バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

スマートフォンサイコパス/2

スマートフォンサイコパス 2
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 
f:id:OirenW:20210310201326p:plain
 
第2話 友人
 
 「おはよ~」
 「おはよ~」
 家の塀に挟まれたコンクリの通学路にて友人のひらひなちゃんと会う、
 同じ制服に身を包む私と違い、かわいらしく、後ろで茶色い髪を結んでいる、
 友人は、何かを話したそうな人懐っこい笑顔を浮かべ
 「ねぇねぇよもぎちゃん!聞いてよ、おねぇちゃんが刑事になったんだって!」
 「へぇ、そうなんだ・・・」
 そういえば、ひらひなちゃんのおねぇさん、警察官だっけ・・・
 そんな会話を交わしつつ、私たちは学校に向かう、
 お金儲け、お金儲けの方法か・・・
 ・・・インターネットには色々転がってるんだけどなぁ・・・
 などと考えつつ、教室の席に座り・・・授業が終わり次第、スマホで色々見る・・・
 ん?・・・
 「どうしたのよもぎちゃん、教室でスマホずっといじって・・・先生に怒られるよ?」
 右隣の席にいたひらひなちゃんが立ち上がってまで私の方をのぞき込んでいるが、私の興味はスマホの、いや、正確にはスマホに映し出された掲示板にあった・・・
 「ずっと愚痴を書き込んでる・・・」
 「愚痴って・・・」
 「ここのスイーツさぁ、甘すぎなんだよまずいんだよそれなのに擁護してきやがってよう・・・」
 と、書き込みはどうも不自然だ、下の方に続くほどに、お前の舌が貧乏だの味覚異常だの、どう見ても私が異常ということにしたいようだ・・・
 「もしかしたら、そういうのってやとわれた業者なのかも?」
 「業者?」
 こともなげにひらひなちゃんの方に顔を向ける私、ひらひなちゃんは変わらぬ調子で
 「そうそう、そういう人たちがいるって聞いたことが・・・」
 「ふぅん・・・」
 ・・・私はそれを聞き、適当に授業で使っていたノートに思いついた企業を十ほど書き込み、サブ垢を駆使して愚痴を書いて広めていく・・・
 そして、頃合いを見計らい、それらの企業にメールを出した、
 ネットの嫌らしい書き込みを防ぎます・・・と・・・
 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――