バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

観客のリローデット ダブモン!!13話/21

観客のリローデット ダブモン!!13話21
 
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 出てきたのは舞台袖・・・
 巻かれた幕が伸びていくのが垣間見える昏い場所、
 そこでは、舞台の上に豪華絢爛なドレスや赤いローブに王冠を付けた役者や鎧をまとった複眼大きな虫、
 木のようだが演技者には見えないものや、舞台袖では明らかに爬虫類なものなどがいて、即ち、それら人間とダブモンの舞台役者たちに、拍手の音の嵐が覆われてくのだった・・・
 「すげぇ・・・」
 「もう少し・・・」
 少年が立ち止まり、じっと舞台を見ていた・・・
 ・・・そうして幕が締まり、たくさんの人がなだれ込んでくる・・・
 俺達は自然と端の方に行き、その中で少年が一人の人物を見て向かっていく
 「先生!!」
 「ん?」
 少年が話しかけたのは、羽付きの銀色のベレー帽を被り頭の左右で巻いた白髪のかつらをつけ、白い服に緑色のズボンを来て同じ緑の上着を羽織り首元に白いヒラヒラのジャボ付けた太った人だ
 「曲ができたのか?ずっと思い悩んでいたようだが?」
 「この人は?」
 俺の問いに少年は俺の方に振り返り
 「僕の先生だよ、この人の付き人をしながら作曲の勉強をしてるんだ」
 その先生とやらが俺の方に視線を合わせる
 「始めまして、私は作曲家をしながらこの舞台のプロデューサーもしていてね、いつもは私が作曲した曲だけで占めるのだが、今回は趣向を変えて私の弟子たちの曲でやってみようと思ったのだが、彼だけは曲ができていないというのでね、で君は誰かね?」
 「俺?こいつが作った曲の共同作曲者だよ」
 「なんと!?」
 そうおっさんは一瞬少しのけぞり驚いた後いきなり俺の顔に自身の顔を寄せ、凝視してくる・・・
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