バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

左竜右人ドラセルシア/10

左竜右人ドラセルシア 10
 
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第4話 料理 脱皮後のスタミナ料理 前編
 
 「うぅ~~んいい朝だ!!」
 左手側の窓から朝日が差す中、ベッドの上で目を覚まし、上半身を上げて思い切り左拳を上げ右拳を左肘裏に伸ばし伸びをする!
 「うっ!はっ!くっ!はぁ・・・」
 いやいや、前回の熊退治からずっと調子が悪かったんだ・・・
 ん?そういえば左の方に何かあるな・・・
 と、左の方を見たら、
 私にそっくりの竜が眠っていた・・・
 ・・・え?
 ・・・
 ・・・あ、そろそろ脱皮の時期か・・・
 
 そんなこんなで着替えていつもの服で階下の食堂まで歩いてくる、
 宿屋の下に食堂のあるありふれた構造で、
 木の床の上に丸いテーブルの周りに椅子が並んでいる、
 そんな机と椅子のセットがいくつもある、
 近場にあったその一つに座り、右手前に脱皮の皮を置く
 「うひゃあああああああ!!」
 いきなり後ろの方で大げさなこの宿屋の女将の声が飛ぶ、
 オレンジのゆるふわうぇ~ぶの髪に青い上着とスカートの上に白いエプロン、濃い化粧が印象的な美人女将だ、
 もっとも、今のその表情は驚きに満ち目と口が思い切り開かれている
 「な、ななな・・・なんだいこりゃあ!!」
 と、私の脱皮したての皮に右人差し指を突きつけて叫ぶ
 そこで私は脱皮の顔の上部分を持って口を開けさせ
 「がお~」
 視線が一気に私の方に向く
 「あんたの持ち物か!?こんなに怖いもん持ち込んでどういうつもりだい!!」
 「あぁ~違う違う」
 私は右手を顔程にまで上げて否定の意味で軽く振っていた
 「何が違うんだい!!」
 女将の表情が驚きから目を吊り上げ始めた怒りに変わり始めている・・・
 「これ、私の脱皮したての皮」
 「な・・・!?」
 目と口を間抜けに開いて絶句する女将、寝ぼけの呆けでさらに話をつづける私
 「どうしようかな、って使い道考えるために持ってきたの、いる?」
 「いらないよっ!」
 慌てで大声を出されの返答、
 だろうねぇ、こんな不気味な物・・・
 もっとも、こんなんでも甲殻や鱗が丸々付いているうえ、竜側の皮だからその強度もドラゴンに準ずるもの、
 現に甲殻や鱗を利用して鉄よりも強い剣を作って持ってるし、この左半身が何も来てないように見える服もこの皮やら甲殻やら鱗やらを利用して作っている、
 と、そうだ・・・
 私は呑気な声を出す
 「女将さ~ん」
 「なんだいっ?」
 まだ驚いた時のテンションが抜けきって無い声・・・
 ま、いいや、すぐ戻るだろ
 「脱皮した後はさ、腹が減るのよ腹が、スタミナの付くやつ、量多めでおねが~い」
 と、テンションが戻りすぎて驚きからの疲労でか少し疲れ気味な女将さんとなり
 「調子がいいねぇ・・・わかったよ、ちょっと待ってな」
 こうして、女将さんは私の後方の通路の奥にあるであろう調理場に歩いて行った・・・
 
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