バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

戦獅との決着/8 カードゲーム小説WカードFu

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カードゲームライトノベル Wカードフュージョン15話 戦獅との決着8
 
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 「ああ、少しだけな・・・」
 今度はレオン君が右口角を上げ、不敵な笑みを浮かべる、僕の真似をしたのか?
 だが、その笑みは僕には無い、楽しみを大いに含んだ笑みだった・・・
 「さぁ、デッキケースを構えるがいい・・・」
 「へぇ、構えさせてくれるんだ、てっきり構える前に攻撃してくるかと思ったけど・・・今みたいにさ・・・?」
 「勘違いするな、以前は倒すのが目的だった、だが今は・・・」
 「今は・・・?」レオン君の眼差しがいつになく目力の入った真剣なものになる
 「君に、いや、君たちに勝つのが目的だ、不意打ちで勝ったと思われてはかなわんからな・・・」
 ずいぶんと余裕な、いや、押し寄せてくる以前の殺意とは違う闘気、
 なるほど、言ってることは本気というわけか、もっとも、構えさせてくれるだけで以前のような苛烈さが無くなるとは思えないけどな、
 いや、下手すると以前より苛烈である可能性もあるわけか・・・
 でも、ここで逃げるわけにはいかないなっ!!
 「いいよ、やってやる!!」
 右手でジャケットの左内ポケットからデッキケースを取り出し、レオン君達に向ける!
 すると、レオン君も右手でマントの内側から長方体の何かを取り出して突き付けてきた!
 それは、全面に鋼鉄の白獅子の顔が描かれた物体、白い獅子の顔に赤い機瞳に黄金のたてがみ、まるでレオリングの顔である
 っつ、まさかあれは・・・!?
 直後、僕とレオン君の前に緑色で半透明な角の丸い板と緑の画面が展開した、
 やっぱりあれは・・・
 「見たか、鋼野双歩!!君に勝つために僕は・・・人間になったっ!」
 ・・・え・・・
 「さぁ行くぞ!!」
 いや、待って、今何か変なこと言わなかった!?
 そう思考する間にも、レオン君は自身の(おそらく)デッキケースを緑の板の上に置く!
 ええいもう!!
 思わず、僕の方もデッキケースを僕の前の緑の板の上に配置、
 そして、互いのデッキケースがそれぞれの左手の方に移動し、そこからデッキが飛び出してシャッフルされて山札になりつつその場に置かれながらデッキケースがさらに外側に上下反転しつつ置かれ、
 緑の画面に白い文字でライフカードを5枚置けと指示が出る、
 やっぱり、通常ルールか・・・
 そんなことを考えつつ、レオン君と共に右手で山札からカードを引いて、中身を見ずに裏のままで緑の板手前に置いていき、
 それを計五回繰り返し、ライフカードを五枚置き終え
 「ふふふ、この日を待ちわびた・・・にしても・・・」
 と、レオン君がおもむろに両手を胸前に上げて、見、
 「こいつは邪魔だな・・・」
 唐突に、左手の小手を右手で持って、脱がし、大きくその手を外側に伸ばし、離す
 ズドン!
 小手が落ち、大きな音を立て、小手の落ちた場所の床がひび割れる!!
 さらに右手の小手も左手で持って引き抜き、同じように外側に持って来て離し、
 ズドン!
 両手を素手にし、
 すると、今度は足元を見て
 「これもいらんな・・・」
 今度は大きく右足を振り上げ素足しながら、ブーツが上に飛んで行く!
 って、放物線を描いてこっちの方に!慌てて左足の方に移動!
 ズドン!!
 一際大きな音を立ててブーツが床に突き刺さる!
 あ、危ね~
 「ああ、すまん」
 すまんて、レオン君ねぇ・・・
 ぶっきらぼうなレオン君の言葉に、思わず文句言おうと、ブーツから目を離、
 突如、ブーツの上にブーツが降ってきた!!
 ズドン!!
 うぇえ~
 恐らく、さっき右足のブーツを放り上げたとの同様に間髪入れず左足のブーツも放り投げたのだろう、迷惑千万である・・・
 「これで不自由なくなった、さて・・・続きだ・・・」
 唐突に、両手を大きく外側に振った後、右手で山札を一枚引きつつ、チラリと中身を見ながら左手に移して手札にする、
 ・・・ああもう、仕方が無い、画面に五枚手札を引けって出てるし・・・
 僕の方も右手で山札からカードを一枚引き、チラリと見つつ左手に移して手札にする、
 それを互いにライフカードの時と同じく計五回繰り返して五枚のカードを手札にし、
 さぁ、これで準備は
 「双歩!」
 「何?カーディン!!」突然、前にいるカーディンがこちらを向いて小声で話しかけてきた!
 「猫、どうしようか・・・」
 ・・・
 「この盛り上がってる状況で言いだすのは悪いと思ったのだが・・・」
 ・・・
 うっだ~みんなが撤退していくときに預けておけばよかったぁ~!!
 カーディンの中に居たら間違いなくカーディンの動作で潰されるしどうしたら
 「安心しろ」
 え、何、レオン君!?
 「猫を攻撃などしない、猫を人質にとって勝ったなどと言われたくないからな」
 「・・・」「・・・」
 え~っと・・・
 「じゃあ、お言葉に甘えて、置かせてもらおうか」
 「適当に、双歩のショルダーバックの中に入れてもいいか?」
 「ああ、」あれ、お金入ってるけど・・・硬貨だし、いっか
 「仕方ないでしょ、入れちゃって」
 「了解した」
 カーディンが車形態に戻った後、運転席と助手席のしたから補助アームを出し、
 後部座席の窓を両方下に開けて中に補助アームを入れた後、何やら、中身をごそごそとやった後、
 前に使っていた、鋼色で中央にHAGANEと赤緑で表記されたショルダーバックを取り出し、
 左手の方壁際にどさっと置く、
 前後曲面に少し出っ張ったようなふくらみが床と水平にあるのを見るに、ジョーカーの残骸ごとあの猫を押し込んだのだろう、
 今のところ、暴れている様子などは無いようだが、あの鋼の爪牙で切り裂いて逃げたりなんてしないでくれよ・・・
 「準備は出来たか?」レオン君の声に、慌てて正面の方に向き直り、表情を直し、言葉を紡ぐ、
 「とりあえずはね」カーディンが補助アームをしまい込み、ロボットに変形しなおす
 「私も準備完了だ」
 「グルォォォォオオオオオオ!!」レオリングが待ちきれんとばかりに大きく吠えた!
 「さぁ、行くよ!!」「さぁ、行くぞ!!」
 因縁の、カードバトルの、スタートだ!!
 
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