バハムートの焼肉@オイレンのラノベ置き場・双札

月から金、土はときどきを目標に私が書いたラノベを置いていきます。

マルチプルブレイドターンインフィニティ オブ トラジリィー/10 妖魔版

マルチプルブレイドターンインフィニティ オブ トラジリィー 10 妖魔版
 
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 「やっぱり、入れないかなぁ・・・」         BGM:ワールドマップ1
 フォビドンと帝国領は大きな川で仕切られており、そこには大きく立派な石の橋が架かっていた、
 四角い塔を思わせる門柱が前後左右についており、門柱の間のアーチ状の支えの下にある上下式の柵のような門がその行く手を阻んでいる、
 「ふむ・・・手が無いわけじゃないが・・・」
 「どういうこと?」
 ジンガさんに返すと、俺の方に顔だけを向け
 「中央平原を囲む山があるだろ?」
 「ああ、確かに・・・」
 「あのあたりは力関係が微妙だから、実は蟻の穴のように警備が外れている場所があるんだと、そこをたどればあるいは・・・」
 そんなわけで、俺たちは川を上り、        SE:ワールドマップから移動
 山を歩いていく・・・                  BGM:山間の道、夜
 周りは木々が生い茂り、夜が迫ってくる・・・
 「そういえば私聞いたんだけどさ~」
 「何?リリサ?」
 歩きづらい山道の途中でリリサが話し出すのを顔も見ずに受け答えする
 「この辺りに教会があるんだって」
 「教会?なんで?」
 「知らな~い」
 「中央平原の監視者だっけ?昔の戦争を嫌った人が建てたとか・・・」
 本当?マユーカ?
 「そこからなら、中央平原見えるのかな?俺、見たことないんだよ・・・」
 「僕も・・・」
 「私も・・・」
 マユーカとリリサも見たことないのか・・・
 「ま、今の時代なら行くのは無理でも、見るぐらいならできるかもな・・・」
 そうですね、ジンガさん
 「そこで何をしているのですかあなた方・・・」           SE:驚き
 いきなり森の暗がりより俺達の前を遮るように表れたのは・・・シスターだ、
 紺の厚着にロングスカート、頭には白のヘヤバンドと濃紺のフードを合わせたベールを付けており、
 そこから顔横に揺れた金の長い巻き毛に切れ長の青い目は優しさに満ち溢れており、だが、その体系はシスター服を超え男性の目を引き付けるものだった、
 てっきり、幽霊かと思うほどの登場だった、で、思わず
 「あ、始めまして」
 「なにデレデレしてるの?」
 なぜか後ろからのメイダの棘のある発言、思わず苦笑いになりつつそちらを見て
 「あ~いや、こんな森の奥でいきなり表れたら変な表情にもなるさ」
 「若人は何やらこじらせて話せないようなんで俺が代わりに話すぞ~」
 そう言ってジンガさんが前に出る
 「始めましてシスター、俺たちは旅のもので故合って帝国領に向かうところなのです、できうるなら見逃してくれるとありがたいのですが?」
 「この辺りは夜は危ないですよ、最近は狼も出ますし、良ければ教会の方に一泊なさってはどうでしょうか?」
 シスターは笑顔のままも何も動じない・・・
 対し、ジンガサンは首を二度ほど横に振りつつ話し始める
 「いえいえ、それだと教会にご迷惑がかかる、朝になれば見つかる確率も増えてしまいますし」
 「そう言いつつ行方不明になった人は数知れず、安心してください、早朝に出れば何の問題もありませんわ、それに、その手の人を向かい入れたのも一度や二度ではないですので・・・」
 この人、何が何でも進ませないって意志を感じるな・・・
 「ご迷惑でないのなら、一泊させてもらおうよ」
 「おいおい、いいのか?」
 シスターを警戒しながら返すジンガさん
 「いいも何も、このまま一泊しなかったら通報するとでも言いだしそうだよ、この人」
 「あら~そういう手もありますわね~」
 うわっちゃ
 笑顔のまま返してきたシスターに思わずミスり心の中で戸惑いを受ける俺
 「まぁいいさ、そこまで言うなら、一泊させてもらおう、危険を感じたら、その場で暴れりゃいい」
 ジンガさんまぁ仕方ないけど、
 思わず呆れ許容する俺・・・
 「あらあら、物騒な発言ですわね、それでは、こちらに~」
 シスターが振り返り、歩き出す、と俺の目に飛び込んできたのは・・・
 「それ!リボルバーボウガンじゃない!?」
 そう、シスターが護身用に腰元にか装備している武器、それは六つの弓矢を持つリボルバーボウガンだ、
 簡単に言えば持ち手の無いボウガン六丁を回しまとめて一つの持ち手とトリガーで扱えるようにしたもので、
 弓の部分が六芒星を描くことから別名ヘキサグラムボウガンともいわれる
 「すごいな!実物を見たのは初めてだ!!」
 「リバルバーボウガンて?」思わず声を出したメイダさんの方を見る
 「聴いてよメイダさん!あれはてい」
 メイダさんの方を向く俺の左こめかみには、いつの間にか件のリボルバーボウガンが笑顔のシスターの手によって突きつけられていたのだった、
 無論、矢はしっかり、六つ入っている・・・
 「てい・・・何かしら?」
 笑顔のシスターが怖い・・・
 「な・・・なんでもないです・・・」
 そうして、俺たちは教会まで導かれていく・・・
 見えてきたはこじんまりとした教会、
 三角屋根に上の三角錐屋根の四角い塔にベルを持つ
 そこで、別のシスターがお出迎えする、
 服装こそシスターのそれだが、きりりとした顔の横から茶髪が見え、両腰にクロスボウと長剣を装備している
 「ずいぶん物騒だな・・・」
 ジンガさんの一言に案内してくれたシスターが横からこちらに顔を向け
 「言ったでしょう、最近狼が出るって、教会の中にいれば襲ってきません、あくまで畑が目的でしょうから・・・」
 返してきた、
 そうして、中に入っていく・・・
 中にあったのは、奥に時空神クロノスの大きな時計と深いローブを着た姿を模した像にその前にたくさんの差が椅子が左右に分けられ置かれている礼拝堂だった、
 像の左側に奥に行くための扉も見える
 そこで案内してくれたシスターがこちらに振り返り
 「食事などは何もおもてなしできなくてごめんなさい、狼たちのせいで食料が無くて・・・せめて、この礼拝堂でお眠りになっていただけませんでしょうか?」
 「ああ、屋根があるだけずいぶんマシだ」
 「にしても、時空神クロノスか・・・」
 ん?メイダさんが反応するなんて、おもわずそちらに顔を向け
 「どうかしたの?メイダさん?」                 SE:気付き
 俺の方を見て目を思わず瞬きさせて口走りながら慌てて顔を二度ほど横に振り
 「え?ああ、ううん、なんでもない」
 「時空神クロノス」
 と、シスターが厳かに語りだす、中途半端な知識しかない俺達より、シスターの方が詳しく知ってるか・・・
 「時間を動かし、それにより無であった世界を流動させ混沌を生み出し、また戻すことを禁忌とすることで未来に世界を進ませ続け差異を生み出すことで有と成し、世界を生み出した・・・」
 「・・・」
 シスターを見ながら黙り込むメイダさん、
 その顔からは何とも言えない感情があふれているように見える
 「メイダさん?」
 先ほどと同じように俺を見て気付きつつ弱く顔を左右に二度振り
 「あ、ううん、何でもない」
 返してくる・・・
 「そういえばシスター?」
 「はい、何でしょう?」
 「襲われてる狼の一団の中に、大きい狼とかいませんでしたか?」
 ジンガさんの質問に、俺は思わず気付く、今まで鍵を持っていた奴は、すべからく巨大化していたことを・・・
 シスターの目が驚きでか少し大きく見開かれ、
 「なぜそれを?その大きい狼が現れてから、狼たちが活発化したのですが・・・」
 俺は皆と目を合わせ、シスターの方を再度向き、口を開く
 「狼退治、俺達にも手伝わせてくれませんか?」
 シスターも声を出した俺の方に目線を向け
 「え、でも・・・」
 「なぁに、報酬として、その狼の死骸を頂ければ俺たちはそれでいいさ、大きい狼の毛皮や牙、さぞかし珍しくて高く売れるんだろうなぁ・・・」
 今度は意見を出したジンガさんの方を向き、疑問符交じりな感じの息を出しながら
 「はぁ、それくらいでよければ・・・」
 「なら決まりだ」
 「畑は二か所ありますわ、なら、じゃんけんで・・・」
 こうして、俺とメイダとシスター、ジンガとマユーカ、リリサで別れることとなったのだった・・・
 ・・・
 「ねぇ?さっきの話の続き、話してくんない?」
 メイダさんが左隣から話しかけてきた
 シスターは遠くでクロスボウ構えて見張ってる
 「ああ、リボルバーボウガンっていうのは前の皇帝の懐刀って呼ばれてる人が使ってて、その人は忽然と姿を消したって話」
 「どうしてそんな話知ってるの?」
 「うちの村は帝国領に近いからね・・・」
 「ああ・・・」
 「来るぞ!!」                    SE:エンカウント!!
 俺は剣を抜いて構えつつ声を出したシスターの方に   BGM:森の中の戦闘・夜
 駆け込む!!
 相手は狼三体、赤い目が怪しく光る、
 その中央一体が飛び掛かってきたので盾で防ぐ、よし、ここから反撃・・・
 そう思った次の瞬間、横から狼が飛び掛かってきた!くそっ・・・
 が、その狼は矢の一本を付け吹き飛んでいた、
 同様にもう一体も矢を受け吹き飛ぶ・・・
 もちろん、後ろにいるシスターがクロスボウで撃ち出していたのである、
 ひぇえええ・・・
 あまりの威力に思わず肝が冷える・・・流れ弾が来ませんように・・・
 だけど、これで終わりだ!                     ザシュ!!
 俺は残った狼の脳天に剣を叩きつけ、絶命させた・・・          ガチャ
 シスターが持つボウ本体が回転し矢のあるセットユニットを上へ持ってくる機械音が響く中で改めて絶命した狼を見る
 なんだ、普通の狼じゃ
 ウオォオオオオ・・・
 「来るぞ!!」                      BGM:凡庸ボス2
 出てきたのは、俺の体躯以上の高さを誇る狼!
 それが走り込んでくる!
 「この!」            輝きの星よ・・・今こそ我が意思に従い・・・
 三本の矢が飛んでいくが、どれも当たりはするものの刺さらない!?
 「なるほどね・・・」                         瞬け!
 「先に行くわ!
  スターシャイン!」    キラキラキラ・・・ドゴーン!ドゴーン!ドゴーン!
 きらめく星が降ってきて、大狼を足止める!
 そこに俺が斬り込む!
 「今度こそ!大牙豪炎剣!!」 ゴッゴッ、ボオォォォ・・・ガスガスガスガス!!
 蹴りからの剣と火柱が確実に焼き焦がす!
 おし、効いてる!
 「ワオオオオォオオオオ!!」
 しかし、そこからの大咆哮が、炎を俺ごと無理矢理吹き飛ばす!
 さらに着地する中、狼たちが正面から向かって来る!?
 「こんなもの!
  空裂牙走閃!」      ビュォオオオオ!!ザシュザシュザシュザシュザシュ
 狼たちごと竜巻で一気に斬り裂く!
 「きゃぁああああ!」
 へ?後ろ!?
 見ると、後ろから狼の群れが迫ってきており、シスターさんがボウガンを撃って応戦するものの、俺との距離が徐々に狭まってきていた!?
 「助けに・・・」                           ガッ!
 俺はいつの間にか振り下ろされていた大狼の前足を盾で何とか防いでいた・・・
 くそっ!こいつ、押さえつけてきてる!?
 俺の動きを制限するつもりか!?
 狼の大口が俺の方に迫る
 このままじゃ
 「いい加減にしろよ糞狼」
 へ?シスターさんの目と声と口調がりりしいものへと変わっていた
 そして、メイダに何かささやいた後、一気にこちらに向かって来る!?
 「坊主!そいつを抑えとけよ!!」
 え、ええと・・・ええい!
 俺は剣を仕舞いつつ、そのまま口下の毛を掴む!
 狼が目を見開かせて驚き動きが止まる
 これは・・・
 「上出来だ!」
 シスターさんがボウガンで狙う!
 「眸々潰閃矢!!」                (ホウボウカイセンヤ!!)
 シスターさんの二本の矢が、的確に狼の目に突き刺さる!     ガシュガシュ!
 「ワォオオオオ!!」 
 おっと、ひるませて動かすわけにはいかない!!ここからさらに俺も!
 「握留氷槌盾!」                 (アクトヒョウツイジュン)
 握ったまま、氷の力を込めた盾を叩き込む!           バシィイン!!
 「ワォオオオオオオオオ!!」
 大狼は頭を思い切り上げ吠える!
 「この瞬間を待ってたんだよ!お前はすぐ逃げる上に、うちのシスターじゃ、動きを止めるおとりにはならねぇからなぁ!!」
 すっかり人格が変わっている・・・ってそうだ、メルダは!?
 「スターボム!」                      ポイッ!ズドム!
 と思ったら、メルダは即席で生み出した数素武器と同程度の大きさの黄色く淡く光る星型の爆弾を狼たちにぶつけ、きっちり足止めしていたのだった、
 「あ・・・あれは・・・」
 「私が数素奥義のコツを教えた」
 シスターの声に思わずそちらを見て
 「ひ、一言で!?」
 シスターの切れ長の凛々々しい目が俺の方を向き
 「そもそも、素質があったのに引き出してないお前らが悪い」
 そ・・・そういうもんかなぁ・・・
 「おおぉ~い!」
 と、向こうからジンガさん達が駆けてくる!
 「どうやら、戦いの気配を察してこっちに駆けつけてくれたようだ」
 そう言いつつ、シスターさんが大狼の方に振り返る、しかし、大狼は後ろに踵を返そうと
 「逃がすわけねぇだろうが!数素開放!!」
 数素を開放した中で、シスターさんが思い切りクロスボウの弓を引き絞った後、
 ゆっくりと矢をリボルバーボウガンに装填していく、
 1                                 ガシャ!
 2                                 ガシャ!
 3                                 ガシャ!
 4                                 ガシャ!
 5                                 ガシャ!
 6                                 ガシャ!
 そして、おもむろにリボルバーボウガンを大狼に向け構え
 「これで終わりだ・・・一斉斉射!!」          (イッセイセイシャ)
 一度に放たれた六本の矢は、その圧力で持って大狼の頭蓋を見事に砕き、その内部に突き刺さったのだった・・・
 「ワォオオオオオ!!」
 狼が遠吠えを上げ、倒れ伏していくのだった・・・
 「ふ・・・今度はクリーンヒットだ・・・」
 その後、残った狼たちはあるものは逃げ、あるものは立ち向かって俺達にやられ、
 最後には狼たちは誰もいなくなったのだった・・・       SE:戦闘勝利!
 「さて・・・」                           リザルト
 俺は大狼の口の中を見る                    1250EXP
 「おお、おお、あったあった」               仮1200ゴールド
 見つけたのは金色の3、こんなとこにあったのか・・・  獣肉:狼を入手しました
 「そいつはなんだ?」                毛皮:狼大を入手しました
 聞こえたのは凛々しい方のシスターの声、振り返ると、そこには怖い笑顔のシスターが・・・
 「話してもらおうか?洗いざらい・・・」
 ・・・そして、教会に戻る・・・             3の鍵を入手しました
 「フーンなるほど、そういうことになってたわけか・・・」 BGM:山間の道、夜
 教会の講堂で、足など組みつつ椅子に座るシスターに事情を話すと、髪などいじりながらどこかつまらなそうな顔で返してきた
 「そして、それを集めていて、さらに王国と帝国軍が戦争ね・・・なるほど、なら、私も動かなきゃならないか、そろそろ起こりそうだと思ってたんだよな・・・」
 「起こりそう?何が!?」
 「そろそろ夜明けか・・・なら、見てみるといい」
 教会を出て、裏手に移動する
 「この辺り、特に標高が高いからな・・・」
 見てみると、遠くの遠くの方、丸い草原の中央平原の向こう確かにそこには俺の故郷の方が見える・・・
 が、その様子は俺が覚えているものとは違っていた・・・      BGM:不穏
 左に青い鎧の一軍、右に赤い鎧の一軍、
 それが夜明けとともに向かって行き、
 ぶつかり合い、              BGM:幾多の剣戟と命落とす音と声
 殺し合いを始めたのだった・・・
 「そん・・・な・・・」
 思わず体が力を無くし膝をついていた
 「昨日の時点でここから両軍が陣を張ってるのが見えてさ・・・」
 「・・・」
 「で、下手するなら私も動こうかと思ってたんだけど・・・」
 「フォビドンの策は失敗したか?いや、まだわからんか・・・しかし、戦いが起こっているのは事実・・・」
 ジンガさんの声が聞こえるも俺は動けない、だけど・・・!
 「行こう・・・」
 俺はなんとか立ち上がる・・・
 「俺達にできることを、何としてでも探して、するんだ!」
 「うん」
 「おう」
 「ああ」
 「うん!」
 後ろからのメイダさん、ジンガさん、マユーカ、リリサの声、
 「てなわけで、私も同行するからな、シスター、シスター、アルフィエラス、よろしくな」
 俺は後ろに振り返りながらシスター、いや、アルフィエラスさんに向かって右手を出す
 「こちらこそよろしく!」
 と、アルフィエラスさんが握り返してきた     SE:仲間加入ファンファーレ
 
地下大河の長 ジャイアント怪魚 クレイア
M モンスター
賃金3          第一効果
生命力2300      ☆1このモンスターが次の戦闘に参加する時』
魚・水属性        ☆2次の戦闘に参加する相手のモンスター』の
効果           生命力を400下げ、
戦闘前          ・次の戦闘に参加する相手のモンスターの
自任意           生命力が800以下の時、
次の戦闘終了時まで     時限無しで相手の手札に戻させる
                   ☆2・条主対象:☆を全て指定すること
                     ★0・以外:★を全て指定すること
             文・地下大河の長ともうわさされる巨大な怪魚、
               その力はその噂に違わぬ強力なものである
 
三杖の魔術師 マユーカ・バタフライ クレイア
M モンスター
賃金1          第一効果
魔力700        ☆1相手モンスター1体を指定し出来た時』
哺乳・雷属性       このモンスターの魔力を100下げる、
効果           その☆1のモンスターの魔力を400下げる、
戦闘前          ・自分のチャージゾーンの裏側表示のカードを
自任意           コストで1枚表にできた時、
このターンの間       相手モンスター1体の魔力を500下げる
                   ☆2・条主対象:☆を全て指定すること
                     ★0・以外:★を全て指定すること
             文・三つにまとまった杖を持つ魔術学園の生徒、
               その魔力と知能は子供のように見える・・・
 
氷聖烈光盾 アピス
 
牙飛閃!! アピス
 
連牙飛黒曜 アピス
 
地裂烈加! クレイア
R リサイクル 
賃金0          第一効果
スピリット・地属性    ☆1このリサイクルをコストにしたのが
効果           賃金持ちの自分のモンスターだった時、
賃金で表になった時    もしくは次の戦闘に賃金持ちの
自任意          自分のモンスターが参加する時』
このターンの間のみ     ☆2相手のモンスター1体の生命力』を200下げる
             その後、可能であるなら自分のチャージゾーンの
             裏側表示のカードを賃金で表にする
                   ☆2・条主対象:☆を全て指定すること
                     ★0・以外:★を全て指定すること
 
欲望の戦士達      VS 数素武具の戦士
地下大河の長         二閃の浪人
ジャイアント怪魚 クレイア  ジンガ・ヤガタ クレイア
賃金3            賃金2
生命力2300        生命力1500
魚・水属性          哺乳・地属性
戦闘前            戦闘前
☆2             ☆2
スロットマシンを背負う少女  三杖の魔術師 
ロサミ アピス        マユーカ・バタフライ クレイア
賃金2            賃金1
魔力1400         魔力700
哺乳・地属性         哺乳・雷属性
戦闘前            戦闘前
☆2             ☆1
裏:1表:3         裏:3表:1
 
地下大河の長         二閃の浪人
ジャイアント怪魚 クレイア  ジンガ・ヤガタ クレイア
賃金3            賃金2
生命力2300        生命力1500
魚・水属性      VS  哺乳・地属性
戦闘前            戦闘前
☆2             ☆2
 
二閃の浪人 ジンガ・ヤガタ クレイア
M モンスター
賃金2          第一効果
生命力1500      ☆1このモンスターが次の戦闘に参加する時』
哺乳・地属性       ☆2相手モンスター1体を指定し』
効果           そのモンスターの生命力を200下げる、
戦闘前          ・そのモンスターの生命力が500以下の時、
自任意           そのモンスターを時限無しで
このターンの間       相手のトラッシュに送る
                   ☆2・条主対象:☆を全て指定すること
                     ★0・以外:★を全て指定すること
 
三杖の魔術師 マユーカ・バタフライ クレイア 地下大河の長 ジャイアント怪魚 クレイア 相殺
 
ウォータープレス! クレイア
R リサイクル
賃金1          第一効果
スピリット・光属性    ☆1相手と自分の戦闘前タイミングと賃金を持つ
効果           モンスターかリサイクルの発動が
相殺時          戦闘前タイミングを持つ
自任意          モンスターかリサイクルの発動で相殺された時』
次の戦闘終了時まで    ☆2次の戦闘に参加する相手のモンスター』
             の生命力を600下げる
             次の戦闘に参加する自分のモンスターが
             生命力か魔力持ち、かつ、賃金持ちだった時、
             ☆2の生命力をさらに200下げ、
             ☆2以外の全ての相手のモンスターの
             生命力を400下げる
                   ☆2・条主対象:☆を全て指定すること
                     ★0・以外:★を全て指定すること
             文・大量の水で相手を押しつぶす数素術!!
 
空裂牙走閃 クレイア
 
地下大河の長         二閃の浪人
ジャイアント怪魚 クレイア  ジンガ・ヤガタ クレイア
賃金3            賃金2
生命力2300-1000   生命力1500
   -200
計1100
魚・水属性      VS  哺乳・地属性
戦闘前            戦闘前
☆2             ☆2
トラッシュ!
 
一旦水の中に退却してのアタック!! クレイア
R リサイクル 
賃金0          第一効果
エフェクト・水属性    ☆1この戦闘で、賃金と生命力持ちの
効果           自分のモンスターが、
戦闘後          互いのカードに書かれた賃金と生命力が両方低い
自任意          相手のモンスターに
このターンの間      敗北、もしくは引き分けていた時』、
             ☆2この場所より大きい番号で、
             相手のモンスターカードに書かれた
             賃金と生命力より賃金が1、生命力が500以上高い
             カードに書かれた賃金と生命力を持つ
             自分のモンスターのいる場所』
             の戦闘1つをスキップし、
             ☆3この場所より大きい番号で
               自分の何のカードも置かれていない場所1つ』に
             この戦闘に参加した自分のモンスターを移動させる
                   ☆3・条主対象:☆を全て指定すること
                     ★0・以外:★を全て指定すること
             文・水の中に逃げ相手が油断した瞬間い攻撃する!!
 
スロットマシンを背負う少女  三杖の魔術師 
ロサミ アピス        マユーカ・バタフライ クレイア
賃金2            賃金1
魔力1400         魔力700
哺乳・地属性     VS  哺乳・雷属性
戦闘前            戦闘前
☆2             ☆1
 
スロットマシンを背負う少女  三杖の魔術師 
ロサミ アピス        マユーカ・バタフライ クレイア
賃金2            賃金1
魔力1400         魔力700
哺乳・地属性    スキップ 哺乳・雷属性
戦闘前            戦闘前
☆2             ☆1
 
地下大河の長     VS  数素武具の戦士
ジャイアント怪魚 クレイア
賃金3
生命力2300
魚・水属性
戦闘前
☆2
 
地下大河の長     VS  数素武具の戦士
ジャイアント怪魚 クレイア  ダメージ!
賃金3
生命力2300
魚・水属性
戦闘前
☆2
 
欲望の戦士達      VS 数素武具の戦士
山札:26枚         山札:26枚
手札:2枚          手札:4枚
ライフカード:3枚      ライフカード:2枚
チャージゾーン:4枚     チャージゾーン:4枚
トラッシュ:3枚       トラッシュ:2枚
 
モンスターゾーン       モンスターゾーン
               二閃の浪人
               ジンガ・ヤガタ クレイア
               賃金2
               生命力1500
               哺乳・地属性
               戦闘前
               ☆2
スロットマシンを背負う少女  三杖の魔術師 
ロサミ アピス        マユーカ・バタフライ クレイア
賃金2            賃金1
魔力1400         魔力700
哺乳・地属性         哺乳・雷属性
戦闘前            戦闘前
☆2             ☆1
地下大河の長
ジャイアント怪魚 クレイア
賃金3
生命力2300
魚・水属性
戦闘前
☆2
 
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マルチプルブレイドターンインフィニティ オブ トラジリィー/10

マルチプルブレイドターンインフィニティ オブ トラジリィー 10
 
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 「やっぱり、入れないかなぁ・・・」         BGM:ワールドマップ1
 フォビドンと帝国領は大きな川で仕切られており、そこには大きく立派な石の橋が架かっていた、
 四角い塔を思わせる門柱が前後左右についており、門柱の間のアーチ状の支えの下にある上下式の柵のような門がその行く手を阻んでいる、
 「ふむ・・・手が無いわけじゃないが・・・」
 「どういうこと?」
 ジンガさんに返すと、俺の方に顔だけを向け
 「中央平原を囲む山があるだろ?」
 「ああ、確かに・・・」
 「あのあたりは力関係が微妙だから、実は蟻の穴のように警備が外れている場所があるんだと、そこをたどればあるいは・・・」
 そんなわけで、俺たちは川を上り、        SE:ワールドマップから移動
 山を歩いていく・・・                  BGM:山間の道、夜
 周りは木々が生い茂り、夜が迫ってくる・・・
 「そういえば私聞いたんだけどさ~」
 「何?リリサ?」
 歩きづらい山道の途中でリリサが話し出すのを顔も見ずに受け答えする
 「この辺りに教会があるんだって」
 「教会?なんで?」
 「知らな~い」
 「中央平原の監視者だっけ?昔の戦争を嫌った人が建てたとか・・・」
 本当?マユーカ?
 「そこからなら、中央平原見えるのかな?俺、見たことないんだよ・・・」
 「僕も・・・」
 「私も・・・」
 マユーカとリリサも見たことないのか・・・
 「ま、今の時代なら行くのは無理でも、見るぐらいならできるかもな・・・」
 そうですね、ジンガさん
 「そこで何をしているのですかあなた方・・・」           SE:驚き
 いきなり森の暗がりより俺達の前を遮るように表れたのは・・・シスターだ、
 紺の厚着にロングスカート、頭には白のヘヤバンドと濃紺のフードを合わせたベールを付けており、
 そこから顔横に揺れた金の長い巻き毛に切れ長の青い目は優しさに満ち溢れており、だが、その体系はシスター服を超え男性の目を引き付けるものだった、
 てっきり、幽霊かと思うほどの登場だった、で、思わず
 「あ、始めまして」
 「なにデレデレしてるの?」
 なぜか後ろからのメイダの棘のある発言、思わず苦笑いになりつつそちらを見て
 「あ~いや、こんな森の奥でいきなり表れたら変な表情にもなるさ」
 「若人は何やらこじらせて話せないようなんで俺が代わりに話すぞ~」
 そう言ってジンガさんが前に出る
 「始めましてシスター、俺たちは旅のもので故合って帝国領に向かうところなのです、できうるなら見逃してくれるとありがたいのですが?」
 「この辺りは夜は危ないですよ、最近は狼も出ますし、良ければ教会の方に一泊なさってはどうでしょうか?」
 シスターは笑顔のままも何も動じない・・・
 対し、ジンガサンは首を二度ほど横に振りつつ話し始める
 「いえいえ、それだと教会にご迷惑がかかる、朝になれば見つかる確率も増えてしまいますし」
 「そう言いつつ行方不明になった人は数知れず、安心してください、早朝に出れば何の問題もありませんわ、それに、その手の人を向かい入れたのも一度や二度ではないですので・・・」
 この人、何が何でも進ませないって意志を感じるな・・・
 「ご迷惑でないのなら、一泊させてもらおうよ」
 「おいおい、いいのか?」
 シスターを警戒しながら返すジンガさん
 「いいも何も、このまま一泊しなかったら通報するとでも言いだしそうだよ、この人」
 「あら~そういう手もありますわね~」
 うわっちゃ
 笑顔のまま返してきたシスターに思わずミスり心の中で戸惑いを受ける俺
 「まぁいいさ、そこまで言うなら、一泊させてもらおう、危険を感じたら、その場で暴れりゃいい」
 ジンガさんまぁ仕方ないけど、
 思わず呆れ許容する俺・・・
 「あらあら、物騒な発言ですわね、それでは、こちらに~」
 シスターが振り返り、歩き出す、と俺の目に飛び込んできたのは・・・
 「それ!リボルバーボウガンじゃない!?」
 そう、シスターが護身用に腰元にか装備している武器、それは六つの弓矢を持つリボルバーボウガンだ、
 簡単に言えば持ち手の無いボウガン六丁を回しまとめて一つの持ち手とトリガーで扱えるようにしたもので、
 弓の部分が六芒星を描くことから別名ヘキサグラムボウガンともいわれる
 「すごいな!実物を見たのは初めてだ!!」
 「リバルバーボウガンて?」思わず声を出したメイダさんの方を見る
 「聴いてよメイダさん!あれはてい」
 メイダさんの方を向く俺の左こめかみには、いつの間にか件のリボルバーボウガンが笑顔のシスターの手によって突きつけられていたのだった、
 無論、矢はしっかり、六つ入っている・・・
 「てい・・・何かしら?」
 笑顔のシスターが怖い・・・
 「な・・・なんでもないです・・・」
 そうして、俺たちは教会まで導かれていく・・・
 見えてきたはこじんまりとした教会、
 三角屋根に上の三角錐屋根の四角い塔にベルを持つ
 そこで、別のシスターがお出迎えする、
 服装こそシスターのそれだが、きりりとした顔の横から茶髪が見え、両腰にクロスボウと長剣を装備している
 「ずいぶん物騒だな・・・」
 ジンガさんの一言に案内してくれたシスターが横からこちらに顔を向け
 「言ったでしょう、最近狼が出るって、教会の中にいれば襲ってきません、あくまで畑が目的でしょうから・・・」
 返してきた、
 そうして、中に入っていく・・・
 中にあったのは、奥に時空神クロノスの大きな時計と深いローブを着た姿を模した像にその前にたくさんの差が椅子が左右に分けられ置かれている礼拝堂だった、
 像の左側に奥に行くための扉も見える
 そこで案内してくれたシスターがこちらに振り返り
 「食事などは何もおもてなしできなくてごめんなさい、狼たちのせいで食料が無くて・・・せめて、この礼拝堂でお眠りになっていただけませんでしょうか?」
 「ああ、屋根があるだけずいぶんマシだ」
 「にしても、時空神クロノスか・・・」
 ん?メイダさんが反応するなんて、おもわずそちらに顔を向け
 「どうかしたの?メイダさん?」                 SE:気付き
 俺の方を見て目を思わず瞬きさせて口走りながら慌てて顔を二度ほど横に振り
 「え?ああ、ううん、なんでもない」
 「時空神クロノス」
 と、シスターが厳かに語りだす、中途半端な知識しかない俺達より、シスターの方が詳しく知ってるか・・・
 「時間を動かし、それにより無であった世界を流動させ混沌を生み出し、また戻すことを禁忌とすることで未来に世界を進ませ続け差異を生み出すことで有と成し、世界を生み出した・・・」
 「・・・」
 シスターを見ながら黙り込むメイダさん、
 その顔からは何とも言えない感情があふれているように見える
 「メイダさん?」
 先ほどと同じように俺を見て気付きつつ弱く顔を左右に二度振り
 「あ、ううん、何でもない」
 返してくる・・・
 「そういえばシスター?」
 「はい、何でしょう?」
 「襲われてる狼の一団の中に、大きい狼とかいませんでしたか?」
 ジンガさんの質問に、俺は思わず気付く、今まで鍵を持っていた奴は、すべからく巨大化していたことを・・・
 シスターの目が驚きでか少し大きく見開かれ、
 「なぜそれを?その大きい狼が現れてから、狼たちが活発化したのですが・・・」
 俺は皆と目を合わせ、シスターの方を再度向き、口を開く
 「狼退治、俺達にも手伝わせてくれませんか?」
 シスターも声を出した俺の方に目線を向け
 「え、でも・・・」
 「なぁに、報酬として、その狼の死骸を頂ければ俺たちはそれでいいさ、大きい狼の毛皮や牙、さぞかし珍しくて高く売れるんだろうなぁ・・・」
 今度は意見を出したジンガさんの方を向き、疑問符交じりな感じの息を出しながら
 「はぁ、それくらいでよければ・・・」
 「なら決まりだ」
 「畑は二か所ありますわ、なら、じゃんけんで・・・」
 こうして、俺とメイダとシスター、ジンガとマユーカ、リリサで別れることとなったのだった・・・
 ・・・
 「ねぇ?さっきの話の続き、話してくんない?」
 メイダさんが左隣から話しかけてきた
 シスターは遠くでクロスボウ構えて見張ってる
 「ああ、リボルバーボウガンっていうのは前の皇帝の懐刀って呼ばれてる人が使ってて、その人は忽然と姿を消したって話」
 「どうしてそんな話知ってるの?」
 「うちの村は帝国領に近いからね・・・」
 「ああ・・・」
 「来るぞ!!」                    SE:エンカウント!!
 俺は剣を抜いて構えつつ声を出したシスターの方に   BGM:森の中の戦闘・夜
 駆け込む!!
 相手は狼三体、赤い目が怪しく光る、
 その中央一体が飛び掛かってきたので盾で防ぐ、よし、ここから反撃・・・
 そう思った次の瞬間、横から狼が飛び掛かってきた!くそっ・・・
 が、その狼は矢の一本を付け吹き飛んでいた、
 同様にもう一体も矢を受け吹き飛ぶ・・・
 もちろん、後ろにいるシスターがクロスボウで撃ち出していたのである、
 ひぇえええ・・・
 あまりの威力に思わず肝が冷える・・・流れ弾が来ませんように・・・
 だけど、これで終わりだ!                     ザシュ!!
 俺は残った狼の脳天に剣を叩きつけ、絶命させた・・・          ガチャ
 シスターが持つボウ本体が回転し矢のあるセットユニットを上へ持ってくる機械音が響く中で改めて絶命した狼を見る
 なんだ、普通の狼じゃ
 ウオォオオオオ・・・
 「来るぞ!!」                      BGM:凡庸ボス2
 出てきたのは、俺の体躯以上の高さを誇る狼!
 それが走り込んでくる!
 「この!」            輝きの星よ・・・今こそ我が意思に従い・・・
 三本の矢が飛んでいくが、どれも当たりはするものの刺さらない!?
 「なるほどね・・・」                         瞬け!
 「先に行くわ!
  スターシャイン!」    キラキラキラ・・・ドゴーン!ドゴーン!ドゴーン!
 きらめく星が降ってきて、大狼を足止める!
 そこに俺が斬り込む!
 「今度こそ!大牙豪炎剣!!」 ゴッゴッ、ボオォォォ・・・ガスガスガスガス!!
 蹴りからの剣と火柱が確実に焼き焦がす!
 おし、効いてる!
 「ワオオオオォオオオオ!!」
 しかし、そこからの大咆哮が、炎を俺ごと無理矢理吹き飛ばす!
 さらに着地する中、狼たちが正面から向かって来る!?
 「こんなもの!
  空裂牙走閃!」      ビュォオオオオ!!ザシュザシュザシュザシュザシュ
 狼たちごと竜巻で一気に斬り裂く!
 「きゃぁああああ!」
 へ?後ろ!?
 見ると、後ろから狼の群れが迫ってきており、シスターさんがボウガンを撃って応戦するものの、俺との距離が徐々に狭まってきていた!?
 「助けに・・・」                           ガッ!
 俺はいつの間にか振り下ろされていた大狼の前足を盾で何とか防いでいた・・・
 くそっ!こいつ、押さえつけてきてる!?
 俺の動きを制限するつもりか!?
 狼の大口が俺の方に迫る
 このままじゃ
 「いい加減にしろよ糞狼」
 へ?シスターさんの目と声と口調がりりしいものへと変わっていた
 そして、メイダに何かささやいた後、一気にこちらに向かって来る!?
 「坊主!そいつを抑えとけよ!!」
 え、ええと・・・ええい!
 俺は剣を仕舞いつつ、そのまま口下の毛を掴む!
 狼が目を見開かせて驚き動きが止まる
 これは・・・
 「上出来だ!」
 シスターさんがボウガンで狙う!
 「眸々潰閃矢!!」                (ホウボウカイセンヤ!!)
 シスターさんの二本の矢が、的確に狼の目に突き刺さる!     ガシュガシュ!
 「ワォオオオオ!!」 
 おっと、ひるませて動かすわけにはいかない!!ここからさらに俺も!
 「握留氷槌盾!」                 (アクトヒョウツイジュン)
 握ったまま、氷の力を込めた盾を叩き込む!           バシィイン!!
 「ワォオオオオオオオオ!!」
 大狼は頭を思い切り上げ吠える!
 「この瞬間を待ってたんだよ!お前はすぐ逃げる上に、うちのシスターじゃ、動きを止めるおとりにはならねぇからなぁ!!」
 すっかり人格が変わっている・・・ってそうだ、メルダは!?
 「スターボム!」                      ポイッ!ズドム!
 と思ったら、メルダは即席で生み出した数素武器と同程度の大きさの黄色く淡く光る星型の爆弾を狼たちにぶつけ、きっちり足止めしていたのだった、
 「あ・・・あれは・・・」
 「私が数素奥義のコツを教えた」
 シスターの声に思わずそちらを見て
 「ひ、一言で!?」
 シスターの切れ長の凛々々しい目が俺の方を向き
 「そもそも、素質があったのに引き出してないお前らが悪い」
 そ・・・そういうもんかなぁ・・・
 「おおぉ~い!」
 と、向こうからジンガさん達が駆けてくる!
 「どうやら、戦いの気配を察してこっちに駆けつけてくれたようだ」
 そう言いつつ、シスターさんが大狼の方に振り返る、しかし、大狼は後ろに踵を返そうと
 「逃がすわけねぇだろうが!数素開放!!」
 数素を開放した中で、シスターさんが思い切りクロスボウの弓を引き絞った後、
 ゆっくりと矢をリボルバーボウガンに装填していく、
 1                                 ガシャ!
 2                                 ガシャ!
 3                                 ガシャ!
 4                                 ガシャ!
 5                                 ガシャ!
 6                                 ガシャ!
 そして、おもむろにリボルバーボウガンを大狼に向け構え
 「これで終わりだ・・・一斉斉射!!」          (イッセイセイシャ)
 一度に放たれた六本の矢は、その圧力で持って大狼の頭蓋を見事に砕き、その内部に突き刺さったのだった・・・
 「ワォオオオオオ!!」
 狼が遠吠えを上げ、倒れ伏していくのだった・・・
 「ふ・・・今度はクリーンヒットだ・・・」
 その後、残った狼たちはあるものは逃げ、あるものは立ち向かって俺達にやられ、
 最後には狼たちは誰もいなくなったのだった・・・       SE:戦闘勝利!
 「さて・・・」                           リザルト
 俺は大狼の口の中を見る                    1250EXP
 「おお、おお、あったあった」               仮1200ゴールド
 見つけたのは金色の3、こんなとこにあったのか・・・  獣肉:狼を入手しました
 「そいつはなんだ?」                毛皮:狼大を入手しました
 聞こえたのは凛々しい方のシスターの声、振り返ると、そこには怖い笑顔のシスターが・・・
 「話してもらおうか?洗いざらい・・・」
 ・・・そして、教会に戻る・・・             3の鍵を入手しました
 「フーンなるほど、そういうことになってたわけか・・・」 BGM:山間の道、夜
 教会の講堂で、足など組みつつ椅子に座るシスターに事情を話すと、髪などいじりながらどこかつまらなそうな顔で返してきた
 「そして、それを集めていて、さらに王国と帝国軍が戦争ね・・・なるほど、なら、私も動かなきゃならないか、そろそろ起こりそうだと思ってたんだよな・・・」
 「起こりそう?何が!?」
 「そろそろ夜明けか・・・なら、見てみるといい」
 教会を出て、裏手に移動する
 「この辺り、特に標高が高いからな・・・」
 見てみると、遠くの遠くの方、丸い草原の中央平原の向こう確かにそこには俺の故郷の方が見える・・・
 が、その様子は俺が覚えているものとは違っていた・・・      BGM:不穏
 左に青い鎧の一軍、右に赤い鎧の一軍、
 それが夜明けとともに向かって行き、
 ぶつかり合い、              BGM:幾多の剣戟と命落とす音と声
 殺し合いを始めたのだった・・・
 「そん・・・な・・・」
 思わず体が力を無くし膝をついていた
 「昨日の時点でここから両軍が陣を張ってるのが見えてさ・・・」
 「・・・」
 「で、下手するなら私も動こうかと思ってたんだけど・・・」
 「フォビドンの策は失敗したか?いや、まだわからんか・・・しかし、戦いが起こっているのは事実・・・」
 ジンガさんの声が聞こえるも俺は動けない、だけど・・・!
 「行こう・・・」
 俺はなんとか立ち上がる・・・
 「俺達にできることを、何としてでも探して、するんだ!」
 「うん」
 「おう」
 「ああ」
 「うん!」
 後ろからのメイダさん、ジンガさん、マユーカ、リリサの声、
 「てなわけで、私も同行するからな、シスター、シスター、アルフィエラス、よろしくな」
 俺は後ろに振り返りながらシスター、いや、アルフィエラスさんに向かって右手を出す
 「こちらこそよろしく!」
 と、アルフィエラスさんが握り返してきた     SE:仲間加入ファンファーレ
 
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マルチプルブレイドターンインフィニティ オブ トラジリィー/9

マルチプルブレイドターンインフィニティ オブ トラジリィー 9
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 フォビドンを通りすがるように出て          BGM:ワールドマップ1
 かなりの日付が立ち、
 俺たちはようやくその都市に到着する・・・    SE:ワールドマップから移動
 先に逆しずくのような形状の屋根が付いたいくつもの塔が形成する白い城が円形に囲うようにしてできた都市、
 中央には大きな川が流れ都市を二分している、
 砂漠の中とは思えない場所だ・・・       BGM:魔法の魔術都市サンダー
 「ここが、魔術都市サンダーだよ、それじゃ、一緒に俺の所属してる大学にいこっか」
 そうして、マユーカに導かれ、俺たちは歩き出す・・・
 「凄いな、砂漠の真ん中なのに大きな川がある・・・」   お前レポートやった?
 「この辺りは帝国領との境目が近いから、そこから地下水が来るんだよ」   まだ
 「へぇ・・・」             あの教授のレポート調べなきゃならない
 周りを見ると、長いローブを着た人間が       こと多いから厄介なんだよな
 そこらで話し合ったりしていた・・・              まったく・・・
 「にしても、聴いてた通りの場所だな、遊んでるって感じの奴が一人もいない・・・」
 「あはは・・・ここは日々勉強で勉強してないやつは裏で色々何言われるか分かったもんじゃないからね」
 「遊んでる人とかいないの?」 仮定アルファの事情に関して仮定ベータとの関連は
 「遊びだって勉強だよ、ドッチボールした後にそれに関する   仮定アクリアズム
  論文書けって言われたときは嫌になった・・・」            では?
 ああ、なるほど・・・                      確かに・・・
 そのまま、一番大きな城の門前まで来る
 「ここが俺の所属している主格サンダー魔術大学」
 「一番デカいように見えるけど?」
 マユーカが丸く回って振り返り右口目端上げた得意げな顔を見せる
 「一番大きなところだよ!学問レベルもね!!」
 へぇ~、意外とインテリなのか、マユーカって・・・
 しかし、俺達の足取りは門の両端にいた顔が見えづらくなるぐらい白いローブを深くかぶったやせと筋肉質の中間な体格の男たちに体ごと門の前まで移動され阻まれ止められる
 「お待ちなさい」
 「あなた方は入る許可を持っていません」              SE:驚き
 マユーカが慌てて見上げる
 「ちょっと!僕だよ、マユーカ!」
 門番たちの目線がマユーカに行く
 「あなたは当学院の生徒」
 「ゆえに問題はありません」
 続けて俺達の方に目線が来る
 「しかし、後ろの人達が問題なのです」
 「私達は出力は弱いですが数素武具を持ちます」
 「ゆえに、何か問題を起こせば容赦はしたしません」
 「ううう・・・しょうがないな・・・」
 マユーカが振り返って顔を俺達に向け・・・
 「少し、手続きしてくるから待っててよ・・・」
 そうして、踵を返し門を開けて入っていく・・・
 俺達は周りの邪魔にならないよう左右に分かれて待機することとなった・・・
 門の左右に分かれて立ち、行きかうローブの人々が俺達を好奇と嫌悪の眼差しで見る中、割とすぐにマユーカが出てきた、
 マユーカは門から出て開口一番
 「お待たせ!事情を話したらすぐに許可くれた!」
 俺は気になることがありすぐに問う
 「鍵のことも話したの?」
 マユーカが俺を見返し
 「仕方ないじゃない、さ、行こう!」
 そうして中に入る、
 中は重厚な茶檀色に囲まれ、奥にカウンターがあり、塔の内部のような四隅より壁はすべて本棚となっていて、所せましと本が並び、
 挙句、時々上の本棚から本を取るためのはしごが思い出したように並んでおり、本棚の上の塔の頂上付近からは太陽の光が漏れ出ている・・・
 「すげーっ・・・」
 皆が周りを見ている中で
 「それじゃあこっちに・・・」
 マユーカが右奥の出入り口まで歩き、俺達もそれについて
 「お待ちください」
 と、カウンター奥の頭から薄紫のローブを着た冷たい雰囲気の女性が声を上げた
 「この先には代表者のみ許可を出すと言付かっております」
 「なんで?」
 「皆さま、武器をお持ちとのこと、当学院内で暴れられては困りますので、事情を話す代表者様のみ、他の方はこのロビーでお待ちください、このロビーの本は貸し出しはできませんが自由に読めますので」
 俺達は互いに顔を見合わせ
 「行って来いクルーダ」
 「クルーダが一番事情説明に適してそうだし」
 「あたし、事情を深くは知らないし!」
 あ・・・そうなるか・・・
 ジンガさん、メイダさん、リリサからそうして推薦をもらう
 元はと言えば俺の村を帝国軍が襲ったことから始まったんだ、仕方無い・・・
 クルーダに連れられ、一番奥へと行く、
 長い廊下を右左と曲がりその間にも幾度も階段を上り、その先にあった木でできた重厚な扉を開くと
 「教授~依頼されてたレポート持ってきましたよ~」
 「うむ、入りたまえ・・・」
 その先には左右に本棚並び、奥に3を基調とした紋章付き緑の正方形を基調とした逆五角形金縁布が掲げられた部屋の中の紋章の前にあるやはり重厚な机の先に、一人の老人が座っていた、
 長い金の鬚に白いローブからは貧弱な体が見て取れる、
 「教授!例のレポート、持ってきました!」
 マユーカが紙を取り出し、手渡す、
 「御苦労」
 教授と呼ばれた人物がそれをめくり見始め、手を止め、紙の一点を注視する
 「やはり、動物たちが凶暴化しているようだ」           SE:驚き
 「え!?凶暴化!?どういうことですか!?」
 「数素の乱れがあることから、ただの暴走ではない・・・このままだと人も・・・」
 てっきり、あの鍵を飲み込んでたから凶暴化していたと思っていたけどそうじゃない・・・?
 と、不意に老人の目線が俺の方に来る
 「ああ、君が鍵を持っているという一団かね?」
 「そうですけど・・・?」
 抑揚の無い声、本心は捉えづらい・・・
 「それでは、その鍵を見せてくれまいか?なに、渡さなくてもいい、見せてくれるだけでいいのだ・・・」
 「はぁ・・・」
 言われて鍵を取り出す、確か、10、9、8、7、6・・・      SE:驚き
 手の中に取った鍵を見て老人の目が見開かれる
 「五つも鍵が集まっているのか!?半数・・・」
 「え?」
 思わず老人の方に目が行く、今、半数って・・・?
 「いいや、何でもない、」
 しかし、老人はすぐに落ち着きを取り戻し、マユーカの方に目線を戻す
 「さて、レポート御苦労だった・・・」
 「はい!」
 マユーカの嬉しそうな元気な返事
 「では、さらばだ」
 教授がそう言ったとたん、床がいきなり開く!?
 「うわぁああああ!!」
 「あぁああああ」
 そして、空いた穴にマユーカと共に落ちていくのだった・・・
 ・・・
 気が付いた先にあったのは、涼し気な洞窟だった・・・
 どこかから光が漏れているのか、周りが青く光っている・・・    SE:気付き
 「そうだ!マユーカ!?」
 周りを見ると、すぐそばにマユーカが倒れていた!
 思わず駆け寄り
 「マユーカ、大丈夫!?」
 「いちち・・・なんだってんだよ・・・」
 そう言って、マユーカも周りを見渡す・・・
 「おいおい・・・ここは・・・」
 「どこかわかる?」
 マユーカは周りを警戒しつつ口を開く
 「多分、サンダーの地下を流れる地下水脈の洞窟だと思う・・・」
 「地下水脈の洞窟!?っていうことは・・・」
 首一つ縦に振るマユーカ
 「うん、水源を追って行けば、街の方に出られるはずだ!!」
 そうして俺たちは歩き出した・・・
 「教授、どうしてこんなこと・・・」
 と、マユーカが俯いている・・・
 「どうしたのマユーカ?」
 「僕さ、数素術の素質があるって、教授に言われて・・・それで学校から飛び級で大学に入ったんだ・・・」
 「そうなの?」
 「元々、数素術の研究が好きだったんだ・・・数素武器を使って数素術を駆使して戦う魔術師の戦場を見たことがあって、それでかっこいいって思ってさ、僕でも使えるようにならないかなって・・・」
 「そうだったんだ・・・」
 「なのに、なんでいきなりこんなこと・・・」
 「ともかく、ここから脱出しよう!そして、教授に真意を確かめるんだ!」
 「・・・うん、そうだね!!」
 決意のうなずきと共に、俺たちは前に進む、
 すると、岩壁から水が流れ出しているのを見つけた!
 思わず近づき顔を寄せる俺とマユーカ、
 水は全く濁っていない綺麗なものだ
 「これだ!これをたどれば地下の川にたどり着くはず・・・」
 「とりあえず、それを下流まで追って行って、ダメだったら上流の方に行こう!」
 「そうだね、そうしよう!」
 そうして、歩いていった先、
 いきなり壁から人型の岩が出てきた!?
 壁に同化していたのがいきなり動き出したのだ!?
 「何だあれ!?」
 「まさか・・・岩熊!?」
 「岩熊!?」
 「簡単に言うと、岩に擬態している熊だよ!でも、この辺りにはいなかったはず・・・」
 そんな生物いるのか、でも!
 「何でもいい、熊なら故郷で狩りなれてる!」
 マユーカの前に出る!                   SE:剣抜き長め
 「気を付けてください!物理攻撃はあまり利かないはず!」
 「わかったよ!」
 そう言って俺は駆けだす!               SE:エンカウント!!
 そして、剣を縦に振り回すも、外皮に当たって弾かれた!?  BGM:凡庸ボス1
 なるほど、岩に擬態しているのみならず、岩の様な固い外皮を形成している、といった感じか、
 だが!               水よ・・・空より集まり降り注ぎ我らの敵を
 「空裂牙走閃!」      ビュォオオオオ!!ザシュザシュザシュザシュザシュ
 竜巻で吹き飛ばせはしなかったものの、さすがに足は止まる!
 「今だ!」                              潰せ!
 「ウォータープレス!」               ダァン!ダァン!ダァン!
 「グゥォオオオオ!!」
 強烈な水流を受け、岩熊は慌てて逃げて行った・・・        BGM:無音
 「?なんだ、拍子抜けだな・・・」
 「とにかく、今のうちに進もうよ!仲間でも連れてこられたら面倒だよ」
 「ああ、そうだな!!」
 そうして、流れる水に沿って
 進み、俺たちは地下の大河にたどり着く・・・         BGM:大激川音
 「凄い、端が見えないよ・・・地下にこんな川があったなんて・・・」
 サンダーの川よりもずっと大きい
 「サンダー学院はこの川から生活用水なんかを取り入れてるから、地上に見える川はごく一部でしかないのさ」
 なるほど・・・
 じゃあ、ここを右手の下流に、幸い川沿いは進めるからそこを歩いて ザザァ・・・
 「きしゃああああ!!」              ザパァアアア!!ドゥン!!
 でかい魚が飛び出し、俺達の道を防ぐ!?
 「何だこいつ!?」
 「地下大魚!?まさか、うわさに聞いたこの川の主!?」
 「そんな奴がいたの!?」
 「う・・・うん、僕も始めて実物を見た・・・うわさでしかないと思ってたんだけど・・・気を付けて!強靭なヒレを使って地上でも移動できるんだ!!」
 「とにかく、倒さないと先に進めないようだな・・・
  よし、やってやろう!!」              SE:エンカウント!!
 先程と同じく前衛として前に出る!             BGM:凡庸ボス2
 さらに剣を鱗に叩きつけていくが、さっきの岩熊より硬い!岩じゃなくて鉄のようだ・・・
 大魚の尾の大回りの一撃             炎よ・・・我が眼前の敵を狙え
 を何とか盾を使って受け流す!        一筋の炎に我が意思を込め燃やせ!
 「ホーミングフレイム!」
 炎の一撃が当たるも対して効いている様子はない・・・
 「くそ!火力が足りないのか、炎自体が効かないのか!?」
 なら、新技・・・試してみるか・・・!
 「大牙豪炎剣!!」                 (タイガゴウエンケン!)
 跳躍しつつ回転蹴りの二撃を放って相手に隙を生ませつつ剣と盾を一体化して大剣とし、
 大剣に炎を纏わせつつ一気に振り下ろす!!     ゴッゴッ、ボオォォォ・・・
 火柱が豪快に上がり炎の勢いで                 ゴォオオオ!!
 連続して衝撃を与えつつ魚を一気に焼き焦がす!!  ガスガスガスガス・・・!!
 すると、魚が後ろに跳ね水中に逃げる・・・
 「やった・・・」
 本当にやったのか・・・
 マユーカの言葉に疑問が浮かぶ
 すると、途端に魚が飛びあがってきて横回転!その尾で俺を叩き飛ばす!
 「がはっ!?」
 途端に岩壁に背より叩きつけられる俺!
 「お兄ちゃん!」
 走ってくるマユーカ!
 「ぐっ・・・」
 ダメだ・・・声が・・・出ない・・・
 涙目のマユーカが俺を心配してかしゃがみ込む
 「くそっくそっ、どうすれば・・・」
 マユーカ・・・
 魚が大口開け警戒しながら迫ってくる・・・
 その気配を察知したか、マユーカが気が付いたように目を開き、振り返る
 「炎よ・・・我が眼前の敵を狙え一筋の炎に我が意思を込め燃やせ!
  ホーミングフレイム!」             ヒュゥウウ・・・・ボウッ!
 が、震える声で出された炎はまるで効かない
 「水よ・・・空より集まり降り注ぎ我らの敵を潰せ!
  ウォータープレス!」               ダァン!ダァン!ダァン!
 杖を強く握って生み出した水も全く効いている様子はない・・・
 「兄ちゃんを助けたい助けたい助けたい・・・いいや・・・」
 マユーカ?
 「助けるんだぁあああああ!!」
 マユーカの大声と共に魚の動きが止まる・・・これは・・・数素開放・・・!?
 「いかづちよ!我が志学の場よ!その知識を持って我にあだなすものに天罰を!!ゴッドアンドデスサンダー!!」
 杖が振り上げられた刹那、
 天井より降り注いだ光と闇のいかづちは、         ズゴォオオオオン!!
 周辺の大地を砕きながら文字通り、あだなすものを炭と変えたのだった・・・
 そして、その大魚の口より転がってくる金色の4・・・
 やっぱり、こいつも鍵を・・・                SE:戦闘勝利!
 「あぁああ!?」                          リザルト
 と、マユーカの悲鳴が響き渡った!?              1120EXP
 「どうした、マユーカ!?」                   仮0ゴールド
 急いでマユーカの方を見る、と、             4の鍵を入手しました
 「ぼ・・・僕の杖が・・・」
 と、俺を背にしたマユーカの両手に抱え持たれた三つにまとまった杖が黒ずんで崩壊し、とうとう塵となって風に乗り消えてしまった・・・
 そして、涙目のまま上半身振り返りつつ俺の方を見る・・・
 「どどどど・・・どうしよう!?学園からの借り物なのに!?」
 「事情を説明すれば許してくれるさ、それより、さっきはありがとう」
 「ど・・・どういたしまして・・・」
 あ、いつの間にか声が出るようになってるや・・・
 「ともかく、早くここから出よう、さっきの魚や、岩熊みたいなやつが出てきたら厄介だ」
 「そ・・・そうだね・・・」
 まったく、俺を救ってくれた恩人なのに・・・
 立ち上がった俺と共に涙目でうつむいたまま進むマユーカ、
 しかし、その顔は自然を顔を上げ、先へと進んでいくのだった・・・
 ・・・                    BGM:魔法の魔術都市サンダー
 「よう、お前ら、学園の奥に行ったのに出入り口から戻ってくるとはどういう要件だ?」
 再開したジンガさんの第一声がこれ、まったく、こっちは大変だったってのに・・・
 あの後、俺たちは大河を下り続けいくつかの岩が倒れて自然にできた岩の橋を渡るなどして日の光を見つけ、その先に無事サンダーの都市の中央の川に出て、
 こうして魔術大学に戻ってきたところである
 「そうだね?どうしたの?」
 「何かあったの?」
 と、リリサとメイダもこっちを向いて同調する
 「二人とも戻ってきたようじゃの」
 「あ~!」
 「あ~!」
 俺達が部屋に向かった出入口より出てきた人物に、俺とマユーカは叫びながら思わず右人差し指を突き出していた、
 そう、俺達を洞窟に落とした教授ジジイだ!!
 「教授!どうしてあんなことをしたのか説明してください!!」
 マユーカの声にジジイは訳知り顔といった風に渋い顔すらせず
 「うむ、済まなかった、だが、資質を見ておきたかったのじゃ・・・」
 資質って・・・
 「先程、岩熊に変装した別の先生からの報告を聴いたぞ、戦闘能力は申し分ないようじゃったな、それに洞窟から脱出できたということは探索能力も申し分ないと・・・」
 「ちょっと待ってくださいよ教授!おかげで兄ちゃんは魚に殺されかけて大変だったんですよ!!」
 「魚?何のことじゃ」
 「へ・・・?」
 マユーカの力の無い顔の左口端が衝撃でか幾度も上がる
 やっぱり、あの魚は・・・
 事情を説明しよう・・・
 「俺達、鍵を飲み込んで暴走した地下の川の主に襲われたんです」
 ここでジジイの顔がようやく目を見開いた驚愕の物に変わる
 「なんと!それは大変じゃったのう・・・」
 「そうだ!その主との戦いで杖が・・・」
 「杖・・・?」
 「そうだよ教授!数素秘奥義を使ったらいきなり杖が崩壊して・・・」
 今度はマユーカが教授に言い募る                  SE:驚き
 と、教授が先ほどより軽度の驚き顔でマユーカを見る
 「数素秘奥義を!?おぬしそこまで・・・」
 「え?」
 教授が拳を親指側から口に当て一つ咳をして表情と姿勢もろとも立てなおす
 「なるほど、そりゃ杖が耐えられなかったんじゃ!」
 「耐えられなかった・・・?」
 「あれは数素武具を使って無理矢理作ったレプリカじゃからのう、あまり強くないんじゃよ」
 そうだったのか・・・
 「それなら・・・少し待っておれ」
 教授が奥に行き、そして、戻ってくる
 その右手に、三つの杖がまとまったような杖を持って・・・
 「これをおぬしに託そう」
 さらに、マユーカにその杖を差し出した、
 マユーカがその杖を一直線に見る・・・
 「これは・・・俺の杖と同じもの・・・」
 「おぬしの持ってた杖のオリジナルじゃよ、無論、数素秘奥義にも耐えられるぞ」
 「教授・・・」
 マユーカの目が見開かれ、教授を尊敬のまなざしで見てる・・・
 「ただし、それはレンタルじゃ」
 「ええ?!」
 しかし、それはすぐに両手と右足を右後ろに後ずさせる驚きで崩れ
 「だから、生きて必ずここに戻ってくるのじゃぞ」
 マユーカが姿勢を戻し、再度教授を尊敬のまなざしで見て涙目になりながら
 「は・・・はい!」
 うなずく
 と、教授が今度は俺達の方に視線を向ける
 「さて、主たちにはこれを託そうかの・・・」
 教授が右手で差し出してきたのは、なんと、5の形をした金色の鍵だった!
 教授はなぜか5の鍵を見据え
 「それだけの鍵が一堂に集うことは歴史上無かった・・・」
 「そうなんですか?」
 教授が一つうなずく
 「うむ、どういうわけだがな、磁石のように互いを引き離していたという説もあるほど・・・」
 「だけど、それが俺たちの手には集まっている・・・」
 教授が何か納得するように一瞬のみ目をつぶる
 「そうじゃ、何かが起こっているに違いない・・・」
 「はぁ・・・ですが・・・」
 俺のため息にか、教授が俺に目線を戻ず
 「わかっておる、この街には3の鍵があるはずだと言いたいのじゃろう・・・」
 「はい・・・」
 「生憎と、3の鍵は行方不明なのじゃ、我が大学もずっと探しているのじゃが見つからん・・・だが、おぬしたちの行き先にきっと現れるじゃろう・・・」
 「きっと・・・」
 「なに、そのために我が大学きっての優秀な生徒であるマユーカを付けてやろう、おぬしたちもきっと生きて帰れるぞ!なんせ、我が優秀な学生が付いているのじゃからな、のう、マユーカ」
 言いながら視線をマユーカに向ける教授
 「はい!教授!!」
 大変元気よく答えるマユーカ                    バタン!!
 「大変です、教授!」
 「何事じゃ!?」
 盛大な扉を開ける音ともに飛び込んで来た青フードの男が教授を含めた部屋中の皆が注目する中で教授の前まで来て体の前に両手を持ってきての慌てての身振り手振りで何かを話し出す!
 「王国領と帝国領で小競り合いが、そして、王国側、帝国側より、通告が・・・」
 「どちらに着くか・・・ということじゃな・・・」
 「そんな、もうすでに戦争が・・・」
 「どうするんだ?リーダー?」
 ジンガさん、リーダーって俺の事?ま、仕方ないけどさ・・・
 「・・・フォビドン側がどうにかするって言っても、そこまで待ってはいられない・・・」
 「ふむ・・・」
 振り返り仲間皆を見渡す
 「帝国領に行って、情報を収集しよう、邪魔にならないように気を付けつつ、僕たちにできることを探そう!」
 「フォビドンのやることの成功率も、100%とはいえんだろうしな・・・」
 「なら、私も付き合う!」
 「わ・・・私も」
 「僕も当然行くよ!」
 リリサ、メイダさん、マユーカが同意してくれる
 「ジンガさんは?」
 皆の左端の方で斜に構えきっていないジンガさんが俺をいつも通りの姿勢と表情で見る
 「ま、乗り掛かった舟だ、俺も行くさ」
 「ありがとう、ジンガさん!」
 こうして、俺たちは帝国領の領境へと赴いていく・・・
 
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