バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

暗黒騎士フラウリア(17)/22

暗黒騎士フラウリア(17) 22
 
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第22話 騎士と魔の決着・・・
 
 これはまるで鎌鼬・・・でも・・・負けない!!
 光の力を込めながら跳躍、イフリート・ジンに横ぶりの斧を叩きつける!
 「ふん!」
 しかし、イフリート・ジンは後ろに浮遊し回避!
 が、光刃がイフリート・ジンに発射される!
 「ぬん!!」
 その腹にもろに光刃が叩きつけられるも、眼光鋭く全身に力を込めたイフリート・ジンに光刃の方が砕ける!
 「この程度!!風よ・・・集まりて圧縮せり、そして解き放て!ウィンドバレット!!」
 イフリート・ジンの周りで風の弾丸が出来て襲って来る!
 私は着地しつつ左に駆け避けながら詠唱!
 「薄闇よ、かのものを曇らせろ・・・リグダークサイト」
 これでイフリート・ジンの視力も低下するはず・・・
 「風よ・・・集まりて圧縮せり、そして解き放て!嵐となれ!!サイクロンバレット!!」
 先程と同じように風の弾丸が襲って来るが、
 私の周りを囲うような軌道!
 さらに着弾したところから嵐が立ちあがり、私の行く手を阻む!?
 しかし・・・ブレがひどい!
 左側の方に大きく外れた部分がある
 「そこだっ!」
 真上からイフリート・ジンが拳を叩きつけてくるが、そこに私はいない!
 ドゴォ!!
 当然の如く右拳を地面に叩きつける!
 「ば・・・馬鹿な!?」
 驚き目を見開くイフリート・ジン、
 その背より容赦無く斧を振り下ろす!
 ガッ!
 いつの間にか振り向き出した右腕に防がれる!?
 ジンの目に再度闘志が宿っている!
 「貴様!どこにいた!!」
 「あなたの狙いの荒い嵐の隙間にいましたよ?」
 「そんな馬鹿な!?クソ!見間違えたか!?」
 「近眼か乱視か老眼がひどいんじゃないですか?」
 「ぐぬぬ・・・そうか、眼か!」
 イフリート・ジンが一気に自身の生み出した嵐を利用し後ろに下がり浮遊する
 「新鮮なる風よ!我が体の邪気を払え!リフレッシュウィンド!!」
 な・・・!
 私は目にまとわりつかせた薄闇が晴れる、
 あんな魔法が・・・
 イフリート・ジンが私を見据える
 「ふふふ・・・視界が晴れたぞ、ヒントを与えてくれてどうもありがとう・・・」
 ぐ・・・これは明らかに私のミスだ・・・
 でも・・・
 さっき私の斧を防いだ時にできた右腕の深い深い傷はそのまま・・・このまま一気に・・・決める!
 ・・・重力よ・・・
 「な・・・体が!」
 イフリート・ジンが私の斧に引き寄せられ、
 そこを同じく引き寄せられる嵐ごと横に斧で両断!
 嵐は消え、イフリート・ジンの腹に傷がつく・・・
 「ぐ・・・風よ・・・集まりて圧縮せり、そして解き放て!嵐」
 「させませんよ!!」
 一気に返す刃で斧横振り回しイフリート・ジンは後ろによけるも吸い寄せられる!!
 そのまま斧を横よりもう一撃!
 ガシッ!
 左手で無理矢理受け止めたっ?!
 「なめるなぁあああああ!」
 そこから右拳を振るって来るかっ!?
 だけども私だって!!
 「フンっ!」
 咄嗟の私の右拳、右拳と右拳が真正面からぶつかる
 「ガァアアアア!!」
 さすがに腕に半分ほど傷の行った拳に私の鎧の鉄拳が負ける通りは無いっ!!
 そのよろけた影響で離された斧で大上段から一気に叩き斬る!
 「ガァアアアアアアァァァァアアアアァァァァアアアア!!」
 断末魔が響き渡る
 「大丈夫か!?」
 隊長の声が後ろから来る!
 気配からすれば全員分いる・・・はず!
 しかし、イフリート・ジンは下半身が嵐のせいかゆっくりと浮遊する
 「まだだまだだまだだ・・・」
 二つに分かれた口より声が重なって聞こえる・・・
 ぐ・・・まずい、この調子で都市の魔石に爆破命令なんて出されたら・・・
 「団長!全員いますか!?」
 「は・・・?え~と」
 「ジャンドいます!」
 「クーベルいるぞ」
 「ロシェもいます!」
 「ぜ・・・全員いる!!」
 おし!
 「なら、私の後ろに」
 「どうする気だ?」
 「全・部・吹・き・飛・ば・し・ま・す」
 私の宣言に、私の後ろに全員が集まる気配がする
 そして、私は光と闇の気を斧に集中させる・・・
 「イフリート・ジン、あなたは強く、計略にも長けていました、しかし、私は、守るためにこの力を振るいます・・・」
 イフリート・ジンごと吸い込む凄い暴風と共に斧が中央から発生した光の球体に包まれていく・・・
 「これぞカイザーアックス秘奥義・・・ビックバンアックス・・・」
 私の目の前が・・・真っ白い光に包まれた・・・
 
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