カードゲームライトノベル Wカードフュージョン13話 急襲、キューブフィアーザー!守れ、牧場!!1
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「ううむ・・・急いでほしいんだけどなぁ・・・」
「これで精一杯だ、双歩」
ひたすら荒野の中の道路を走るパトカーの中でごちり、パトカーが返事を返してきた、
ここは、そこここに機械の地面が覗く荒野、僕の乗るパトカーはホワイトスノーの色で全体に雪降る雪原と散在して立つ雪だるまが描かれ、上に濃い橙黄色いスキー板が付き、
さっき返事を返してきたように、喋る、
僕の名前は鋼野 双歩(ハガネノ ナラブ)、飛角小学校四年二組所属で、
茶髪で前髪部分を前に上げた髪型をして、中にオレンジのシャツを着、外には全体が赤で袖端や下端が白く、
左肩の裏側に車輪に飛行機の片翼がくっ付いているようなオブジェが付いたジャケットを着て、
腰には茶色いベルトを巻き、下には濃い色のジーパンをはいてさらにその下に白いスニーカーを履いており。
顔は童顔だとよく言われる、
で、今僕が乗っているパトカーがカーディンだ、
全体的に下が黒、上が白、屋根の上にはX字のパトライトが付いている、
のだが、今は上下共に波上の白雪原に、少量の、煙突持ちの赤い屋根に光る田の字窓が描かれた木の家と、表面から盛り上がって見える、いくつもの赤バケツ帽子の雪だるまの絵が施され、上にはオレンジ黄色いスキー板とそれを取り付ける少し大仰しめの白い金具が乗せ付けられており、
さながらスキーに行く観光客の面持ち車で、明らかに目立つと思うのだが、まぁ、次にペイント変える時に色々アドバイスすればいいだろう、だが・・・
「まぁ、しょうがないっちゃないんだけどね・・・」
先ほどの精一杯という返事に対し、僕は思わずごちる、
前回、基地内で色々やり合った際、これがまたダメージが大きかったようで、
その後、二、三軒先に見つけたロボ気の無いスタンドにて、そこの部品を使い、補助アームで必死に自身を修理していたのである、
三日三晩はかかっただろうか、もっとも、工場で無い中できっちり修理しきったのが奇跡みたいなもんだと思うのだが
「前回の損傷の事か?それなら、スタンドにある部品でどうにか修理しきったぞ」
と、当ロボはこの調子である、
確かに、乗り心地等、今までと変わったところは無い、ように思える、
しかし、それは僕視点での話である、さて、これがいくつも続けば、ということ、
出来る限り戦闘は避けて行きたい、
なんせ、この先でメインサーバから情報を得た後、探し人の所まで行かねばならないのだ、
それがどれほどの距離になるか、さらにそこから僕達の入ってきたゲートまで戻らなければならない、
いや、うまい具合にメインサーバからそのゲート以外のゲートとデータのやり取りをするためのケーブルも切らなきゃいけないのか、
切って、出来る限り修理できない状態にして、探し人の場所を調べ、そこに行って、ゲートに戻って、
ゲートの再同期後の修理に時間がかかるってブラックカーディン言ってたけど・・・
うへぇ、やる事多すぎるな、カーディン、持つかな・・・
その為に資金、これはまだある、
燃料もスタンドがあるからいいとして、
食料は・・・
チラリと後ろの後部座席を見ると、いくつもの茶色い紙袋に詰まった食料が見える
いつものクリスタバーガー、ドーナツの穴を無くすまで圧縮し赤茶色で上にへたが付いたもの、
まだ残ってる、三日月状のものをいくつも繋げたやつ、上にへたが付いた丸みを帯びている縦に長い上平の三角錐をした形の濃い橙色のもの、
等々、ちゃんと食料を補充しているので問題は無いはずだが、
水もその横にちゃんと積まれている、ペットボトルのような容器に入った、銀ラメややぶれた銀紙が入っているような見た目の水、だが、そんな見た目に反し、不思議と水としては何の問題もない、
最初は戸惑っていたが最近はためらいなく飲める、
あれしかないから仕方がないのだが、慣れとは恐ろしいもんである、
それにしても、基地を出てからというもの、
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