん
 「全編日本語よ、でもね、日本語を勉強してるとそれぐらいの方がいいの、最近の質のいい翻訳機の補助もあるし、最初の方に比べて色々分かって楽しいしね、私ね、本当はアフリカの方の国からやっているのよ、大学生なの」
 「ええ!?」
 「自分が絶対なれない存在として、現実の自分とは正反対のキャラメイクをしたの、体力だって、現実では結構あるのよ、もっとも、知性だけは捨てられなかったけど、ね、」
 「別にそれは捨てなくていいと思いますけど、狂人の真似とて大路を走らば、即ち狂人なりって言いますし」
 「あらあら、日本のことわざね、そういえば・・・」
 「なんですか?」
 「最近、プレゼントに悩んでいたみたいだけど・・・あれかしら、やっぱり、恋愛ごとで悩んでたのかしら?」
 「ええ!?」
 なぜだっ!?思わず驚愕する
 「なんでわかったんですか?!」
 「まぁ、仲間に喜ばれるプレゼントなら、いいアクセサリーを作って渡せばいいだけだから、なんとなくそういう物じゃなくって、って考えたら恋愛関係かなって・・・」
 「えええ・・・」
 そ・・・そこまで見抜かれてたのか・・・
 思わず落胆から力が抜ける・・・
 「まぁ、このゲームにも渡したら恋愛が成就する、っていうアイテム一杯あるけどね・・・メクオクドリのラテーヌ(メクオク鳥の鶏肉を調理したもの、ゆで汁を蒸発させればそのまま肉を包むゼラチン状のものになるため、それを型に入れたりして形を整えた物であり、名前に反して材料一つかつ低レベルの料理)とか、トリバリノ水(料理アイテム、元は動物の血を入れたもの、婚姻式で飲むものとされた、現在では調理済みの肉類を細かくしたものを水に混ぜ代用する)とか、アビラタワイン(アルコール度数の高い甘いワイン、飲んだ人間はいい気分になれるという)とか」
 「なんか、怪しそうなものばかり・・・」
 「その手の物は昔から怪しい物ばかりよ、その方が効果ありそうじゃない」
 「そりゃそうなんですけど・・・」
 「そうね、他には・・・あのクエストのクエストアイテムとかいいんじゃないかしら、まだレベル足りてないけど・・・」
 
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