02 悪徳の警注 2
2 愛の宗教
その国の宗教はちょっと、いや、とてもいかれていた、
なんせ、これは愛の為と言えば何でもしてくれたからな、
それこそ金も恵んでくれたし人には言えないようなこともしてくれた、
愛を拒むのかと言えば断り切れず、
言い続ければ周りが勝手に助けてくれる
どうやら教祖が作ったらしいが、なんてことは無い、
上の奴らは自分の権力を笠に着て愛の為だと付け加えれば好き勝手やっても愛の為と言うことに出来るという事さ、
当然、下から上に言う時は上の奴らはなんだかんだ言って目くらます、
これを国ぐるみで行っていたわけ、
ま、俺の場合は上の奴らの委託証言証明書を偽造して、それで下の奴らに好き勝手しつつ
下の奴らの国籍や地位なんか証明書を奪って地固めしていったわけ、
いやー大騒ぎだったぜ、下の奴らは愛の為、家族の証明書を取り戻すために爆弾腹に巻いて上層部にも突貫していった、
で、俺はその上層部の証明書を得てさらに上に行っての繰り返し、
とうとう教祖も爆殺しちまった、一緒にいた王様もやっちまったがもう知らね、
どさくさ紛れにお宝根こそぎ持って国外逃亡だ
いやー愉快愉快
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