バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

ラブティアエブリバディ!!/2

ラブティアエブリバディ!! 2
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第2話 清廉!ラブティアスペイント!!
 
 「エディ!?ど・・・どうして私の部屋にいるの!?」
 「何でって、後を付けたからだけど?」
 私を見上げながら平然と答えるエディ、
 「ど・・・どうして私の前から姿を消したの!?」
 「騒ぎになるのが嫌だからさ、まぁ、聞けって」
 聞けって言われてもなぁ・・・
 「・・・どうしてこうなったのか話してくれる?」
 「ああ、話してやる」
 エディがそう言ったので素直に黙り込む私
 「まぁ、とりあえず座ってくれ、リラックスして落ち着いて話を聞いてほしい」
 そう言われ、仕方なく床に座る私
 「お~っし、いいな、それじゃ、順を追って話していくぞ、まず俺達は妖精、クリエイショナー、古い時代より、こことは別の世界で、いろんなものを作って人間たちに供給してきた」
 「へ~、ってことはやっぱりあのゲームは妖精さんたちが!?」
 「ま~そういうことだな、で、そこでいきなりあいつらが攻め込んできた・・・」
 「あいつらってあの化け物!?」
 そんな!?妖精さんの世界に攻め込んできただなんて!!
 「そういう事、戦う力のない俺達は追い出され、あいつらに街を占拠された・・・」
 「あいつら、いったい何者なの?」
 「・・・創造物を、世界をめちゃくちゃにするために利用しようとしてるやつらだ」
 「ええっ!?」
 一体どういうことなの!?
 「そういう意見が妖精界の間にあったんだ、俺達の創造物で人間世界を思いのままにしようって、でも、妖精たちは人間の幸せを望むか、自分の創作意欲を満たすために創作物を作っているわけだから、当然、そんな話聞く耳持たなかった・・・」
 「そうなんだ・・・」
 やっぱり、妖精さん達はいい人(人じゃないけど)ばかりなんだね・・・
 「他人の不幸を望んで物を作るのは俺達の世界じゃ御法度だった、でもあいつらは違った、自分たちのために他人の不幸を望むやつらだった、そんな奴らだから努力する前に悪いことに手を染め、結果、面白い作品を作ることができなかった・・・だから、妖精界でも地位が低かった」
 「あいつらは妖精なの?」
 「わからない、ただ、妖精とは違うものの気がする、創作意欲の欠片も感じられないから、俺達はエクスキューターって呼んでる」
 「戦いの後に遊具が直ってたのは・・・」
 「騒ぎにならないようにラブティアの力の余波を使ってどうにかした」
 「それじゃあ、なんで私に・・・」
 「ゲームが好きだろ?」
 「それは・・・そうだけど・・・」
 「それと、単純に俺の目に付いたからだな、だから、ゲームの力を妖精の力で変換、お前に付けたってわけだ」
 「どうしてそれができたの?」
 「人間の持つ強い想い、それを使ったんだ、俺たち妖精のじゃ、出来ないみたいだから、人間の力を借りる必要があったんだ・・・」
 「そうなんだ・・・」
 「ま、悪い奴じゃないっぽいから、しばらく使わせてもらうぜ」
 「ちょっと待ってよ!それって私に何のメリットがあるの?」
 「話聞いてなかったのか?お前の大好きなあのゲーム、俺達の世界で作られてるんだぜ?」
 「それがどうしたの?」
 「あのゲームの続編、いつ出るかな~、でも、開発が出来ないんじゃな~」
 「・・・あ~~~~~~!!!!!」
 ようやく気付いた、そうだよ!妖精界が占拠されてるんじゃ、続編の開発が出来ないじゃない!!
 「ま、そういうこった、しばらく居候させてもらうぜ、あいぼう」
 嫌味たっぷりな言い草に、私はエディを思わず目を細め睨んだのだった・・・
 ・・・翌日、私は学校に向かって歩いていたのだった・・・
 「どうしてついてくるの?」
 「興味あるから、人間界の学校とやらに」
 そう、紺に白シャツ、BOXスカートに胸に赤リボンの制服で決めた私、
 その両手に持つ教科書などを入れたたすき掛けの青と白のドラム式のショルダーバッグの中には、エディが入っているのだっ!
 はぁ・・・どうしてこんなことに・・・
 「安心しろ、見つからないようにするから」
 本当だろうな・・・
 「っていうか、最初にあった時と再会した時から性格が違くない?」
 「そりゃ、俺もあの時は何としても協力が欲しかったからな、俺だって、おべっかや建前ぐらい知ってるっての」
 うへぇ、そうですか・・・
 そんなこんなで、学校の校門にたどり着く・・・
 「お~っす、舞日!」
 「由香!」
 校門の中から制服に身を包んだ由香が駆けて来て私の前で立ち止まり、
 「昨日は大丈夫だった?」
 私は多少首を縦に動かし
 「うん、あれから変なことも起きないし、本当、何だったんだろうな~」
 「何だったんだろうね~」
 とぼけて見る私、さすがに、あの黒い怪物との戦いに由香を巻き込むわけにはいかない・・・
 「あ、言っとっけどラヴティアに変身してる間はお前と認識されないから人に見られても大丈夫だぞ」
 いちいち小声で説明ありがとうエディ、
 ・・・でも、由香とかに聞こえてないだろうな・・・
 と、校門から校庭に入ったところで一人の女の子に目が行く、
 青の深い黒髪を簡素に後ろでまとめ、ズボンの制服を着た女の子
 「あれは・・・」
 「あんたが人間に興味を示すとは珍しい」
 思わず左隣の少女に顔を向け、すました少女に問いかける
 「どういう意味かな由香ちゃん?」
 「いっつもゲームの話ばっかしてっからに・・・」
 う・・・
 「あの人は水巻、泳弧(みずまき えいこ)成績がトップクラスなだけでなく、水泳では全国大会出場、絵画コンクールでも金賞を取った人で、ゲームの腕前も相当とか、何でもペイントスプラッシュの全国大会の準優勝チームの一員だったとか・・・」
 「へ~詳しいね~」
 由香ちゃんの目が皮肉っぽく細まる
 「学校内じゃ有名人だけど?」
 「そこまでいろいろしてりゃあそりゃ有名人だわな」
 うるさいぞエディ!
 まったく・・・
 そうして、授業が終わった後、なぜか私はその泳弧さんと廊下で蜂合う・・・
 「すみませんけど、どいて下さらない?」
 「あ、はい・・・」
 そうして緑の床に薄緑のコンクリート材の壁床天井で出来たところどころに教室への引き戸のある廊下をすれ違い・・・
 「ん?」
 「どしたの、エディ?」
 「あいつ、ラブティアの匂いがする・・・」
 「へ?」
 「追いかけるぞ!!」
 そういわれ、私達は、いつの間にか屋内プールを見渡せる内部通路にいた。。。
 「あれ、泳弧さんじゃない!?」
 「お前はプールに入らないのか?」
 「この時間は水泳部が自主練で使ってんだよね~」
 「ふーん、まぁいいや・・・」
 背泳ぎでプールで泳ぐ泳弧さんだが、なぜか他の部員の泳ぎと違って見えた・・・
 速く泳ごうとしているのではなく、何かを感じ取ろうとしているような・・・
 だからだろうか、体に余計な力が入らず、安定して速い泳ぎになっている・・・
 と、いきなり気が付いたように泳弧ちゃんの目が見開かれ、泳いでプールの縁に上がり、どこかに駆けていく!
 「おい上がったぞ!」
 「どうなってんだろ、急いで追いかけよ!」
 追いかけた先、そこは美術室だった・・・
 木目の床にコンクリの壁、手前と奥に黒板があり椅子が並べられた部屋内で、
 人に囲まれた中で真剣な目で制服の上にクリーム色で絵の具が付いた上着を着て何も描かれていないキャンパスと向かい合う泳弧ちゃん・・・
 「はっ!」
 気合一閃、一気に泳弧さんが描き上げたそれは、まるで光差す海の中を進む幾多もの魚の群れ・・・
 きゃ~!
 周りから黄色い歓声が上がる・・・
 「先生、今度のコンクールにこれを」
 「わかった、送っておくわ」
 赤いジャージ姿で上で髪をまとめた四角い眼鏡姿の美術の先生の返事を聞きつつ立ち上がり、手前出入口のこっちに向かって来る泳弧ちゃん
 あ、まずっ!
 慌ててその場を離れる私・・・
 そうして、泳弧さんは教室に戻って鞄を取り、下校していく・・・
 ううん、まずいな・・・
 「どうする?これ以上追うか?」
 「今日はもう帰った方が・・・」
 言いつつも校門を抜け左に曲がり
 「あなた、いったいどういうつもりですか?」
 目の前にこちらを真正に見る泳弧さんがっ?!
 「うわわっ!」
 思わず驚いて両手を後ろに上げながらたじろぐ
 「先程より私を追い回して、いったいどういうつもりですか!!」
 「え・・・ええっと・・・」
 なんて言ったらいいんだろう・・・
 「ふははは・・・!!」
 と、いきなり緑の絵の具が飛んできて道路に張り付いたっ!?
 「な、なんですの!?」
 泳弧さんの向こう側奥、見ると、歩道からはみ出し大きな絵筆を持った黒い怪物が!?
 「ふははは・・・!もっと染めたい、世界を染め上げたい!!」
 あれは・・・あの時の怪物!!
 「行くぞ、あいぼう、あいつが向こう向いてる今のうちだ」
 確かに、泳弧さんは怪物の方を向いてるけど・・・
 「え!?でもタッチディ持ってきてないよ!?」
 「そんなこともあろうかとだなあ・・・」
 と、エディが鞄の下よりタッチディを取り出してきた!?
 私把握してない!?
 ああ!荷物の下がタッチディを潰さないような薄い箱状の二重底になってる!?
 「い、いつの間にこんな改造を!?」
 「昨日の晩、こんなこともあろうかとちょちょっと」
 「あなた!学校にゲーム機とペットまで!!」
 げ、見られた!?
 泳弧さんがエディとタッチディを取り上げる
 するとすぐ様にエディが泳弧さんを見て
 「よう、あんた、ペイントスプラッシュって好きだろ?」
 「え!?ネズミが喋った!?」
 瞳孔が収縮し驚く泳弧さん
 「それに、なんでペイントスプラッシュが好きってことを!?」
 「そういう匂いがしたからな、で、だ、あの怪物よく見て見ろ、あの怪物に取り込まれてるの、あんたの知り合いじゃないか?」
 確かに黒い怪物の内部に私達と同じ制服に薄い色のパーカーを着てボブ茶髪の一部を上にまとめた女の子が
 「そ・・・そんなはずは・・・」
 泳弧さんが怪物の方を見ると、またも何かに気が付いたように目を見開かせる
 「あ・・・あれは・・・わたくしのチームメイト!?」
 あ、そういえばペイントスプラッシュ、全国大会で準優勝って・・・
 「だよな、同じ匂いがしたからもしやと思ったんだ・・・」
 「そんな、あの子もペイントスプラッシュを愛して・・・」
 「で、だ、あんたに力を貸してやるから、あの子に憑いたあの怪物、一緒に払ってやらないか?」
 泳弧さんがエディを改めて見る
 「そんなことできるんですか!?」
 「できるぞ、あんたが力を貸してくれるのなら・・・」
 「・・・いいでしょう・・・」
 泳弧さんの決意の瞳・・・
 「んじゃ、このゲームメモリをタッチディに装填して、思うままに!」
 現れたゲームメモリをタッチディに入れる!
 「ラブティアチェンジ!スペイント!!」
 「ラブティアチェンジ!スペイント!!」
 タッチディが復唱する間にも、画面に出た青いハートのボタンを押す!
 「ラブティアチェンジ!ラブティアスペイント!!」
 「ラブティアチェンジ!ラブティアスペイント!!」
 タッチディを掲げた!
 髪は水のように青く波揺らぎに変化しつつ結び目が頭の上の方に行き、白いフリル付きの青い生地を3重にも重ねたような膝上たけのドレスに変化する、
 「水の如く全てを洗い流しまた描く、
  ラブティアスペイント!!」         BGM:ラヴティアエブリバディ
 そして、先に青い宝石が付いた以外私のものと同じようにロッド状に変化したタッチディを振るう!
 「アクアスプラッシュ!!」
 発生した水で飛んできていた絵の具を洗い流す!
 「やめなさい加奈さん!あなたが望んだのはこんなことではないはず!!」
 「ぐぉおお!世界を・・・染め上げる!!」
 「仕方無い、もっと強力なものを・・・」
 すると、泳弧さんの両手に水が集まり、水の球体で構成された先に大きな輪っかの付いた大きめの球体が付いた二丁拳銃となる!
 「はい!」
 「あ、はい」
 渡してきた私のタッチディを受け取り、泳弧さんが跳躍する!!
 「ツインアクアスプラッシュ!!」
 怪物に向かってとんでもない威力の放水を二丁拳銃から放ち、
 「ぐぉおお!!」
 怪物を洗い流そうとする!!
 「ねぇ、エディ」
 一緒に戦いの様子を見上げ見守るエディに話しかける
 「なんだ?」
 「今のうちに変身とかできないかな?これ使って」
 「出来ると思うぞ」
 おおっし!
 「ラブティアエブリディ!」
 変身完了!
 と泳弧さんがこちらに降り立ち、私の方に注目し
 「あら、あなたもなれるのね!」
 首を大きく縦に振り応える!
 「うん!」
 「なら一緒にやりましょう!!」
 泳弧さんが二丁拳銃を怪物に向け、大きな水球を生み出していき、私もその横に並んで大きなエネルギー弾を生成・・・
 「スプリングエブリディ!!」
 「スプラッシュスペイント!」
 私が桜の花びら舞い散るエネルギー弾を、泳弧さんが水球を発射!
 化け物にぶつけ大爆発!
 そして、そこにパーカーを着たメガネの少女が、泳弧さんがその少女を抱きしめる
 「あなたが染め上げたかったのはゲームの中の世界、そして、私たちへの歓声ではありませんか・・・!」
 「う・・・うわぁああ!!」
 「ヨクボゥ、カイホゥーーーーー!!」
 怪物が爆発し
 少女が泣きわめきながら、世界は元に戻っていき、
 ・・・私達は校門の前にいた・・・
 変身が解けた泳弧さんが場所が変わったせいかはたまた絵の具がなくなっていたせいか不思議そうにこちらを見る
 「あ・・・あれ、あなたたち・・・」
 エディが右手を上げ、私は右腕を頭の後ろに回しながらも照れ臭く笑う
 「よう」
 「えへへ・・・とにかく場所移そっか」
 場所を変え、私達は夕日光る川べりにの上に立って夕陽を見ていた・・・
 「そうですか・・・」
 一応、事情を説明した後だ・・・
 泳弧さんが私達の方を向く、少し力の入った真面目な顔で
 「わかりました、私も一緒に戦いましょう!」
 その言葉を聞き、私達も泳弧さんの方を向き直る
 「でも、迷惑では?」
 「大丈夫です、私もタッチディを持ってますし、でも、誰もかれもってわけにはいかないんですよね?」
 「まぁな」
 私は首を縦に振る!
 「うん、仲間ができてうれしいよ!」
 「これからよろしくお願いします、えっと・・・」
 「響 舞日!」
 「エディだ」
 「よろしくお願いします、舞日さん、エディさん!」
 
                               CMの後は、
    皆で自由にメロディとリズムと振付けを付けて、歌って踊ってみよう!!
 
                            スペイントに変身!
               ゲームメモリをタッチディにセットしてタッチ!
                ラブティアチェンジ!ラブティアスペイント!
                           アクアスプラッシュ!
                        DXスペイントゲームメモリ
 
                 EDテーマ エブリバディあそんじゃおう!
                          ♪~毎日歌って踊ろう!
                           友達と一緒に遊ぼう!
                        毎日を~楽し、も、う~!!
                              エブリバディ!
                             あなたの夢は何?
                       つらいこともあるかもしれない
                          それでも負けないために
                             歌って(歌って)
                             踊って(踊って)
                              毎日楽しもう!
                            勉強はつらいかな?
                       でもゲームだと思えば楽しい!
        毎日楽しんで勉強して経験値貯めてテストという名のボス戦だ!
                         君ならきっとハイスコア!
                            体育はつらいかな?
                       でもゲームだと思えば楽しい!
        毎日楽しんで運動して経験値貯めて運動会という名のボス戦だ!
                           君ならきっと一番さ!
                        さぁ、楽しくなってきた~!
                       どんなつらいことも楽しもう!
                             歌って(歌って)
                             踊って(踊って)
                              毎日楽しもう!
                       つらいことも楽しんじゃおう!
                   ラヴティア、エブリバディ~・ィ~!!
                                   
     3人目のラブティア候補!?それは育成ゲームを愛する子ですって!?
              次回、第3話 ドキドキ!ラブティアエヨーク!!
                  次回も、ラヴティア、エブリバディ~!!
 
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