バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

進め!火山遊園地!! ダブモン!!12話/15

進め!火山遊園地!! ダブモン!!12話15
 
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 これか・・・上下にうねる蛇のように、白く色付けされた鉄で作られたコース、赤いマグマが下にたまるジェットコースター・・・
 「乗ればいいんですよね?」
 ウィルピーの声に僕は周りを見渡し
 「誰が行くの?僕と?」「俺と」「俺かな?」
 「ま、この四人なら乗ったことあるだろうし大丈夫よね・・・」
 ということは僕と良星と兎白と四葉さんか・・・
 そう感じつつジェットコースターを再度見上げる
 「にしても不思議だよね、いきなりわけわからんものができてるんだもん」「だな」「だよな・・・」
 「ダブモンというものは世界樹に関連した種であるために私たちの知らない知識を持っているものなんですよ」
 「魔族達もそれを解明できていないものがほとんどなんだよね・・・」
 ジェットコースターを見上げる僕たちにレファンとアクリスが説明してくれる、
 前に似たような話聞いた記憶があるけど・・・
 「とにかく乗ろう!」
 「じゃ、俺とウィルピーとイグリードの旦那は上から、フリィジアは後ろに」「わかったわ!」「おう!」
 「はいです!」
 そうして、ダブモン達が散る中でスライダーと同じ形の乗り場から赤いコースターに乗り、安全バーを下げると、コースターコースを前に進み上に登っていく
 「これさ、両手上げてわーっ!ってやろうぜ!」
 「そんな暇があったらね」
 「多分無いだろうな・・・」
 「だねぇ・・・」
 良星の思いつきに僕と兎白が応え、良星が観念して納得した声を上げる
 と、先の方が無くなってくる、もちろん、坂になっているだけで僕たちの視界からはそう見えるだけである
 そして、天辺に登り一気に下・・・
 バキョ!
 変な音がして本当に先が落ちて無くなった
 乗ったコースター前半の重みに耐えられず、おそらく、以前より壊れていたであろう先との間の部分が落ちていったのだ
 「ちょっ!」「あぶねぇっ!!」「どうすんだよ!」
 「きゃああああ!!」
 「はぁあああ!!」
 僕たちの声が響く中で落ちかけるコースターを、イグリードがマグマの熱気で上昇気流を作りそれでコースターを浮かばせ、先のコースに無理やり乗せる!
 そして、そこから洞窟に入っていく、
 火が周ってコースの上まで行って下に行き、そこより再び噴き出す仕掛けが先に見える、
 火は再度周ってコース上に戻って下に行き・・・僕たちにぶつかるタイミングで火が噴き出してきた!
 やっぱり故障してる!
 「でりゃあああ!!」
 無理矢理イグリードが突っ込んで自身の炎で食い止めた!
 「行け!」
 言われなくても勝手に進んでる!
 そこで上に一回転宙返り!
 だが、途中で止まる、
 ああ、落ちた時に無理矢理熱気で飛ばしたから!?
 「だぁあああ!!」
 イグリードの声が聞こえ、再び下より上昇気流が巻き起こり、無理矢理一回転して先へと進む!
 凄いよイグリード、まだ何かありそうだけど
 ここからなら大丈夫だろうと、順調にコースは進む、
 S字カーブや波上レールも何とか乗り切り、
 最後の大カーブ!
 下りながら一気に勢いが出てきて
 バキョ!
 そのまま不穏な鉄の折れる音と共にコースごと外側に!
 「でりゃああああ!」
 イグリードがそれを支えようとコースの下に行く
 「お前ら手伝え!!」
 「りょーかい」
 「ですです」
 三体は両手でコースを押し支えながら
 ガション!
 とコースターとコースが大きな音を立てて切れ目で多少振動を感じながらもコースターを元のコースに戻し、僕たちは何とか乗り場まで戻り、急いで降りる
 「あ・・・危なかった・・・」「まったくだ」「だな・・・」
 「本当にもう・・・」
 そこに三体が戻ってくる・・・僕らはそれぞれの相棒の方を見て
 「ありがとうイグリード」「なぁに、良いってことよ」
 「サンキューな、カンテーラ」「いやいや、大したことはしてないさ、イグリードの旦那がほとんどやってくれたしな」
 「ですです」
 「ウィルピーもありがとう」「いえいえ」
 ウィルピーが忙しく顔を縦、横と振り、
 が、そんな中でも、イグリードは両腕を組み構え、豪快な笑顔を見せながら
 「はっはっはっ、もっとたたえてくれていいんだ・・・ぞ・・・」
 後ろに倒れ落ちたのだった
 「イグリード?!」
 
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