バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

スマートフォンサイコパス/9

スマートフォンサイコパス 9
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第9話 襲撃
 
 「暇人ですか?」
 入口のドア横にいたのは、平雛ちゃんのおねぇちゃん・・・
 白のYシャツに紺色の女性用ズボン付きスーツを纏うそれが奥の扉の脇の壁に億劫そうに背を預けており、こちらを見て口を開く
 「ま、色々とね・・・」
 「今は平日の昼間ですよ?」
 「確かにね、中に入れてくれないかなぁ・・・」
 「いいですけど、今私以外いないですよ?それから、中に入りたいなら捜査令状を持ってきてください」
 「まぁまぁ、いいからいいから、で、君の上司は?」
 「今はいないって言ってるでしょう?」
 「君の上司の名前を訊いてるんだが?」
 「調べればわかる事でしょうに・・・」
 少し、平雛ちゃんのおねぇちゃんからの威圧が強くなる・・・
 「・・・隠す気はないと・・・?」
 「でも、周りには内緒ですよ?女子高生が一人で会社やってるなんて知れたら、何言われるかわかったもんじゃないですからね」
 「いいじゃないか?女子高生が一人で会社経営、話題になるぞ?」
 「別に誇れることをしてるわけではないんですよ、ああ、法律は犯してませんので捜査しても無意味ですよ?」
 「じゃあ、中に入らせてもらっても問題ないと」
 「無いですよ、どうぞ」
 私は扉に歩を進めると玄関の鍵開け中に入れる、
 平雛ちゃんのおねぇちゃんはそのすぐ後ろについてきて色々物色して見ている、と、部屋の中央で机に置いたノーパソの方を降ろし見る
 「パソコンは・・・」
 「さすがに中はダメですよ、資料も、見たいなら捜査令状持ってきてください」
 「ああ、悪かったね、」
 私の方を横目で見る平雛ちゃんのおねぇちゃん
 「奥の部屋もいいかな?」
 「構いません、そういえば、なんて呼べばいいですかね?お名前は?」
 「平水(ひらみ)だよ、舞衣平水、観加奈よもぎちゃん」
 「ひらみさん、どうぞ」
 奥の扉を開け、中に入れる、
 しかし、中にあるのはスマホと銀色の部屋・・・
 「・・・すごい部屋だな・・・」
 「電波を無駄にしたくないので・・・」
 「ふむ・・・」
 スマホ台に近づいていく・・・
 「スマホに触らないでくださいね~」
 「・・・わかってる・・・」
 しかし、スマホに触らず、一通り部屋を調べた後、会社を二人して背にし
 「それじゃ・・・」
 ひらみさんが歩き出す中を
 「どうも~」
 右手を少し上げ振り、満面の笑みで見送っていく・・・
 そしてバイト後の帰り道、
 ん?あれは・・・
 大きな道路の歩道に面した白い壁のデパートのショッピングウィンドウの奥に飾られた、首のみのマネキンの上からかかったもの・・・
 
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