バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

疾走、荒野の向こう/1 カードゲーム小説WカードFu

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カードゲームライトノベル Wカードフュージョン10話 疾走、荒野の向こう1
 
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 「双歩!問題は解けたか?」
 「これでいい?」
 青空の下で荒野を走るカーディンの助手席の上で、両手に持つ割り算の式と答えを十ほど書いたホワイトボードを前に向ける
  「ふむ・・・ああ、六問目間違えてるぞ双歩、そこは六ではなく八だ、だが、それ以外は全問正解だ!、そこは似た式のある九九だから勘違いしやすいな、今度復習時間をとって、他の科目の間違えたところも含めて、一緒に憶え直そう!だが、今は理解もちゃんとできてるようなので予定通り、先に進むぞ!では次はだな・・・」
 カーディンからとうとうと小学四年生の算数の整数の割り算の講義が再開される、
 僕の名前は鋼野 双歩(ハガネノ ナラブ)
 さっき問題を解いていたように小学四年生で、
 袖端や下端が白い赤いジャケットに中にオレンジのシャツを着て、腰に茶色いベルトを巻き、
 下には濃い色のジーパンに白いスニーカーを履いており、
 ジャケットの左肩の裏の方には飛行機の片翼に車輪がくっついたようなオブジェが付いていて、
 茶髪の前髪を上の方に上げた髪型をしていて、よく童顔だとか言われる
 で、今僕が乗って荒野の砂の道路を爆走しているのがカーディンだ、
 本来の姿はX字のパトライトが特徴的なパトカーなのだが、今現在は上半分が濃い紺、下半分が青色で境目がグラデーションのようになっており、
 上から見ると頭を横に向けた鷹が羽ばたいているかのような形の直線的で大仰しい白いライトが屋根の上にあって、
 その白いライトは前の方が薄く、後ろの方を分厚くすることで空気抵抗を減らしており、左右は車体いっぱいまで広がっているほど大きい
 そんな、白いライトが屋根の上に張り付いた非常に独特な車に擬態している、
 時々姿を変えて正体がばれないようにしているのだが、まぁ、この姿ならばれないだろう、多分・・・
 今の擬態にパトライトは見当たらないが、元のパトライトは合体時は車体の横にはみ出るほどの大きさなので、合体時以上に後ろの方に移動させて擬態からはみ出さないよう対応しているに違いない、
 いや、そんなことはどうでもいいんだ、
 「そんな事よりさ、お腹空いたし、喉も乾いたんだけど・・・」
 「いいや、ダメだ、水も食料も貴重品だ、出来うる限り少しずつ消費して行かねば」
 「え~」
 思わず怨嗟の声を漏らしてしまう
 「仕方ないだろう・・・」
 と、僕の前の車のフロントガラスの左半分下の方に四角い映像が映し出された、
 そこには、青々とした草原が映し出されており、草原には、中央にゆるくS字を描いた道路が通り、端の方そこここに緑豊かな森があった
 「この映像を見る通り、本来なら、こちら側の大地は、緑豊かで、人間の食べられる食料も、飲める水もたくさんあったはずなのだが・・・」
 「でもさ、こんな草原も森もここに来るまでにどこにもなかったじゃんか、そういう地域に飛ばされたんじゃないの?」
 「ううむ、そんなはずは・・・」
 はぁ・・・
 思わずため息をついてチラリと前のダッシュボードの下の収納口を見る、
 その中には、轟さんの入れていたお菓子というか、のど飴と目覚まし用のガムだが、
 が残されていて、水の入った大きなペットボトルもあった、幸いにして封は切られていなかったが、はっきり言って残り半分を切っている、
 ここ一週間、最初は時々外に出て動く余裕もあったものの、ずっとこれでしのいできたのだ、そのせいであまりもう外に出る気が起きない
 「このまま何も見つからないとなると、一旦Uターンしてあの穴に戻ることになるな」
 確かに、ここで僕が餓死するわけにもいかないか・・・
 このままカーディン一体を行かせて・・・いやダメだ、カーディンだけじゃリュッケン達に対抗できない、それに・・・
 「カーディン、燃料はどうなってるの?」
 「エコモードで走っているから、まだまだ走れるぐらいの燃料はある、しかし、このまま給油出来ないと全速力で走れなくなるな、今の私はこちら側のエネルギーにも対応できるが、本来なら、食料や水より、私のエネルギーの方が問題になるはずだったのだが、ううむ、一体どうなってるんだ・・・?」
 とにかく、このまま食料と水問題が解決しなかった場合、カーディンの言うように引き返すしか・・・ん!?
 目の前、道路の真っ先、左手の方、砂煙の向こうに何か見えてきた、見た目は風化した屋根ありのガソリンスタンドのようだが・・・
 ええい!今まで何もなかったんだし、この際だ、行っちゃえ行っちゃえ、
 「カーディン、あそこ!」
 「わかっている、行ってみよう」
 カーディンがガソリンスタンドのような場所に向かって走って行き、スタンドに横付けし、停止する
 
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