バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

観客のリローデット ダブモン!!13話/20

観客のリローデット ダブモン!!13話20
 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 
f:id:OirenW:20201120190714p:plain
 
 「何なんだよ一体・・・」
 いきなり走り出した四葉を見て、俺は呆気にとらわれていた・・・
 「追わなくていいのか?」
  控室でのカンテーラの一言に俺は四葉の去った方を見ながら
 「追った方がいいのか?っていうか、何で走り出したのかわかんないんだが・・・」
 「ウィルピーがいるから大丈夫だと思うが・・・」
 カンテーラも同じ方を見ながら続け
 「それよりも!!」
 と、後ろにいた少年が言い出す、思わず振り返る俺達、
 そこには、目力の入った真剣な少年がいた
 「この曲を完成させましょう!!今のやつもう一度!!」
 「・・・しょうがねぇな・・・」
 そう言って、俺たちはピアノを使い曲を完成させていく・・・
 「うらやましいな・・・」
 「へ?」
 急に少年が語り掛けてきて、俺はピアノの椅子に座る少年のそばでピアノの方をながらのその寂しそうな顔を見て呆気にとられる
 「その師匠さんに曲を弾いてもらったんでしょう?」
 「あ、ああ・・・」
 「誰かに引いてもらえるなんて・・・」
 そういうもんかねぇ・・・
 「弾いてもらえるってことは、その曲を認めてもらってる、ってことでしょ?」
 「公の場で弾いてもらったことなんてねぇっての」
 師匠が公の場に立ったのも見たことないしな・・・
 「そうなの?」
 少年が見返す中で俺はピアノに置いた五線譜の方に視線を戻し、ペンを入れる
 「ともかく、これで」
 「できた!!」
 出来た譜を少年は立ち上がりながら両手で持ち上げて一心不乱に見る、
 「すごい・・・すごいよこれ!そうだ!舞台の人に見てもらおう!!こっち!!」
 いきなり少年が部屋の外に向かって走り出す!
 「おい!?」
 そして、俺とカンテーラは少年を追いかけだす!
 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――