バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

ハーフビースト:ハーフヒューマン:ヒーローズ/1

ハーフビースト:ハーフヒューマン:ヒーローズ 1
 
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 「体の半分が獣だなんて・・・貴方なんて私の子じゃないわ!!」
 「待って!待ってよ!!母さん!!」
 小汚く白い天井に左手側の窓から差す太陽光・・・
 ・・・またあの夢か・・・
 バイト・・・行かなきゃ・・・
 ベットから出て、身支度をととのえ、冷蔵庫の中で野菜とハムをパンにはさみ口に放り込み、
 ペットボトルの蓋開け中の水を飲んで外に出て鍵をかける、
 直線で出来た螺旋階段を降り、外に出る、
 そこにあったのは汚かったり脆かったりする煉瓦でビルがいくつも建てられたスラム街、
 7年前、ここに放り込まれ、学校もない中で何とか生きてきた・・・
 身体が半分ジャッカルになって・・・
 「おいコラてめぇ!もう一度言いやがれ!!」
 「だから、鞄返せって!!」
 と先の方で両目尻つり上げ怒るこわもてで茶モヒカンかつ筋肉質、右半身がマングースで左半身に纏う物がオレンジの伸び切ったシャツにジーパンの男に、
 小柄で半分が尾の長いイタチのようなもう半分に纏うのが緑のジャケットに焦げ色シャツに水色ズボンの少し気の弱そうな少し茶の髪が伸びた男が怒鳴られていた・・・
 「証拠もねぇのにんなこと言うんじゃねぇ!」
 「今てめぇが腕に抱えてるじゃねぇか!!」
 あ、確かに、ジャナックって名前の入ったカバンを左脇に抱えてら、
 俺はそいつらに近づき、
 「なぁ、あんたら名前は?」
 こわもての男と小柄な男が一緒にこちらに顔を向け
 「グンバラだ!」
 「ジャナック!!」
 こわもての男がグンバラ、小柄な方がジャナックか・・・
 俺はグンバラの方を改めて見る
 「ジャナックに鞄を返してやれよ」
 「ふざけんな!!」
 いきなり爪のついた獣腕で殴り掛かってくる!?
 厄介なことになりやがったな!!
 「いいだろ、相手してやる!」
 俺は右拳を前に出すファイティングスタイルで構え、斜め右前に走る!
 「っつ、速え?!」
 「走衝」
 そのまま左拳をわき腹に叩きつける!
 「がはっ!」
 そこから一歩下がり
 「鞄返すって言うならやめてやるぜ!」
 「言わねぇよ!!」
 グンバラがこちらに右爪を叩きつけてくる!
 それを後ろに避け
 「甘ぇ!!」
 叩きつけた右爪を振り上げ、地面の破片を飛ばして来る!?
 「床破片撃!!」
 「ぐっ!」
 両腕でどうにかダメージを防ぐも、グンバラはさらに追走?!
 右拳を突き出して来る
 「おっと」
 右足払いでグンバラのバランスを崩させつつ右腕を両手で回し掴み縦に回し投げる!
 「勢敵回」
 「ぐはっ!」
 床に倒れ込むグンバラ
 おし・・・
 グンバラに横に行き右拳に力を込め、思い切り腹に突く!
 「央点」
 「ぐえはぁっ!」
 グンバラは気を失ったのか、床に倒れ、動かなくなる・・・
 鞄を抜き取り・・・
 「ほら、あんたの・・・」ジャナックに差し出す「でいいよな?」
 ジャナックは目を驚いたように丸く見開くとすぐに両目尻と両口角を上げた笑顔となり
 「ありがとう!!」
 ジャナックが鞄を受け取り急いで走り去っていく・・・
 ・・・まったく、やっぱり・・・
 考えつつ、俺は職場の酒場へと歩いて行く・・・
 
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