ハーフビースト:ハーフヒューマン:ヒーローズ 18
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18
ムカデ女のいるところまで駆ける!走り込み、壁を上り、屋根に降り立ち、ムカデ女に対峙する、
「おや、やる気になったか?」
ムカデ女の左口端が楽しさにか上がる
「あんたを俺一人で抑えられるならそっちの方が効率いいだろ?」
言いながら全身に力を込めて構える
対しムカデ女はこれでもかと見降ろし
「ま、すぐに倒して他の奴らの所に行っちゃうんだけどね」
いきなり左の方からムカデの尾で薙ぎ払って来る!?でも!
俺は前進しつつ左腕で防ぐ
「なっ!?」
ムカデ女の眉が驚きに吊り上がる
「鞭っていうのは一番の作用点を外せば大したことはない」
そのまま突進し右拳を叩きつけ向こうは虫の足で防いだ!?
だけど、このまま押せば・・・押せば・・・
う・・・動かない!?
「それ」
左足で一気に蹴られ、簡単に弾き飛ばされる?!
なんで!?
よく見ると地にいくつもの虫の足が杭のように刺さっている!?
くそ、あれじゃ吹き飛びはしないか・・・
だけど・・・
俺は地に着きつつ一気に走り近づき、右拳!
「甘い」
しかし、右拳は虫の足に防がれ、続けてはなった左足の蹴りは入れる直前にムカデの尾で薙ぎ払われ吹き飛ばされる
「っつ!」
何とか着地して止まる
くそ、どうすれば・・・
・・・そういえば・・・
あの狐怪盗、たとえ体格の大きい相手でも吹っ飛ばして・・・
そう、こうやって・・・
一気に突進し右拳を叩き込む!
しかし、やはり虫の足に阻まれ、その虫の足で弾かれる
違う、確かこう・・・こう・・・
もう一度突進し右拳を叩き込むも、虫の足に阻まれ弾かれる
・・・そうだ、もっと中心に、もっと速い突きで・・・
神経を研ぎ澄ませろ、もっと相手を見ろ、
幸い、動きが速かったり動き回ったりするタイプじゃない、
怪盗程の速さが無くても・・・
「はぁあああ・・・はっ!」
一気に突っ走り右拳を一直線に!
「央点・・・芯!!」
虫の足に阻まれかけるも、速さに予想外だったのか掠る程度!
そのまま一気にムカデ女の中央点を突く!
「ぐっ!」
ムカデ女の頭から全身体がくの字に曲がり歯を食いしばるがまだ耐えるか、それなら・・・
「央点・・・芯・・・弐!!」
右拳を素早く引きもう一度全く同じ場所に素早く続けざまに撃ち込まれた拳で
「がはっ・・・」
ムカデ女が一瞬大きく目と口を大きく開き
その体から力が完全に抜けたのだった・・・
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