バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

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決戦!!VSアグニス&ネクロス!! ダブモン!!26話/29

決戦!!VSアグニス&ネクロス!! ダブモン!!26話29
 
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29
 
 「さて、裁定の剣を渡してもらおうか・・・」
 カンテーラが吹き飛ばされたアグニスに刃を向け、フリィジア、イグリードと共に迫る、
 「・・・致し方ないな・・・」
 アグニスが立ち上がりながら腰元後ろから剣を上に外すように取り出し、手元をこちらに見せる、
 「あの気配、間違いない、裁定の剣ですよ・・・」
 「ああ、そうだな・・・」
 ウィルピーとカンテーラが言うと、アグニスの口が動き、少々の闇の霧が地面際を漂う、なんだ?何を企んでる・・・?
 そして、剣を自らの足の後ろの地面に突き刺した!
 ・・・?
 なんだ・・・何がある・・・? そして、アグニスが一気に走りカンテーラたちに俺達のそばをすれ違い駆ける!
 思わず右手を出しかけ声が出る
 「あっ!おい!」
 「なんだろ?」
 「一体・・・」
 「何か変ね・・・」
 他の三人も同じように・・・!
 まさか・・・!?
 俺は思わずカンテーラたちの方に振り返っていた!
 「カンテーラ!その剣本物か!?」
 「はぁ、何を言って・・・」
 カンテーラが向こう側を見て剣を取ると、
 剣の先には本が刺さっていた・・・
 「これ、マジックブックですよ!?」
 ウィルピーの驚きの声!
 しまった!マジックブックで気配と見た目だけ作り込んだ偽物だ!!
 急ぎアグニスの方に振り返り
 「追うぞ!まだ追いつけるかも!!」
 ズドン!
 そこに上空から撃ち込まれ爆発する炎球!
 「あんたは・・・?」
 砂煙が舞う中で降り立ったのは一人の女性
 「ひさしぶりね、もう忘れちゃったんじゃないかしら?」
 現れたのは分厚い白い服に覆われ、少し日焼けした肌に黒茶色の瞳・・・
 確かにずいぶん遠くだった気がする・・・
 「そうだ、魔道都市マジカラで会った魔導士・・・」
 女性は右口端がほほ笑むように上がる
 「ご名答、よく覚えてたわね」
 「お前も魔族だったのか・・・」
 カンテーラがそう言って刃を向ける・・・
 そうだ、カンテーラも気付いてなかったんだ・・・
 女性は俺達を見下すように見る
 「その通り、普段は人間社会に紛れ込んでの諜報活動を、ね、あの時あの場所にいたのはアグニスを迎えに行ってたの」
 なるほど・・・
 「ま、今回もアグニスを人間界まで送り届ける予定だったんだけど、ま、いいわ、後で合流すればいいし、じゃあね」
 女性が何事かを唱えると、一瞬辺りで砂が舞い、
 俺達が右腕で防いで目をつむってしまい・・・
 砂が降りる頃には誰もいなかった
 「くそ!早く追うぞ!!」
 「待ちなさい!!」
 背後から聞こえた声は聴きなれた声、
 いや、最近聞いてなかった聴きなれた声、
 振り返るとそこには、金の揺れる髪に白の肩出しワンピース、そして、背中には大きな白い翼・・・
 そう、女神様だ!!
 女神様は優しげな瞳でこちらを見ている・・・
 「魔族領のここまで深い場所に入り込めたのはあなた達が初めてです」
 何を言って・・・
 「よって、あなた方には魔王城に行ってもらいます」
 ・・・
 え・・・?
 
決戦!!VSアグニス&ネクロス!! おわり
 
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