バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

Demon'Blacksmith Bustle 魔鍛冶師の喧騒/11

Demon'Blacksmith Bustle 魔鍛冶師の喧騒 11
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 王国は今日も平和である、王子は勉強に武術の稽古にと忙しい日を送っている、
 家庭教師が王子のためにと新しい本を買い求め、私は剣の重量を重くしてみた、
 実にいい毎日である、
 
 王子が最近行ったことない場所に行きたいと言っていた、
 行きたいといった場所は危険な場所なのでその場で取りやめてもらったのだと聞いたが、
 確かにここ最近はずっと城の中で窮屈だろう、周りでどこかに息抜きに行ってもらおうと話し出す
 
 王族のバカンスに同行することが決定した、
 行き先は南の島だそうだ、
 王族だと悟られないように伸び伸びとしたバカンスを楽しむため、護衛の私たちは極力私服だ、
 装備を使わなくて大丈夫だろうか・・・
 
 今日は私服を着て王族のバカンスに同行している
 南の海に浮かぶ島、景色は実によく、次は私的に来ようかと思った程である、
 王子は現地の子と友達になったようだ、
 少し不安もあるがこの島に魔物などがいないことは確認済み、それとなく私達も護衛している、
 余程のことが無い限りは大丈夫だろう
 
 バカンスでリフレッシュしたせいか、王はやる気のようだ、
 帰ってきてから、新しい魔術の研究のため、
 そこで、王が直々に・・・
 
 ページ毎に読める部分だけ読んでみたが・・・この先は朽ち果てて読めなくなってるな・・・
 仕方無い、これ以上はこの部屋にいてもしょうがないか・・・
 と、扉のところまで戻り、無遠慮に扉を開けると、そこに白い拳が飛んできた、
 すかさず盾で防ぐと、盾から炎が燃え移り、そこにいたメイドさんが拳から燃え上がる!
 いや、正確には・・・
 ひとりでに作業しているメイド服というべきか、はたまた透明人間がメイド服をまとっているというべきか・・・
 手袋や靴下や靴も完備しており、フリル付きのメイドカチューシャもきっちりと付けている、
 それが何体もいる、中にはモップを持っているものも、
 さっきの白い拳はそれらの先頭の一体の手袋だ、
 こいつらはおそらく、リビングアーマーのメイド版、メイドシフターだろう、
 リビングアーマーが戦闘用なら、こいつらは見ての通りの家事用、
 人間と違ってこけても重量がそんなにないから被害を出しにくい反面、どうしても技術面はお粗末になりやすい、ってどうでもいいかそんなこと・・・
 「燃えたくなかったらとっととそこをどけ!」
 素早く先頭に躍り出直した一体がモップを一刀両断するかの如くに降りおろすのを盾で防ぎながら走り掛けに通りすがり剣で斬り裂いていく
 無論、戦闘能力は皆無に等しく、メイド服は簡単に一気に斬り裂かれていく・・・
 おそらく、侵入者だから立ち向かってきただけだろうなこれ・・・
 そのまま一気に通過して元の方から反対側を進み右手への曲がり角を奥に行くも、先を左手に曲がった先、あったのはさらに左手にあった扉を開けた先の、奥に広い会議場のみ、
 朽ちた赤いじゅうたんの上に椅子を一定間隔で置いた長円卓のテーブルに奥中央には暖炉があり、右手奥には羽ペンの置かれた書記係のものと思われる机が残っているがそれ以外は何もなし、
 仕方無く戻って大階段を降り、反対側を目指す、
 そして、入ってきた場所と反対の場所にある廊下に足を踏み入れる・・・
 そこには・・・
 「ふふふ・・・貴様が侵入者か・・・!」
 「向こう側のゾンデーモンを倒したらしいな・・・!」
 「しかし、我ら三兄弟を倒すことはかなわぬだろう・・・!」
 肌の腐ったデーモン、ゾンデーモンが三体、左右左と陣形を組んで不気味に潜み、立ちはだかってきていた・・・
 「・・・雑魚だな」
 「雑魚だね」
 リッキーと共に俺があきれていれば
 「はん!雑魚だと!!」
 「その油断が命取り!」
 「我らの恐ろしさをその身に刻むがいい!!」
 三体が大口を開けて叫ぶ中で一気に走り込み一番前の奴に剣を叩きつけ、軽々と斬り裂く!!
 「な・・・なにぃ!?」
 「馬鹿な!兄者!!」
 「兄じゃああああ!!」
 斬り裂かれたまま発言する間抜けとそいつに向かって絶叫する二体・・・
 ・・・こいつら・・・
 この剣はゾンデーモンを元にして打った剣だ、
 つまり、こいつらへの特攻が付いているのだ・・・
 そのまま、通りすがるような剣劇は、残った二体ごと一気に三体を撃破せしめたのだった・・・
 その後、城の反対側に封印付きの扉があったであろう場所二つに行くが何もなし、
 やはり、単純に左右対称の場所にあるわけではないのだろう・・・
 と、そんな中で右手の前の方の壁になぜか壁のレンガが崩れた場所があり、その先には少し左に回りながら下に続く階段があった、
 まさか、隠し通路!?
 壁のレンガで隠していたが、年月と共に崩れ去ったか・・・?
 そこを降りていくと、その先の小部屋に確かにあった、
 中央に烏賊の絵が描かれた魔法陣が存在する鉄製の大きな扉、
 「じゃあ、開けるぞ!」
 「おう!」
 それを開けた先、そこは・・・洞窟だった!?
 しかし、普通の洞窟とは・・・匂いが違う!!
 
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